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ITパスポート 2012年 春期 65


問題文

ルータの説明として、適切なものはどれか。

選択肢

LANと電話回線を相互接続する機器で、データの変調と復調を行う。
LANの端末を相互接続する機器で、受信データのMACアドレスを解析して宛先の端末に転送する。
LANの端末を相互接続する機器で、受信データを全ての端末に転送する。
LANやWANを相互接続する機器で、受信データのIPアドレスを解析して適切なネットワークに転送する。(正解)

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ルータの説明として、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

選択肢の中で正しい説明は です。ルータ(router:ネットワーク同士を中継する機器)は、受信したデータのIPアドレス(Internet Protocol address:通信相手を示す番号)を見て、「どのネットワークに送ればいいか」を判断して転送します。ルータはLAN(Local Area Network:社内や家庭内の近距離ネットワーク)とWAN(Wide Area Network:遠く離れたネットワーク同士やインターネットなどの広域ネットワーク)をつなぐ役割も持ちます。したがって「IPアドレスを解析して適切なネットワークに転送する」という記述が合致します。

解法ステップ

  1. 各選択肢のキーワードを探す(例:MACアドレス、IPアドレス、全ての端末に転送、変調と復調)。
  2. 用語ごとに機器の役割を思い出す:
    • MACアドレス(Media Access Control address:機器に割り当てられた固有番号)→ 主にスイッチが使う。
    • IPアドレス → ルータが使う。
    • 変調・復調 → モデム(modem:音声回線や電話回線でデータをやりとりするための機器)。
    • 全端末へ転送 → ハブ(hub:来たデータを全部に配る古い機器)。
  3. 問題文と照らし合わせて、ルータに該当する記述を選ぶ(IPアドレスで経路を決め、LAN/WANをつなぐものが該当)。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 「LANと電話回線を相互接続する機器で、データの変調と復調を行う。」
    • これはモデム(modem:変調(modulation)と復調(demodulation)を行う機器)の説明です。ルータではありません。モデムは電話回線やADSL、光回線終端などの物理層を扱います。
  • イ: 「LANの端末を相互接続する機器で、受信データのMACアドレスを解析して宛先の端末に転送する。」
    • これはスイッチ(switch:MACアドレスを見て適切なポートに転送する機器)の説明です。スイッチは同一ネットワーク(同じLAN)内の通信を効率化しますが、ネットワーク間の経路選択(宛先ネットワークへの転送)は行いません。
  • ウ: 「LANの端末を相互接続する機器で、受信データを全ての端末に転送する。」
    • これはハブ(hub:受け取ったデータを接続されている全ポートに送る機器)の説明です。衝突が起きやすく、現在はほとんどスイッチに置き換えられています。
  • エ: 「LANやWANを相互接続する機器で、受信データのIPアドレスを解析して適切なネットワークに転送する。」
    • ルータの典型的な説明です。IPアドレスを使って異なるネットワーク間を中継し、経路(ルーティング)を決めます。家庭用ルータはさらにスイッチや無線LANアクセスポイント、NAT(後述)などを一体化していることが多いです。

よくある誤解

  1. 「スイッチとルータは同じ」
    • 見た目が似ている場合もありますが、役割が違います。スイッチは同一ネットワーク内でMACアドレスを使い端末間をつなぎ、ルータはネットワーク同士をIPアドレスでつなぎます。
  2. 「家庭のルータ=モデム」と混同する
    • 家庭の機器は「モデム+ルータ+スイッチ+無線AP」を一台にまとめていることが多く、個別機能の区別がつきにくいです。機能ごとの違いを押さえておくと混乱しません。
  3. 「ルータはすべてのデータを全端末に送る」
    • それはハブの挙動です。ルータは経路を見て特定のネットワークにだけ転送します。

補足コラム

  • ルーティングの仕組み(簡単に)
    ルータは「ルーティングテーブル」という表(どのネットワークへ送るかのルール)を持っています。送信元や宛先のIPアドレスを見て最適な経路を選び、次の中継点へデータを送ります。企業ネットワークでは複数のルータが連携して経路を決める仕組み(動的ルーティング)を使うこともあります。
  • 家庭用ルータでよく見る機能
    • NAT(Network Address Translation:内部の複数端末のプライベートIPを、外部に対して一つのグローバルIPに変換する機能)
    • DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol:端末にIPアドレスを自動で割り当てる仕組み)
      これらはネットワークを簡単に使えるようにするための追加機能です。
  • 図でイメージすると(文章で)
    家庭の端末(PC/スマホ)──スイッチ──ルータ──インターネット(WAN) ※実際はモデムが間にある場合あり。家庭機器は一体化していることが多い。

FAQ

Q1. ルータとスイッチ、どちらがIPアドレスを見る?
A1. ルータがIPアドレスを見てネットワーク間を転送します。スイッチはMACアドレスで同一ネットワーク内の転送先を決めます。
Q2. 家庭の「ルータ」と書かれた機器にWi‑Fiがある場合、その機器は何をしている?
A2. 多くの場合、Wi‑Fi機能(無線アクセスポイント)、スイッチ機能、NAT、DHCP、場合によってはモデム機能まで一体化しています。見た目は一つでも中に複数の役割があります。
Q3. ルータは必ずインターネットにつながっている必要がある?
A3. いいえ。ルータは異なるネットワーク同士をつなぐ機器なので、社内の複数ネットワークを分けて接続する場合にも使います。インターネット接続は一つの用途です。

関連キーワード: ルータ, スイッチ, ハブ, モデム, IPアドレス, MACアドレス, NAT, DHCP, LAN, WAN, ルーティング
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