ITパスポート 2013年 秋期 問18
問題文
SWOT分析で用いる四つの視点の一つである“脅威”になり得る事例はどれか。
選択肢
ア:家電メーカーA社:技術力の低下によって、新製品開発件数が減少している。
イ:自動車販売会社B社:営業員のモチベーションが以前に比べて下降気味である。
ウ:ブランドショップC社:ブランド好感度が下がってきている。
エ:輸出企業D社:為替レートが円高基調で推移している。(正解)
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SWOT分析で用いる四つの視点の一つである“脅威”になり得る事例はどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
SWOTとは、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の頭文字で、企業や事業を「内部環境」と「外部環境」に分けて分析する枠組みです。ここでいう「脅威(Threats)」は、企業の外側(外部環境)から来る、事業にマイナスの影響を与える要因を指します。
選択肢のうち、輸出企業にとって為替変動は企業のコントロール外にある外部要因です。具体的には「円高基調で推移している」ことは、同じ外貨収入を日本円に換算したときに受け取る金額が減り、収益や競争力を低下させる恐れがあります。したがって正解は エ です。
解法ステップ
- 「外部環境」か「内部環境」かを見分ける
- 外部環境:政府・経済・為替・市場動向・競合など、企業が直接コントロールできない要因
- 内部環境:人材・技術・ブランド・組織など、企業内部の状態
- ポジティブかネガティブかを判断する
- ポジティブならStrengths/Opportunities、ネガティブならWeaknesses/Threats
- 外部でネガティブなものは「脅威(Threats)」に該当する
- 各選択肢をこのルールに当てはめる
短く覚えるコツ:内部か外部かを先に考え、次に良いか悪いかを判断する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 家電メーカーA社:技術力の低下によって、新製品開発件数が減少している。
→ これは「技術力の低下」という企業内部の問題です。内部で発生しているマイナス要因なので「弱み(Weaknesses)」に該当します。従って脅威ではありません。 -
イ: 自動車販売会社B社:営業員のモチベーションが以前に比べて下降気味である。
→ 営業員のモチベーションは組織内部の人的資源に関する問題です。内部のマイナス要因であり「弱み(Weaknesses)」です。 -
ウ: ブランドショップC社:ブランド好感度が下がってきている。
→ ブランド好感度の低下は企業の評判やマーケティング成果など内部に起因することが多く、内部の弱点です(場合によっては外部評判の変化が原因でも、SWOTでは「自社のブランド価値の低下=弱み」と扱うのが普通です)。したがって脅威ではありません。 -
エ: 輸出企業D社:為替レートが円高基調で推移している。
→ 為替はマクロ経済の外部要因で、特に輸出企業にとって円高は収益を圧迫するため「脅威(Threats)」に該当します。ゆえに正解は エ です。
よくある誤解
- 「悪いこと = 脅威」と考えてしまう
- 悪いことでも社内の問題なら「弱み(Weakness)」です。脅威は必ず外部要因です。
- 外部・内部の区別をあいまいにする
- 例:ブランド低下は外部の評価が原因でも、分析上は「自社の強み・弱み」に分類するのが一般的です。まず「原因が自社にあるか外部か」を切り分けてください。
- 円高・円安の影響を逆に覚える
- 輸出企業は円高が不利(売上を円換算したとき減少)、輸入企業は円高が有利(海外からの購入が安くなる)。これを混同しやすいので注意してください。
補足コラム
- 為替は常に「脅威」ではない:同じ為替変動でも企業の立場(輸出か輸入か)やヘッジ(為替予約や先物取引でリスクを軽減する金融手段)を持っているかで評価は変わります。試験では、与えられた文面通りに「輸出企業にとって円高はマイナス」と判断するのが正解です。
- 覚え方:SWOTの前半2つ(S,W)は「内側(社内)」、後半2つ(O,T)は「外側(社外)」と覚えると速く判断できます。
FAQ
Q1: 為替変動はいつも脅威ですか?
A1: 企業の立場によります。輸出企業には円高が脅威になりますが、輸入企業には機会(Opportunity)になることがあります。また、ヘッジしている場合は脅威の影響を小さくできるため、状況を読み取ることが大切です。
A1: 企業の立場によります。輸出企業には円高が脅威になりますが、輸入企業には機会(Opportunity)になることがあります。また、ヘッジしている場合は脅威の影響を小さくできるため、状況を読み取ることが大切です。
Q2: ブランド低下は外的要因では?
A2: ブランド低下の原因が外的(例えば競合の宣伝)であっても、分析上は「自社のブランド価値の低下=弱み」とするのが一般的です。設問が「自社のどの視点に当たるか」を問う場合は内部か外部かを基準に分類してください。
A2: ブランド低下の原因が外的(例えば競合の宣伝)であっても、分析上は「自社のブランド価値の低下=弱み」とするのが一般的です。設問が「自社のどの視点に当たるか」を問う場合は内部か外部かを基準に分類してください。
Q3: すぐに判別するコツはありますか?
A3: 「その要因を会社が直接コントロールできるか?」と自問してください。コントロールできる=内部(S/W)、できない=外部(O/T)。
A3: 「その要因を会社が直接コントロールできるか?」と自問してください。コントロールできる=内部(S/W)、できない=外部(O/T)。
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