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ITパスポート 2014年 秋期 09


問題文

BSC (Balanced Scorecard)の説明として適切なものはどれか。

選択肢

一定の時点における資金調達と資金運用の状態を表示する会計報告書
最低の総コストで必要な機能を確実に達成するための分析手法
財務、顧客、業務プロセス、学習と成長という視点から行う企業業績の評価手法(正解)
電子商取引のうち企業と消費者で行う取引

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BSC (Balanced Scorecard)の説明【ITパスポート 解説】

正解の理由

BSCは「Balanced Scorecard(バランス・スコアカード:バランスの取れた業績評価表)」という経営・業績評価の手法です。具体的には「財務、顧客、業務プロセス、学習と成長」という4つの視点から会社の業績を評価し、戦略と日々の活動を結びつけます。問題文の選択肢のうち、この説明に当てはまるのが です。
ポイントを簡単に言うと:
  • BSCは単に財務指標だけを見るのではなく、顧客満足や内部プロセス、組織の学習という非財務指標も含めて、全体として戦略の達成度を評価します。
  • 提唱者はカプラン(Kaplan)とノートン(Norton)で、1990年代に広まった経営管理手法です。

解法ステップ

  1. 問題文を読み、BSCの英語名「Balanced Scorecard(バランス・スコアカード)」を思い出す。初見でも「scorecard=成績表、balanced=バランスの取れた」という語感から「複数の視点で成績を測る仕組み」を連想する。
  2. 選択肢のキーワードに注目する:
    • 「財務、顧客、業務プロセス、学習と成長」が並んでいればBSCの説明である。
  3. 他の選択肢が別の用語を説明していないか照合して除外する(貸借対照表、価値工学、B2Cなど)。
  4. 上の手順で最も合致する選択肢を選ぶ。今回だと が合致する。

選択肢別の誤答解説

  • ア:一定の時点における資金調達と資金運用の状態を表示する会計報告書
    • これは「貸借対照表(バランスシート:Balance Sheet)」の説明です。貸借対照表はある時点の資産・負債・純資産の状態を示す会計書類で、BSCとは目的が異なります。
  • イ:最低の総コストで必要な機能を確実に達成するための分析手法
    • これは「バリューエンジニアリング(Value Engineering:価値工学)」など、コストと機能の最適化を目指す手法の説明に近いです。BSCはコスト削減そのものが目的ではなく、戦略の実行と評価が目的です。
  • ウ:財務、顧客、業務プロセス、学習と成長という視点から行う企業業績の評価手法
    • これがBSCの定義です(正しい選択肢)。
  • エ:電子商取引のうち企業と消費者で行う取引
    • これは「B2C(Business to Consumer:企業対消費者の電子商取引)」の説明です。BSCとは全く別領域の用語です。

よくある誤解

  1. 「バランスという言葉で貸借対照表(バランスシート)と混同する」
    • 「balance」は両者ともに使われますが、貸借対照表は会計書類、BSCは業績評価・戦略管理の枠組みです。用途が違います。
  2. 「BSCは単なるKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の一覧だ」
    • KPIはBSCで使うツールの一つですが、BSCは戦略を4つの視点で整合させ、因果関係を描く(戦略マップを作る)ことに意味があります。単なる指標表より戦略との紐づけが重要です。
  3. 「非財務指標は重要でない」
    • 非財務指標(顧客満足度、社員の能力向上など)は、長期的な財務成果につながります。BSCは短期と長期をバランスよく見るために非財務指標を重視します。

補足コラム

  • 覚え方のコツ:4つの視点を頭に入れると良いです。順番は「財務 → 顧客 → 業務プロセス(内部) → 学習と成長」の流れで、上から下へ戦略の最終成果(財務)に至る因果関係を考えます。短縮して「財・顧・業・学」と覚えると試験では十分です。
  • 実務での使い方:BSCは「戦略マップ(Strategy Map)」を作って、どの活動がどの指標を通じて財務成果につながるかを示します。例えば「社員教育(学習と成長)→業務効率向上(業務プロセス)→顧客満足↑→売上増(財務)」という因果を描きます。
  • KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)はBSCの各視点に紐づく具体的な測定値です。KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)は最終的な成果の指標(例:年度売上目標)を指すことが多いです。

FAQ

Q1. BSCはどんな組織でも使えますか?
A1. はい。大企業だけでなく中小企業や部署レベルでも、戦略の可視化と評価に役立ちます。規模に応じて指標を簡素化すれば導入可能です。
Q2. KPIとBSCの違いは何ですか?
A2. KPIは「測るもの(指標)」、BSCは「どの視点で何を測るか」「それをどう戦略と結びつけるか」を決める枠組みです。BSCの中でKPIを使います。
Q3. BSCを導入すると何が良くなりますか?
A3. 組織の戦略が日々の活動に結びつき、業務の優先順位が明確になります。短期利益だけでなく長期的な成長を見える化できます。
Q4. BSCに決まった指標はありますか?
A4. 決まった指標はありません。組織の戦略に合わせて各視点ごとに適切なKPIを設定します。

関連キーワード: バランススコアカード、BSC、Balanced Scorecard、KPI(Key Performance Indicator)、KGI(Key Goal Indicator)、戦略マップ、財務指標、顧客満足、内部プロセス、学習と成長、バリューエンジニアリング、貸借対照表、B2C、電子商取引
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