ITパスポート 2014年 春期 問06
問題文
情報システムの開発の際に作成される業務モデルが表現しているものはどれか。
選択肢
ア:現行の業務システムのシステム要件
イ:現行の業務プロセスと導入予定のERPパッケージが前提とする業務プロセスとの差異
ウ:システム開発の対象である業務の仕組みやプロセス(正解)
エ:新規に開発する業務システムのシステム要件
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情報システムの開発の際に作成される業務モデルが表現しているものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
業務モデルとは、業務モデル(業務の仕組みや流れを図や表で表したもの)で、業務プロセス(仕事の手順や役割、情報のやり取り)や業務のルールを可視化します。つまり「システム開発の対象である業務の仕組みやプロセス」を表現します。したがって選択肢の中では ウ が正しいです。
ポイント:
- 業務モデルは「何をどのように業務として行っているか」を示すもので、システムの仕様(システム要件)そのものではありません。
- 業務モデルは後の要件定義(システムに何をさせるかを決める作業)の基礎資料になります。
(用語補足:業務プロセス=仕事の流れ、システム要件=システムに必要な機能や条件、ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)=会計・購買・在庫などをまとめて管理するパッケージソフト)
解法ステップ
- 問題文のキーワードに注目する:「業務モデル」→「業務」を表しているかどうかを基準にする。
- 各選択肢を「業務を表すか」「システム(要件)を表すか」「差分や比較を表すか」で分類する。
- 「業務の仕組みやプロセス」を直接表す選択肢を選ぶ。これが ウ。
- 他の選択肢は「システム要件」や「差分比較」なので除外する。
短い覚え方:業務モデル = 業務の「やり方・流れ」を描く → システム要件ではない。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 現行の業務システムのシステム要件
- 解説:これは「システムに必要な機能や条件(システム要件)」に関する記述です。業務モデルはまず業務そのものを表現するので、直接システム要件を表すものではありません。
-
イ: 現行の業務プロセスと導入予定のERPパッケージが前提とする業務プロセスとの差異
- 解説:これは「差異(ギャップ)分析」を指します。業務モデルは業務の流れを表現しますが、この選択肢は比較(現状 vs パッケージ)を述べており、業務モデルそのものとは異なります。ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画パッケージ)という用語は、全社業務を統合するソフトのことです。
-
ウ: システム開発の対象である業務の仕組みやプロセス
- 解説:業務モデルの本質を表しています。業務の役割・手順・情報の流れなどを可視化して、どの業務をシステム化するか、どのように支援するかを明確にするために作成されます。
-
エ: 新規に開発する業務システムのシステム要件
- 解説:これもシステム要件に関する記述です。業務モデルはシステム要件を作るためのインプットになる一方で、業務モデル自身は業務の構造・プロセスを表すものであり、新規システムの要件そのものではありません。
よくある誤解
-
「業務モデル=システム設計図」だと思う
- 実際は業務モデルは業務の流れ・役割・ルールを表すもので、システム設計(どの画面で何をするかなど)は別段階です。順序は「業務モデル → 要件定義 → システム設計」です。
-
「ERPの導入検討=業務モデルの作成ではない」と誤解する
- ERP導入時こそ業務モデルを作って現状業務とERP標準プロセスの差を把握する必要があります。業務モデルは比較やギャップ分析の基礎資料になります。
-
業務モデルは図を書くだけで良いと考える
- 図に加えて、手順や担当、入力/出力する情報、ルール(例:承認は誰が何時)を明確にすることが重要です。
補足コラム
- 代表的な業務モデルの表現方法:
- BPMN(Business Process Model and Notation:業務プロセスを図で表す国際標準) — 流れ(矢印)、タスク、ゲートウェイ(条件分岐)で表現します。
- ユースケース(Use Case) — 誰(アクター)が何の目的でシステムを使うかを表す方法。業務の観点でシステムとのやり取りを整理できます。
- アクティビティ図(UMLの一つ) — 業務の手順を順序立てて描く図。
- 実務での位置づけ:業務モデルは関係者(現場担当者、業務分析者、システム担当)が共通認識を持つための「共通言語」です。これがないと、要件定義でミスや抜け漏れが発生しやすくなります。
FAQ
Q1: 業務モデルと要件定義はどちらが先ですか?
A1: 業務モデルが先です。まず業務を理解・可視化してから、その業務を支援するシステムの要件を定義します。
A1: 業務モデルが先です。まず業務を理解・可視化してから、その業務を支援するシステムの要件を定義します。
Q2: 業務モデルは誰が作るべきですか?
A2: 業務担当者(現場)と業務分析者やシステム担当が協力して作ります。現場の知識と分析の視点が両方必要です。
A2: 業務担当者(現場)と業務分析者やシステム担当が協力して作ります。現場の知識と分析の視点が両方必要です。
Q3: 業務モデルがあればシステムが自動で作れる?
A3: いいえ。業務モデルは設計の基礎資料ですが、人が要件に落とし込み、設計・実装する必要があります。最近はBPMツールで自動化支援はありますが、設計や検証は不可欠です。
A3: いいえ。業務モデルは設計の基礎資料ですが、人が要件に落とし込み、設計・実装する必要があります。最近はBPMツールで自動化支援はありますが、設計や検証は不可欠です。
関連キーワード: 業務モデル、業務プロセス、業務分析、システム要件、ERPパッケージ、BPMN、要件定義

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