ITパスポート 2015年 春期 問04
問題文
SNSを企業内に導入する目的として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:会議時間の設定などの社員のスケジュール管理に要する手間を削減する。
イ:拠点ごとに関係者を1か所に集めて、会議の相手や資料などを画面に表示しながら会議を行うことで、出張による費用や時間を削減する。
ウ:ネットワーク上のコミュニティの場を通じて、業務上有益な人脈を形成する。(正解)
エ:稟議書の承認といった複数の社員の手続が必要な作業において、書類の人手による搬送の手間を削減する。
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SNSを企業内に導入する目的【ITパスポート 解説】
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス:人と人がつながるためのインターネット上のサービス)を企業内に導入する目的として最も適切なのは、ネットワーク上のコミュニティを通じて業務上有益な人脈を形成する、つまりウです。社内SNSは社員同士のつながりや情報の横断的な共有を促し、業務上の連携や知識発見につながります。
正解の理由
社内SNSは、人と人をつなぐための「コミュニティの場」を作ることが主目的です。仕事に関する質問、成功事例、専門知識、プロジェクトのつぶやきなどを気軽に投稿・共有できます。これにより、
- 部署を横断した人脈(業務上有益なつながり)ができる、
- 暗黙知(経験に基づくノウハウ)が流通しやすくなる、
- 必要な専門家や情報を探しやすくなる、 といった効果が期待できます。これらは選択肢のうちウが述べる目的に合致します。
(参考:SNSは「人とつながる」ことに特化した仕組みであり、他の選択肢で示す「スケジュール自動化」「遠隔会議」「書類の電子承認」は別のツールが得意とする領域です。)
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「SNS」「企業内に導入する目的」→ SNSの本質は「人と人のつながり」「コミュニティの形成」。
- 各選択肢の内容とSNSの役割を照らし合わせる。
- 「コミュニティ」や「人脈」に直接対応する選択肢を選ぶ(= ウ)。
- 他の選択肢が指すツール・機能(スケジュール管理、Web会議、電子承認)とSNSの違いを確認して確信を持つ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 会議時間の設定などの社員のスケジュール管理に要する手間を削減する。
→ スケジュール調整はカレンダー機能やスケジューラー、グループウェアが担当します。SNSは雑談や情報共有は得意ですが、スケジュール自動調整が主目的ではありません。 -
イ: 拠点ごとに関係者を1か所に集めて、会議の相手や資料などを画面に表示しながら会議を行うことで、出張による費用や時間を削減する。
→ これはWeb会議(ウェブ会議:インターネットで行う会議)やテレビ会議の説明です。遠隔会議は映像や画面共有が主機能で、SNSとは役割が異なります。 -
ウ: ネットワーク上のコミュニティの場を通じて、業務上有益な人脈を形成する。
→ SNSの本質に合致します。気軽な投稿やフォロー、グループ形成で横断的なつながりを作れます。 -
エ: 稟議書の承認といった複数の社員の手続が必要な作業において、書類の人手による搬送の手間を削減する。
→ これはワークフローシステムや電子承認システムの機能です。稟議(りんぎ:決裁を得るための手続き)を電子化して承認を回す目的で導入します。SNSは承認ルートの自動化が主目的ではありません。
よくある誤解
-
「SNSを入れれば会議や承認も全部解決できる」
→ SNSはコミュニケーション促進が得意です。スケジュール自動化や正式な承認フロー、画面共有での会議機能は別の専用ツール(グループウェア、ワークフロー、Web会議)が得意です。 -
「社内SNS=チャットツールと同じ」
→ チャット(インスタントメッセージ)は即時の会話が中心です。SNSは投稿を蓄積してコミュニティを作り、検索やナレッジ(知識)化にも向きます。機能は重なる部分もありますが目的や使い方が違います。 -
「情報を無制限に共有して良い」
→ SNSは情報拡散が早い反面、機密情報の取り扱いに注意が必要です。運用ルールや権限管理、教育が必要です。
補足コラム
社内SNSの具体例や効果:
- 社内SNSは「ナレッジマネジメント(知識管理:組織の知識を集めて共有する活動)」のツールとして使えます。例えば、あるプロジェクトで発生した失敗例を投稿しておくと、他部署が同じ誤りを避けられます。
- 導入のポイントは「目的の明確化」と「運用ルール」。ただ導入するだけでは利用が広がらないため、どの情報をどのように投稿するか、外部共有の禁止、検索性の担保などをあらかじめ決めます。
- セキュリティ対策:アクセス権限の設定、ログ管理、退職者アカウントの停止などを行います。
導入チェックリスト(簡単)
- 目的を決める(例:ノウハウ共有、人脈形成、案件相談)
- 利用ルールを作る(機密情報の扱い、投稿のマナー)
- 既存ツールとの連携を検討する(チャット、グループウェア、ドキュメント管理)
- 管理者とモデレーターを決める
- 利用状況のKPIを設定する(投稿数、アクティブユーザー、検索ヒット数)
FAQ
Q1: 社内チャットとSNS、どちらを選べばいい?
A1: 即時のやり取りや短い指示が多いならチャット、知識の蓄積やコミュニティ形成が目的なら社内SNSが向きます。両方を併用する企業も多いです。
A1: 即時のやり取りや短い指示が多いならチャット、知識の蓄積やコミュニティ形成が目的なら社内SNSが向きます。両方を併用する企業も多いです。
Q2: 機密情報をSNSで共有してもいいですか?
A2: 基本的には避けるべきです。必要ならアクセス制限や暗号化、利用ルールで厳格に管理してください。
A2: 基本的には避けるべきです。必要ならアクセス制限や暗号化、利用ルールで厳格に管理してください。
Q3: SNS導入で効果が出るまでどれくらい?
A3: 早くても数か月、定着するには半年〜1年かかることがあります。継続的な運用とトップの支援が重要です。
A3: 早くても数か月、定着するには半年〜1年かかることがあります。継続的な運用とトップの支援が重要です。
関連キーワード: 社内SNS、社内コミュニケーション、ナレッジマネジメント、ワークフロー、Web会議、ガバナンス、セキュリティ、チャットツール

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