ITパスポート 2015年 春期 問25
問題文
次の業務プロセスをDFDで表現したものはどれか。
〔業務プロセス〕
1.日々の業務において社内各部で発生した伝票を経理担当者が伝票つづりにファイリングする。
2.決算作業開始時に、ファイリングされた伝票を決算担当者と検算担当者が別々に集計し、両者の結果を照合する。

選択肢
ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
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次の業務プロセスをDFDで表現したものはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
DFD(Data Flow Diagram:データフロー図)は「誰がどのデータを作り、どこに保管し、誰がそれを使うか」を矢印で表す図です。丸はプロセス(処理)、横線はデータストア(データを保管する場所)を表します。
この問題の業務では、
- 経理担当者が伝票を「伝票つづり」という保管場所にファイリングする(データを作ってデータストアへ書き込む)。
- 決算担当者と検算担当者がそのファイリングされた伝票(データストア)を別々に読み出して集計し、両者の集計結果を照合する(データストア→各プロセス→照合プロセス)。
上記の流れを正しく表しているのは、プロセスからデータストアへ書き込む矢印(ファイリング→伝票つづり)、データストアから二者へ読み出す矢印(伝票つづり→検算/決算担当者)、両者から照合プロセスへ向かう矢印、そして照合からフィードバックがある流れを示している図、すなわち ア です。図中の配置・矢印の向きが業務の順序と役割(書き込みか読み出しか)に合致しています。
解法ステップ
- 問題文で「誰が何をするか」を箇条書きにする。
- 誰がデータを作る(書き込む)か? → 経理担当者が伝票をファイリングする。
- どこに保管するか? → 伝票つづり(データストア)。
- 誰がそれを使うか? → 決算担当者、検算担当者が読み出して集計。
- 集計結果をどうするか? → 照合(比較)する。
- DFDの記号を確認する。
- 丸:プロセス(処理をする人や機能)
- 横線:データストア(保存場所)
- 矢印:データの流れ(向きが重要)
- 各選択肢の矢印の向きと接続先が、上の箇条と一致するかを照らし合わせる。
- 書き込み(プロセス→データストア)、読み出し(データストア→プロセス)、複数プロセスが同じデータを読む構造、照合のために集計が集まる構造が満たされている図を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア(正しい)
- 伝票を作るプロセスから伝票つづり(データストア)へ矢印があり(書き込み)、伝票つづりから決算・検算へ分岐する(読み出し)、両者の結果が照合プロセスへ入る流れを正しく示しています。照合から戻る矢印でフィードバック関係も表現されています。
-
イ(誤り)
- 矢印やラベルの配置が混乱しており、決算担当者→伝票つづり のように「集計する側がデータストアへ渡す」誤った流れや、検算→伝票つづり と直接つながる二重の流れが見られます。実際は日常業務で伝票を保存するのはファイリング処理であり、集計担当は保存された伝票を読み出す側なので、向きが逆になっている点が問題です。
-
ウ(誤り)
- 決算担当者や検算担当者から直接「集計結果を照合」へ入るのは一見合っているようですが、その後に「伝票つづり→伝票をファイリング」へ連なる逆順の流れになっています。業務の時系列(まずファイリングされ、あとで集計・照合する)と矛盾します。DFDはデータの流れと発生順も意識するため、順序が合わない図は不適切です。
-
エ(誤り)
- 横線に「集計結果を照合」と書かれていることで、照合結果をデータストアとして扱っているように見えます。しかし業務では「伝票つづり」が保存されるデータストアであり、照合はプロセス(処理)です。また、図では各担当者から横線へ下向き矢印が集まっており、担当者がデータストアへ書き込むように見える点で業務と合いません。
よくある誤解
- 矢印の向きを見落とす
- 「矢印は流れを示す」点を忘れて、図の形だけで判断してしまうと誤答します。誰が書き込み(→データストア)で誰が読み出し(データストア→)かを必ず確認してください。
- 丸と横線を混同する
- 丸は「処理(人や機能)」、横線は「データを保管する場所」です。横線を処理だと思うと順序を逆に読んでしまいます。
- DFDは時系列(手順)ではなくデータのやり取りを表すだけと誤解する
- 完全に制御の順序だけを表す図ではありませんが、本問のように「日々保存→後で読み出して集計→照合」はデータの生成と利用の順序が一致するため、時系列と矛盾しないか確認することが大切です。
補足コラム
DFDの覚え方のコツ:
- 「データが貯まる=横線(財布や引き出しをイメージ)」、横線の下に保存物の名前を書く。
- 「処理は丸(作業する人)」、丸の中に何をするか書く。
- 矢印は常に「データがどこへ流れるか」を指す。矢印の先がデータ使用者(読み出し)か、データ保存先(書き込み)かで意味が変わる。
身近な例え:
- レシートをクリアファイルに入れて保管する(ファイリング→データストア)。税理士と会計士がそのファイルから別々にチェックして数字を合わせる(データストア→各担当→照合)。
FAQ
Q. 照合(比較)した結果はどこへ行くべきですか?
A. 照合は「プロセス(処理)」であり、修正や差異があれば担当者へフィードバックします。必ずしもデータストアに保存する必要はなく、図でフィードバック矢印を示すことが多いです。
Q. データストアが複数のプロセスから同時に参照される場合、どう描く?
A. データストアから各プロセスへ矢印を分岐させます。今回のように同じ伝票を決算と検算が別々に読む場合は分岐が必須です。
Q. DFDとフローチャートは何が違うのですか?
A. フローチャートは処理の順序(手順)を示すのに対し、DFDはデータの流れ(誰がどのデータを作り、どこに保管し、誰が使うか)を示します。目的が異なるので使い分けます。
関連キーワード: DFD、データフロー図、データストア、プロセス、伝票つづり、ファイリング、検算、照合

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