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ITパスポート 2015年 春期 44


問題文

ITサービスマネジメントにおいて、インシデントの根本原因を解決して再発を防止することを活動目的とするプロセスとして、適切なものはどれか。

選択肢

インシデント管理
変更管理
問題管理(正解)
リリース管理

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インシデントの根本原因を解決して再発を防止するプロセスはどれか【ITパスポート 解説】

正解の理由

問題文は「インシデントの根本原因を解決して再発を防止することを活動目的」と明示しています。ここで言う「インシデント」はサービスの中断や品質低下を引き起こす出来事を指します。「根本原因を特定して再発を防ぐ」ことを主な目的とするプロセスは、問題管理です。したがって正しい選択肢は です。
  • 問題管理は、原因を見つけ出し(例:根本原因分析=RCA: Root Cause Analysis)、恒久的な対策を講じて同じ障害を繰り返さないようにする活動です。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを探す:「根本原因」「再発を防止」などのフレーズに注目する。
  2. 各選択肢の目的を短く思い出す:
    • インシデント管理:サービスを速やかに復旧する(応急対応)。
    • 変更管理:システム変更の手続きとリスク管理。
    • 問題管理:原因の追究と恒久対策。
    • リリース管理:新機能や修正の配布・導入作業。
  3. 「原因をつぶす」目的に合うのは問題管理だけなので、 を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: インシデント管理
    • 誤り。インシデント管理はサービスを早く元に戻すこと(応急処置)が目的で、根本原因の究明や恒久対策は主目的ではありません。例:サーバが落ちたらまず復旧し、後で原因調査する、という役割分担です。
  • イ: 変更管理
    • 誤り。変更管理はシステムへの変更を安全に行うための手続き(承認や計画、評価)を管理します。原因調査そのものが目的ではなく、対策を実装する際に変更管理を使うことはあります。
  • ウ: 問題管理
    • 正解。問題管理は「なぜ起きたか」を調べ、再発防止の恒久対策を行います。原因を突き止めるRCAや対策の検討・検証が中心です。
  • エ: リリース管理
    • 誤り。リリース管理はソフトウェアや構成の配布・導入(リリース)を計画・実行するプロセスで、原因分析や再発防止が主目的ではありません。

よくある誤解

  1. 「インシデント管理=原因を調べる」と混同する
    • 実務ではインシデント対応中に原因調査が始まることもありますが、インシデント管理はまずサービス復旧が優先です。根本原因を追うのは問題管理の役割です。
  2. 「変更をすれば再発しない」と思い込む
    • 変更(イ)は手段であって目的ではありません。原因が明確でないまま変更すると、別の不具合を生む可能性があります。原因分析(問題管理)→設計→変更の流れが重要です。
  3. 「リリース管理=問題の解決」と誤解する
    • リリース管理は配布の手続きと品質確保が主で、問題の発見や根本解決は別プロセスです。

補足コラム

ITサービス管理の代表的な枠組みにITIL(アイティル、Information Technology Infrastructure Library: ITサービス運用のベストプラクティス集)があります。ITILではインシデント管理と問題管理が明確に分かれ、短期的な復旧と長期的な改善を両立させる設計になっています。実務では、インシデント発生 → 応急対応(インシデント管理) → 原因調査(問題管理) → 対策の実施(変更管理+リリース管理)という流れで対応します。
簡単な例:
  • 電子メールが使えない(インシデント) → まず復旧(インシデント管理) → ログ調査で特定の更新が原因と判明(問題管理でRCA) → 修正を実装して配布(変更管理・リリース管理)。

FAQ

Q1: 問題管理はインシデントが起きた後だけですか?
A1: 多くはインシデントをきっかけに始まりますが、潜在問題(将来の障害につながるリスク)を先に見つけて対処することも問題管理の仕事です。
Q2: 根本原因分析(RCA)とは何ですか?
A2: Root Cause Analysis(根本原因分析)は「表面的な症状ではなく、本当に原因となっている事象」を特定する手法です。5回の「なぜ?」(5 Whys)などの手法があります。
Q3: 変更管理と問題管理の関係は?
A3: 問題管理で対策方針を決めた後、その対策を実施する際に変更管理で承認や手順を管理します。両者は連携しますが役割は異なります。
Q4: 小さい会社でもプロセスを分けるべきですか?
A4: 規模に応じて簡略化できますが、「速やかに復旧する仕組み」と「原因をつぶす仕組み」は両方持つことが重要です。

関連キーワード: インシデント管理、問題管理、変更管理、リリース管理、根本原因分析、RCA、ITIL、サービスマネジメント
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