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ITパスポート 2016年 秋期 09


問題文

ある製品を生産、販売するのに、固定費が100万円、製品1個当たりの変動費が7万円である。この製品を単価10万円で販売するとき、利益を170万円以上確保するためには、少なくとも何個を販売する必要があるか。

選択肢

90(正解)
270
630
900

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ある製品の販売個数と利益の計算【ITパスポート 解説】

正解の理由

問題の条件を整理します。固定費(生産や販売にかかる、個数に関係なく発生する費用)が100万円、製品1個当たりの変動費(個数に応じて増減する費用)が7万円、販売単価が10万円です。利益は「売上 − 総費用」で求めます。1個あたりの「限界利益(貢献利益)」(売価から変動費を引いたもの)は 万円です。
したがって、固定費と目標利益(170万円)をまかなうために必要な販売個数は、固定費+目標利益を1個あたりの限界利益で割った値になります。計算すると となり、少なくとも90個売れば利益が170万円以上確保できます。よって、選択肢の中では が正しいです。
(用語の補足)
  • 固定費:売る個数に関係なく発生する費用(例:工場の家賃)
  • 変動費:1個あたり増える費用(例:原材料費)
  • 限界利益(貢献利益):売価 − 変動費(1個が会社に残す利益)

解法ステップ

  1. まず1個当たりの限界利益を求める: 万円。
  2. 固定費と目標利益の合計を出す: 万円。
  3. 必要販売個数を求める: 個。
  4. 「少なくとも」を満たす個数なので、小数なら切り上げる(今回は整数で90)。
一般形の式:
簡単な計算例(Python)
fixed = 100  # 万円
variable = 7  # 万円/個
price = 10  # 万円/個
target_profit = 170  # 万円

contribution = price - variable
required = -(- (fixed + target_profit) // contribution)  # 切り上げ(整数で)
print(required)  # 90

選択肢別の誤答解説

  • ア: 90 — 正解です(上記の通り、限界利益で割って求めます)。
  • イ: 270 — これは「固定費 + 目標利益 = 270(万円)」という金額そのものです。単位(万円)と「個数」を混同してしまった誤りです。金額をそのまま個数とみなしてはいけません。
  • ウ: 630 — これは (万円)で、90個販売したときの総変動費の金額です。個数(90)ではなく、変動費の合計(万円)を選んでしまったケースです。
  • エ: 900 — これは (万円)で、90個販売したときの総売上(万円)です。売上金額と販売個数を取り違えた誤りです。
どの誤答も「金額(万円)」と「個数」を取り違えるタイプのミスが多いです。

よくある誤解

  • 金額(万円)と個数を混同する:問題では「何個販売するか」を問われています。途中で出てくる100、7、10、170はすべて万円と個数の組み合わせなので単位に注意します。
  • 限界利益(1個あたりの儲け)を使わない:売価だけで割ったり、固定費だけで計算したりすると誤答になります。必ず「売価 − 変動費」を使ってください。
  • 小数の切り上げ忘れ:計算結果が小数の場合は、目標を満たすために切り上げる必要があります(例:2.1個なら3個販売する)。

補足コラム

この種の問題は「損益分岐点(BREAK-EVEN POINT)の考え方」と関連しています。損益分岐点は利益が0になる販売個数で、式は
今回の問題は「損益分岐+目標利益」を求めるバージョンです。実務では、商品ごとに限界利益率(限界利益 ÷ 売価)を見て、どの商品に注力するか判断することがあります。
また、この計算は単純化したモデルです。現実では、販売量により変動費が階段状に変わる(大量仕入れで単価低下)ことや、価格を下げると販売量が増えるなどの要素も考慮します。

FAQ

Q. 小数になったら必ず切り上げですか?
A. はい。問題は「少なくとも何個」を問うています。目標利益を達成するためには切り上げが必要です。
Q. もし変動費が10万円(売価と同じ)だったら?
A. 1個あたりの限界利益が0になり、どれだけ売っても利益は出ません。目標利益を達成できない(不可能)です。
Q. 「限界利益」と「利益」はどう違いますか?
A. 限界利益は1個あたりで「売価 − 変動費」の額です。利益は全体で「売上 − 総費用(固定費+総変動費)」です。限界利益を積み上げて固定費と目標利益をまかなうイメージです。

関連キーワード: 固定費、変動費、限界利益、損益分岐点、目標利益、原価計算、利益計算
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