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ITパスポート 2016年 春期 28


問題文

製品やサービスの価値を機能とコストの関係で分析し、機能や品質の向上及びコスト削減などによって、その価値を高める手法はどれか。

選択肢

サプライチェーンマネジメント
ナレッジマネジメント
バリューエンジニアリング(正解)
リバースエンジニアリング

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製品やサービスの価値を機能とコストの関係で分析する手法【ITパスポート 解説】

正解の理由

設問は「製品やサービスの価値を機能とコストの関係で分析し、機能や品質の向上及びコスト削減などによって、その価値を高める手法はどれか」と問いています。ここで「価値を機能とコストの関係で分析し、機能向上やコスト削減で価値を高める」ことを指すのが、バリューエンジニアリング(価値工学、英: Value Engineering)です。したがって正解は です。
バリューエンジニアリングは「製品やサービスが果たす機能(目的)を明確にし、その機能を同等以上に保ちながらコストを下げたり、コストをほぼ変えずに機能や品質を上げたりして“価値=機能/コスト”を高める」手法です。ポイントは「機能(何をするか)」と「コスト(どれだけ掛かるか)」の両面を用いて価値を評価・改善する点です。
(参考の覚え方:価値 = 機能 ÷ コスト をイメージすると理解しやすいです)

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを見つける
    • 「機能とコストの関係で分析」「機能や品質の向上」「コスト削減」「価値を高める」
  2. 各選択肢の定義を思い出す
    • サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management:調達から生産、配送までの流れを管理すること)
    • ナレッジマネジメント(知識を組織で共有・活用する仕組み)
    • バリューエンジニアリング(Value Engineering:機能とコストの関係で価値を高める手法)
    • リバースエンジニアリング(既存製品を分解して設計や構造を分析すること)
  3. 問題文の要求と定義を照合する
    • 「機能とコストで価値を高める」→ バリューエンジニアリングに一致
  4. 結論: を選ぶ

選択肢別の誤答解説

  • ア: サプライチェーンマネジメント
    • サプライチェーンマネジメント(SCM:Supply Chain Management)は「原材料の調達から製造、流通、顧客への配送までの一連の流れを最適化する管理手法」です。コスト削減や納期短縮に寄与しますが、問題文のように「機能とコストの関係で製品の価値そのものを機能単位で分析して向上させる」手法ではありません。
  • イ: ナレッジマネジメント
    • ナレッジマネジメントは「組織の知識(ノウハウや情報)を収集・共有・活用して業務の効率化や品質向上を図る」取り組みです。組織の知識資産に関するもので、個々の製品の機能とコストを分析して価値を高める話とは異なります。
  • ウ: バリューエンジニアリング
    • 正解です。機能(Function)とコスト(Cost)を明確にし、価値(Value)=機能/コストを高めるために設計や工程を改善します。機能分析→代替案検討→評価という流れで進めます。
  • エ: リバースエンジニアリング
    • リバースエンジニアリングは「既存製品を分解して設計や構造を解析する」手法です。主に互換性の確保や欠陥分析、改良のために使われますが、問題文の“価値を機能とコストで分析して改善する”という定義には当てはまりません。

よくある誤解

  1. 「コスト削減だけが目的だ」と考える誤解
    • バリューエンジニアリングは単にコストを下げるだけでなく、「必要な機能や品質を維持または向上させながら」コスト最適化を図る点が重要です。コスト削減が目的化すると品質低下につながる恐れがあります。
  2. 「設計の専門家だけが行う」と思う誤解
    • バリューエンジニアリングは製品設計部門が中心になることが多いですが、製造、購買、営業、品質など複数部門が協力して行うのが効果的です。業務横断で機能の価値を見直すことが鍵です。
  3. 「リバースエンジニアリングと混同する」誤解
    • 既存製品を分解して分析するリバースエンジニアリングは改善材料を得る手段の一つですが、問題文の手法は「価値(機能/コスト)の概念に基づく体系的な改善活動」であり別物です。

補足コラム

  • 覚え方のコツ:英語の「Value Engineering」を直訳すると「価値の工学」。価値を工学的に改善する、つまり「何のための機能か(Function)を明確にして、同等の機能をより低コストで実現する」活動です。数学的には次の関係で考えると分かりやすいです。 企業では新製品開発段階だけでなく、コスト高の既存品の見直しやサービス改善の際にも使われます。発祥は第二次世界大戦後のアメリカで、コスト上昇に対処するために生まれた手法と言われます。
  • 実務での進め方(簡易):
    1. 機能の列挙(その部品・工程は何のためにあるか)
    2. 重要度とコストの評価(重要だが高コストか)
    3. 代替案の検討(別素材、工程統合、設計変更など)
    4. 評価と実行

FAQ

Q. バリューエンジニアリングはどのタイミングで行うべきですか?
A. 新製品の設計段階が最も効果的ですが、既存製品のコスト高や品質改善ニーズがあるときにも有効です。
Q. バリューエンジニアリングとコストダウンはどう違うのですか?
A. コストダウンは単純に費用を削ることを指す場合が多いです。バリューエンジニアリングは「機能を維持または向上させつつ」コスト最適化を目指すため、品質低下を避ける点で違います。
Q. 小さな会社や個人でも実践できますか?
A. はい。規模に応じて簡易的に「機能の洗い出し」→「無駄と高コスト部分の見直し」を実施するだけでも効果があります。関係部署と意見交換することが重要です。

関連キーワード: バリューエンジニアリング、価値分析、機能分析、コスト削減、品質向上、サプライチェーン、ナレッジマネジメント、リバースエンジニアリング
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