ITパスポート 2017年 秋期 問39
問題文
ソフトウェア保守で実施する活動として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:システムの利用者に対して初期パスワードを発行する。
イ:新規システムの開発を行うとき、保守のしやすさを含めたシステム要件をシステムでどのように実現するか検討する。
ウ:ベンダに開発を委託した新規システムの受入れテストを行う。
エ:本番稼働中のシステムに対して、法律改正に適合させるためにプログラムを修正する。(正解)
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ソフトウェア保守で実施する活動として、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
ソフトウェア保守(ソフトウェアほしゅ:運用中のソフトウェアを修正・改善したり、環境の変化に合わせて対応する活動)に該当するのは、法律改正に合わせて本番稼働中のプログラムを修正する作業です。選択肢の中では、エ「本番稼働中のシステムに対して、法律改正に適合させるためにプログラムを修正する。」がこれに当たります。
理由は次の通りです。
理由は次の通りです。
- 「本番稼働中(production)」のシステムに対する変更であること。保守は通常、システムが運用されている段階で行う作業です。
- 法律改正への対応は「適応保守(adaptive maintenance:環境変化に合わせた修正)」に該当します。運用中のソフトウェアを法律や外部仕様の変化に合わせて修正するのは保守の代表的な仕事です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認する:「保守で実施する活動」「本番稼働中」「修正」など。
- 「保守」の定義を思い出す:ソフトウェア保守は「運用中のソフトウェアを修正・改善・適応すること」。
- 各選択肢が「開発フェーズ(導入前)」か「運用フェーズ(導入後=保守)」かを判断する。
- 運用中に行う、かつソフトウェアの修正や調整に当たるものを選ぶ。これがエです。
選択肢別の誤答解説
-
ア: システムの利用者に対して初期パスワードを発行する。
- 初期パスワード発行は「運用(運用管理)」や「導入作業(インストール時の設定)」に該当します。ユーザ登録やアカウント設定の作業であり、保守(ソフトウェアの修正)とは区別されます。
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イ: 新規システムの開発を行うとき、保守のしやすさを含めたシステム要件をシステムでどのように実現するか検討する。
- これは設計・要件定義フェーズの活動です。保守性(メンテナンスのしやすさ)を考慮すること自体は重要ですが、「検討する」行為は保守作業ではなく開発準備です。保守はシステム稼働後の作業を指します。
-
ウ: ベンダに開発を委託した新規システムの受入れテストを行う。
- 受入れテスト(acceptance test:ベンダが作ったシステムが要件を満たしているか検査する)は、導入前の検証活動です。問題があれば修正要求を出しますが、受入れテスト自体は保守フェーズではありません。
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エ: 本番稼働中のシステムに対して、法律改正に適合させるためにプログラムを修正する。
- 本稼動中にプログラムを修正する点、環境(法律)変化に合わせる点から、典型的な「適応保守」であり保守の範囲です。
よくある誤解
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「保守性を検討すること=保守」と勘違いする
- 設計段階で保守しやすさを考えることは大事ですが、それは「保守をしやすくするための設計」であって、実際に運用中のソフトを修正する「保守作業」ではありません。
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運用と保守を混同する
- 運用(例:ユーザー管理やデータバックアップ)は日常業務。保守はソフトウェア自体の修正や改善、法改正対応など、ソフトウェアの変更を伴う作業です。
-
テスト=保守と考える誤り
- テスト(受入れテスト、結合テストなど)は主に開発フェーズの品質確認。保守では、修正後の回帰テストなどが発生しますが、テスト自体が保守の定義ではありません。
補足コラム
ソフトウェア保守は一般に次の4種類に分類されます(英語名も併記)。
- 修正保守(Corrective maintenance):バグや不具合を直す。
- 適応保守(Adaptive maintenance):法律やOS、外部仕様の変化に合わせる(今回のエが該当)。
- 改善保守(Perfective maintenance):性能向上や機能改善。
- 予防保守(Preventive maintenance):将来の問題を防ぐための改善・整理。
長期運用するシステムでは、保守コストが開発コストを上回ることもあります。問題文では「いつ行うか」と「何をするか」を押さえると正解にたどり着きやすいです。
覚え方のコツ:保守は「運用中の変更」。設計や導入前の活動は「開発フェーズ」。これだけ覚えておけば選択肢の多くは切り分けられます。
FAQ
Q1: バグ修正は保守ですか?
A1: はい。バグ修正は「修正保守(Corrective)」に当たります。運用中に発見された不具合を直す作業は保守の代表例です。
A1: はい。バグ修正は「修正保守(Corrective)」に当たります。運用中に発見された不具合を直す作業は保守の代表例です。
Q2: アップデートやバージョンアップは保守ですか?
A2: 場合によります。運用中のシステムに対して行う小さな修正や適応は保守です。大規模な新機能追加や新システムへの置き換えは開発や移行に近い活動です。
A2: 場合によります。運用中のシステムに対して行う小さな修正や適応は保守です。大規模な新機能追加や新システムへの置き換えは開発や移行に近い活動です。
Q3: ベンダがやるか社内がやるかで保守の定義は変わりますか?
A3: 変わりません。誰が行うかではなく、対象が「運用中のソフトウェアに対する修正・改善」であるかが保守かどうかの基準です。
A3: 変わりません。誰が行うかではなく、対象が「運用中のソフトウェアに対する修正・改善」であるかが保守かどうかの基準です。
関連キーワード: ソフトウェア保守、保守作業、修正保守、適応保守、改善保守、運用管理、受入れテスト、システム要件、ベンダ管理

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