ITパスポート 2017年 春期 問04
問題文
システムのライフサイクルを、企画プロセス、要件定義プロセス、開発プロセス、運用・保守プロセスに分けたとき、業務を実現させるためのシステムの機能を明らかにするプロセスとして、適切なものはどれか。
選択肢
ア:企画プロセス
イ:要件定義プロセス(正解)
ウ:開発プロセス
エ:運用・保守プロセス
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システムのライフサイクルで機能を明らかにするプロセスはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
業務を実現するための「システムの機能を明らかにするプロセス」は、まさに要件定義プロセスの役割です。要件定義(ようけんていぎ)は、システムに「何をさせたいか」を具体的に決める工程です。ここで決めるのは機能要件(システムが実行する具体的な機能。例:注文を受け付ける、請求書を出す)や非機能要件(性能や信頼性など。例:1秒以内に応答する、24時間稼働可能)です。したがって選択肢は イ が正しいです。
(用語)要件定義:システムに求められる要件を明確化する工程。英語では Requirements Definition または Requirements Analysis。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「業務を実現させるためのシステムの機能を明らかにする」→「機能を明らかにする」=要件(requirements)に関する作業。
- 各プロセスの役割を思い出す:
- 企画:何を作るかの大枠(目的や投資判断)を決める。
- 要件定義:何が必要か(機能・性能)を決める。
- 開発:決まった要件に基づいて作る(設計・製造・テスト)。
- 運用・保守:使い始めてから管理・修正する。
- 「機能を明らかにする」は要件定義にあたると判断し、選択肢 イ を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 企画プロセス
企画(きかく)は、業務改善の方針や投資判断、作るべきシステムの大まかな目的を決めます。例:「顧客対応を早くするために新システムを導入する」など。具体的な機能の洗い出しはここでは行いません。従って正解ではありません。 -
イ: 要件定義プロセス
要件定義は、業務を実現するためにシステムがどのような機能を持つべきかを明確にします。機能要件(何をするか)や非機能要件(どれくらい速いか、安全性はどうか)を定め、要件定義書などの成果物を作ります。これが問題文の求める役割です。 -
ウ: 開発プロセス
開発は、要件定義や設計に基づいて実際にソフトウェアを作る工程(コーディング、単体テスト、結合テストなど)です。「機能を明らかにする」は既に要件定義で行われるため、開発はその後の工程になります。 -
エ: 運用・保守プロセス
運用・保守は、システムを実際に使い続ける中での監視や障害対応、改善(バグ修正や機能追加)を行う工程です。稼働後の管理が中心で、最初に機能を明らかにする工程ではありません。
よくある誤解
-
企画と要件定義を混同する
- 誤解例:「企画で機能も決めるから企画が正解」
- 実際は企画は「何を実現したいか」の大まかな方針で、機能の細かい定義は要件定義で行います。
-
要件定義=開発だと思う
- 誤解例:「システム作るのが要件定義」
- 要件定義は「作るものを決める」段階。開発は「実際に作る」段階です。
-
機能だけ決めればよいと考える
- 誤解例:「機能だけ決めればシステムは完成」
- 非機能要件(性能、セキュリティ、可用性など)も要件定義で重要です。これを無視すると運用で問題になります。
補足コラム
- 要件定義の成果物:要件定義書、業務フロー図、ユースケース(ユーザーがシステムをどう使うかの場面描写)など。英語で SRS(Software Requirements Specification:ソフトウェア要求仕様書)と呼ばれることがあります。
- 覚え方のコツ:ライフサイクルを「企画→要件→設計/開発→運用」と順に覚えると、各工程の役割が整理しやすくなります。問題文に「明らかにする」「何をするか」などの文言があれば要件定義を思い出しましょう。
FAQ
Q1: 要件定義と基本設計の違いは何ですか?
A1: 要件定義は「何を(What)」を決めます。基本設計は「どうやって(How)」実現するかの大まかな方針を決めます。基本設計は開発の準備に近い工程です。
A1: 要件定義は「何を(What)」を決めます。基本設計は「どうやって(How)」実現するかの大まかな方針を決めます。基本設計は開発の準備に近い工程です。
Q2: 機能要件と非機能要件の具体例を教えてください。
A2: 機能要件の例:ユーザーが商品をカートに入れられる。非機能要件の例:同時アクセス1000人をさばける、データは暗号化する。
A2: 機能要件の例:ユーザーが商品をカートに入れられる。非機能要件の例:同時アクセス1000人をさばける、データは暗号化する。
Q3: 小さなシステムでも要件定義は必要ですか?
A3: 必要です。規模が小さくても「何を期待するか」を整理しておくと、作るコストや結果のズレを防げます。
A3: 必要です。規模が小さくても「何を期待するか」を整理しておくと、作るコストや結果のズレを防げます。
関連キーワード: システム開発、ライフサイクル、要件定義、機能要件、非機能要件、企画プロセス、運用保守、要件定義書、基本設計、ユースケース

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