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ITパスポート 2018年 秋期 22


問題文

製品の製造におけるプロセスイノベーションによって、直接的に得られる成果はどれか。

選択肢

新たな市場が開拓される。
製品の品質が向上する。(正解)
製品一つ当たりの生産時間が増加する。
歩留り率が低下する。

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製品の製造におけるプロセスイノベーションの直接的な成果【ITパスポート 解説】

正解の理由

この問題では、製造工程そのものを変える「プロセスイノベーション(プロセス=工程・手順、イノベーション=革新)」が直接もたらす効果を問われています。工程を改善したり自動化したりすると、作業のばらつきが減り、欠陥が少なくなります。つまり、製品の品質が安定して高まることが期待されます。したがって、選択肢の中では 「製品の品質が向上する」が最も直接的で適切な成果です。

解法ステップ

  1. 問題のキーワードを確認する:ここでは「プロセスイノベーション」「製造」「直接的に得られる成果」。
  2. 「プロセス(工程)」が変わると直接影響を受けるのは何かを考える:
    • 工程の精度・ばらつき → 品質(良品率・欠陥率)
    • 作業手順・自動化 → 生産時間・コスト・生産性
  3. 各選択肢が「直接的」な結果かどうかで絞る:
    • 市場開拓は製品・戦略や営業の結果であり、直接的ではない → 除外
    • 生産時間の増加や歩留りの低下は、改善の方向性と逆 → 除外
  4. 残る選択肢が正解()であると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 新たな市場が開拓される。
    — 市場開拓は製品の魅力やマーケティング、事業戦略によるもので、製造工程そのものの改善が直接生み出すものではありません。プロセス改善は間接的に価格競争力を上げたりコストを下げたりして市場参入を助けることはありますが、直接の成果とは言えません。
  • : 製品の品質が向上する。
    — 正しい。工程の精度向上、自動化、検査工程の追加や統計管理(SPC:Statistical Process Control=統計的工程管理)などにより、ばらつきや欠陥が減り品質が上がります。
  • ウ: 製品一つ当たりの生産時間が増加する。
    — 通常は逆です。プロセスイノベーションは効率化(例えば自動化)を目指すため、1個あたりの生産時間は減少することが期待されます。もし生産時間が増えるなら、それは改善が失敗したか目的が別(品質検査を厳しくして時間がかかる等)だからです。
  • エ: 歩留り率が低下する。
    — 歩留り率(良品率)とは、投入した原材料に対して何%が良品として得られるかを示す指標です。プロセス改善の目的は通常この歩留り率を上げることなので、「低下する」は誤りです。

よくある誤解

  1. プロセスイノベーション=市場拡大につながると考える
    — 実際には市場拡大は製品価値やマーケティング次第で、プロセス改善は「間接的に」価格競争力や供給量で有利に働く場合があるが、直接の効果ではありません。
  2. 工程を変えれば必ずすべての指標が良くなると思い込む
    — 多くは改善しますが、移行時のトラブルで一時的に不良が増えたりコストがかかることがあります。目的に合わせた設計と運用が必要です。
  3. 「品質向上=見た目だけ改善」と誤解する
    — 品質には機能性、耐久性、安全性、ばらつきの少なさなど複数の側面があります。プロセス改善はこれらの安定化を目指します。

補足コラム

  • 代表的な手法:リーン生産方式(Lean manufacturing:無駄を排除する考え方)、シックスシグマ(Six Sigma:欠陥率を下げる統計的手法)、自動化・ロボット導入、SPC(統計的工程管理)、ポカヨケ(ミス防止の仕組み)などがあります。
  • 実例:ベルトコンベアで組み立てる工程に高精度の位置決め装置を導入すると、部品の取り付けズレが減り、不良品が減って品質が安定します。これがプロセスイノベーションの典型的な効果です。
  • 歩留り率(ぶどまりりつ):原材料に対して良品が占める割合。歩留り率が上がる=無駄や不良が減る。

FAQ

Q1. プロセスイノベーションでコスト削減はすぐに期待できますか?
A1. 多くは可能ですが、設備投資や教育コストが先行することがあります。長期的に見るとコスト低減や生産性向上につながることが多いです。
Q2. 製品イノベーション(製品そのものの改良)とプロセスイノベーションはどちらを先にすべきですか?
A2. 目的次第です。新市場開拓や差別化が目的なら製品イノベーション、安定供給やコスト削減が目的ならプロセスイノベーションを優先することが多いです。両方を組み合わせることも重要です。
Q3. プロセス改善で品質が悪化することはありますか?
A3. 移行期の設計不備や運用ミスで一時的に品質が落ちることはあります。改善計画と検証(パイロット運用)が重要です。

関連キーワード: プロセスイノベーション、品質向上、歩留り率、工程改善、生産性、リーン生産方式、シックスシグマ
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