ITパスポート 2018年 秋期 問37
問題文
ソフトウェア保守に該当するものはどれか。
選択肢
ア:システムテストで測定したレスポンスタイムが要件を満たさないので、ソフトウエアのチューニングを実施した。
イ:ソフトウェア受入れテストの結果、不具合があったので、発注者が開発者にプログラム修正を依頼した。
ウ:プログラムの単体テストで機能不足を発見したので、プログラムに機能を追加した。
エ:本番システムで稼働しているソフトウェアに不具合が報告されたので、プログラムを修正した。(正解)
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ソフトウェア保守に該当するものはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
ソフトウェア保守(保守:maintenance)は、ユーザーに引き渡された後の稼働中のソフトウェアに対して行う修正や改良を指します。ここでいう「稼働している(本番の)ソフトウェアに不具合が報告されたので、プログラムを修正した」行為は、まさに運用中の問題を修正する作業なので、ソフトウェア保守に当たります。したがって選択肢のうち エ が正解です。
(用語の補足)
- ソフトウェア保守(maintenance):納品・運用開始後に行う不具合修正、性能改善、機能追加、予防措置などの作業。
- 本番(production)環境:実際にユーザーが使っている環境。
- 受入れテスト(acceptance test):発注者が検収のために行うテスト。合格して初めて引き渡しとなる。
解法ステップ
- 問題文で「いつ行われたか」を確認する。
- 保守は「引き渡し(納品)後の運用中」に行う作業かを見ます。
- 各選択肢が示す「タイミング」を判別する。
- 単体テストやシステムテスト、受入れテストは開発工程内のテスト段階です。
- 運用中に発生した不具合の修正であれば保守と判断する。
- 該当する選択肢(本番稼働中の不具合修正)は保守なので正解とする。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 「システムテストで測定したレスポンスタイムが要件を満たさないので、ソフトウエアのチューニングを実施した。」
- システムテストは開発段階のテストです。まだ正式に引き渡されていないため、チューニングは開発中の調整であり保守ではありません。テストフェーズ内の調整は「テスト対応」や「チューニング(開発段階)」と扱います。
-
イ: 「ソフトウェア受入れテストの結果、不具合があったので、発注者が開発者にプログラム修正を依頼した。」
- 受入れテスト(acceptance test)は発注者が検収するテストで、通常は引き渡し前に行われます。合格していない段階での修正依頼は引き渡し前の対応であり、保守ではありません。
-
ウ: 「プログラムの単体テストで機能不足を発見したので、プログラムに機能を追加した。」
- 単体テスト(unit test)は開発中のテストです。機能追加・修正は開発工程内の作業であり、保守ではありません。
-
エ: 「本番システムで稼働しているソフトウェアに不具合が報告されたので、プログラムを修正した。」
- 「本番(production)で稼働している」点が重要です。引き渡し後に見つかった不具合を修正するのは保守(特に「是正保守=corrective maintenance」)に該当します。よって正解です。
よくある誤解
-
「バグ修正=必ず保守」と誤解する
- 誤りの多くは「バグ修正=保守」と考えることです。実際は「いつ修正したか(開発中か運用中か)」が重要です。運用中に直せば保守、開発中なら保守ではありません。
-
「受入れテスト後の修正は保守」と思う
- 受入れテストでの不具合は通常、納品前に対応されます。納品後に発注者が発見して修正依頼した場合は保守になります。タイミングに注意しましょう。
-
「性能改善(チューニング)は常に保守」と思う
- 性能改善は、運用中に行うなら保守(性能向上=perfective maintenance)ですが、テスト段階で行うなら開発作業です。やはり「運用後かどうか」が基準です。
補足コラム
ソフトウェア保守の種類(覚え方)
- 是正保守(corrective maintenance):不具合を直す。例:本番のバグ修正(今回のエ)。
- 適応保守(adaptive maintenance):環境変化に合わせる。例:OSやブラウザのバージョンに対応。
- 改善・拡張保守(perfective maintenance):使い勝手や性能を改善・機能追加する。
- 予防保守(preventive maintenance):将来の障害を防ぐための改善やリファクタリング。
覚え方のヒント:保守=「運用後」の変更。開発中の変更は「開発作業」、運用後は「保守作業」と区別します。
FAQ
Q1: 受入れテストで合格後に見つかった不具合は保守ですか?
A1: はい。合格・引き渡し後にユーザーが使っていて見つかった不具合は保守になります。重要なのは「納品・運用開始の後かどうか」です。
Q2: 本番で発見されたけどすぐに修正前にロールバックして対処した場合は?
A2: 対処の内容により保守扱いになります。本番での問題対応(不具合回避や修正)は保守の一部です。ロールバック自体は運用作業や緊急対応とも呼ばれますが、運用後の変更である点は変わりません。
Q3: 新機能追加は保守ですか?
A3: 運用後に追加するなら「改善・拡張保守(perfective)」です。開発段階での追加は保守ではありません。
関連キーワード: ソフトウェア保守、保守種類、是正保守、受入れテスト、単体テスト、運用・本番、性能チューニング

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