ITパスポート 2019年 秋期 問81
問題文
IoTシステム向けに使われる無線ネットワークであり、一般的な電池で数年以上の運用が可能な省電力性と、最大で数十kmの通信が可能な広域性を有するものはどれか。
選択肢
ア:LPWA(正解)
イ:MDM
ウ:SDN
エ:WPA2
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IoT向け無線ネットワークの特徴判断問題【ITパスポート 解説】
正解の理由
問題文は「一般的な電池で数年以上の運用が可能な省電力性」と「最大で数十kmの通信が可能な広域性」を求めています。これは低消費電力で長距離をカバーする無線技術を指します。該当するのは ア の LPWA(Low Power Wide Area:低消費電力で広域をカバーする無線技術)です。LPWAはデータ量が小さく、送信頻度も少ないIoTセンサー向けに設計されています。電池寿命が数年単位となるのが特徴で、LoRaWAN や Sigfox、NB‑IoT(Narrowband IoT)などが代表例です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを見つける:
- 「数年以上の運用」→ 非常に低い消費電力が必要
- 「最大で数十km」→ 長距離通信が可能であること
- 各選択肢の意味を確認する(初出で略語を解説):
- LPWA(Low Power Wide Area:低消費電力で広域をカバー)→ 条件に合う可能性大
- MDM(Mobile Device Management:スマホやタブレットなど端末の管理)→ 電池寿命や広域通信の技術そのものではない
- SDN(Software‑Defined Networking:ソフトウェアでネットワークを制御する仕組み)→ ネットワークの制御方法で、電波の特性とは別問題
- WPA2(Wi‑Fi Protected Access 2:無線LANのセキュリティ規格)→ セキュリティ規格で、電力効率や通信距離の特徴を示さない
- 条件に合致するのは LPWA であると判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア LPWA(Low Power Wide Area:低消費電力で広域をカバーする無線技術)
正しい選択肢です。低データレートで省電力、数km〜数十kmの範囲をカバーでき、電池で数年動作する設計がされているIoT向けの無線技術群です(例:LoRaWAN、Sigfox、NB‑IoT)。 - イ MDM(Mobile Device Management:携帯端末管理)
MDMはスマホやタブレットの設定・セキュリティ・アプリ配布などを一括で管理する仕組みです。通信方式そのものではないため、電池寿命や通信距離の特徴を示す選択肢ではありません。 - ウ SDN(Software‑Defined Networking:ソフトウェアでネットワークを制御)
SDNはネットワークの設定や経路制御をソフトウェアで柔軟に行う技術です。無線の送受信の省電力性や伝送距離と直接関係するものではありません。 - エ WPA2(Wi‑Fi Protected Access 2:無線LANのセキュリティ規格)
WPA2はWi‑Fiの暗号化・認証方式の規格です。セキュリティの話であり、電池寿命や広域通信の特性を示すものではありません。一般的なWi‑Fiは省電力とは言えず、数十kmの通信もできません。
よくある誤解
- 「Wi‑Fi(WPA2)は無線だから長距離で使える」と考える誤解。
実際のWi‑Fiはカバー範囲が限定的で、消費電力も高めです。家庭内やオフィス向けで、数十kmの通信はできません。 - 「NB‑IoT は携帯(セルラー)なのでLPWAではない」と考える誤解。
NB‑IoT(Narrowband IoT:狭帯域IoT)はセルラー技術の一種ですが、省電力で広域をカバーするLPWAのカテゴリに含まれます。
補足コラム
LPWAにはいくつかの方式があります。特徴を簡単にまとめます。
- LoRaWAN:免許不要の周波数帯を使う方式。ゲートウェイを介して数km〜十数kmの範囲をカバー。屋外のセンサーに多い。
- Sigfox:超低消費電力で短いメッセージを送る方式。専用のネットワーク事業者がいることが多い。
- NB‑IoT / LTE‑M:携帯電話の基地局を使うLPWA。既存の携帯網を活用でき、広いエリアで安定した接続が可能。帯域は狭くデータ量は小さい。
用途例:スマートメーター(電力・水道の遠隔検針)、農地の土壌センサー、街路灯の状態監視など。これらは送るデータが小さく、送信頻度が少ないためLPWAが適しています。
FAQ
Q1. LPWAはどれくらいのデータ速度ですか?
A1. 一般に数百ビット/秒〜数十キロビット/秒と低速です。大量データを送る用途には向きませんが、温度や開閉など小さなデータ送信には十分です。
A1. 一般に数百ビット/秒〜数十キロビット/秒と低速です。大量データを送る用途には向きませんが、温度や開閉など小さなデータ送信には十分です。
Q2. 電池寿命は本当に数年持つのですか?
A2. 多くの用途で数年〜10年程度が可能です。ただし送信頻度や送信出力、周囲環境によって短くなることがあります。
A2. 多くの用途で数年〜10年程度が可能です。ただし送信頻度や送信出力、周囲環境によって短くなることがあります。
Q3. LPWA と Wi‑Fi を併用することはありますか?
A3. 用途によります。短距離で大量データをやり取りする機器は Wi‑Fi、長距離で小データを送るセンサーは LPWA、という使い分けが一般的です。
A3. 用途によります。短距離で大量データをやり取りする機器は Wi‑Fi、長距離で小データを送るセンサーは LPWA、という使い分けが一般的です。
関連キーワード: IoT, LPWA, LoRaWAN, Sigfox, NB‑IoT, 省電力, 広域通信, 無線技術, センサー通信

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