ITパスポート 2019年 春期 問14
問題文
技術と経営の両面に精通し、組織横断的な事業推進能力を兼ね備えた人材を育成するプログラムが大学などの教育機関で開講されている。このような教育プログラムの背景にある、技術に立脚する事業を行う組織が、技術がもつ可能性を見極めてイノベーションを創出し、経済的価値の最大化を目指す経営の考え方を表すものとして、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:BPR
イ:CSR
ウ:HRM
エ:MOT(正解)
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技術と経営を兼ね備えた人材育成プログラムの背景にある考え方【ITパスポート 解説】
正解の理由
この問題で求められている考え方は、技術の可能性を見極めてイノベーションを創出し、経済的価値の最大化を目指す経営観です。該当するのは エ の MOT(Management of Technology:技術経営)です。
MOT は「技術(technical)」と「経営(management)」をつなぎ、技術を事業価値に変える方法を体系化する考え方です。大学で技術と経営を両方学ばせるプログラムはまさに MOT の目標に合致します。
MOT は「技術(technical)」と「経営(management)」をつなぎ、技術を事業価値に変える方法を体系化する考え方です。大学で技術と経営を両方学ばせるプログラムはまさに MOT の目標に合致します。
(MOT の意味:Management of Technology。技術を経営戦略や事業化につなげる学問・実務領域)
解法ステップ
- 問題文のキーワードを拾う:技術と経営の両面、人材育成、技術に立脚、イノベーション、経済的価値の最大化。
- 各選択肢の意味を確認する(略語は展開して要点をつかむ)。
- キーワードと各選択肢の意味を照らし合わせ、最も合致するものを選ぶ。
この手順で考えると、技術と経営を結び付ける考え方である MOT が最も適当だと判断できます。
選択肢別の誤答解説
-
ア: BPR(Business Process Reengineering:業務プロセスの抜本的再設計)
業務のやり方(プロセス)を根本から見直して効率化やコスト削減を行う考え方です。技術と経営の橋渡しで「技術そのものを事業価値に変える」主旨とは異なります。 -
イ: CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)
企業が環境や社会に配慮する活動や責任の考え方です。社会的価値や倫理に関する概念で、技術を中心にイノベーションと経営を結びつける内容ではありません。 -
ウ: HRM(Human Resource Management:人的資源管理、人事管理)
人材の採用・育成・評価など、組織の人に関する管理です。人材育成という面は近いですが、「技術を事業化して価値最大化する経営の考え方」という問いには直接対応しません。 -
エ: MOT(Management of Technology:技術経営)
技術の把握・管理・事業化を経営戦略に結びつける領域です。問題文の「技術と経営の両面に精通した人材育成」に一致するため正解です。
よくある誤解
-
「技術を扱う=R&D(研究開発)」だけだと思う
R&D(Research and Development:研究開発)は技術や製品を作る活動です。MOT はそれを事業戦略や市場、組織運営と結びつける広い枠組みです。研究だけでなく、ビジネス化の視点が重要です。 -
「HRM が正解では?」と考える人がいる
問題にあるのは“人材育成のプログラム”ですが、焦点は「育てる人材の能力(技術+経営)」の性質です。HRM は人を管理・育成する手法の領域であり、育成対象の性質(技術経営)を示すものではありません。 -
「BPR はイノベーションと同じ」と混同する
BPRは業務プロセスの再設計に特化しており、技術を活かして新しい事業を創出するという広い考え方(MOT)とは目的と範囲が異なります。
補足コラム
- MOT(技術経営)の学びは、単に「技術がわかる人」と「経営がわかる人」を足すだけではありません。技術の技術的価値(なにができるか)を市場価値(誰が買うか、いくらで売れるか)に結びつけるプロセス全体を扱います。
- 企業例:センサ技術を持つ企業が、単に研究を続けるだけでなく、用途を見つけて製品化し市場投入して利益化する。その戦略立案や組織づくりに MOT の考え方が使われます。
- 大学の「技術経営(MOT)」プログラムでは、技術理解に加え、経営戦略、事業化プロセス、マーケティング、知財(知的財産)の扱い方などを学びます。
FAQ
Q1. MOT を学ぶとどんな職種に役立ちますか?
A1. 研究開発マネージャー、事業企画、プロダクトマネージャー、技術営業、技術戦略担当など、技術と市場の橋渡しをする職種に役立ちます。
A1. 研究開発マネージャー、事業企画、プロダクトマネージャー、技術営業、技術戦略担当など、技術と市場の橋渡しをする職種に役立ちます。
Q2. MOT とイノベーションマネジメントは同じですか?
A2. 近い領域ですがイノベーションマネジメントは新しい価値創出のプロセス全般に焦点を当てます。MOT は特に「技術」を軸にそれをどう経営に結びつけるかに特化します。
A2. 近い領域ですがイノベーションマネジメントは新しい価値創出のプロセス全般に焦点を当てます。MOT は特に「技術」を軸にそれをどう経営に結びつけるかに特化します。
Q3. MOT は企業だけでなく大学で学ぶ意味はありますか?
A3. はい。大学で理論と実践(ケーススタディや産学連携)を学ぶことで、技術を事業化するための広い視点と方法論を身につけられます。
A3. はい。大学で理論と実践(ケーススタディや産学連携)を学ぶことで、技術を事業化するための広い視点と方法論を身につけられます。
関連キーワード: 技術経営、MOT、イノベーション、経営戦略、事業化、技術戦略

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