ITパスポート 2019年 春期 問47
問題文
アジャイル開発の特徴として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:大規模なプロジェクトチームによる開発に適している。
イ:設計ドキュメントを重視し、詳細なドキュメントを作成する。
ウ:顧客との関係では、協調よりも契約交渉を重視している。
エ:ウォータフォール開発と比較して、要求の変更に柔軟に対応できる。(正解)
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アジャイル開発の特徴 +【ITパスポート 解説】
正解の理由
アジャイル開発(Agile development:変化に素早く対応することを重視する開発手法)は、計画どおりに進めることよりも「変化への対応」を重視します。アジャイルは短い期間の反復(イテレーション:短い開発サイクル)で動くソフトウェアを何度も作り、ユーザーや顧客のフィードバックを受けて機能や要求を修正します。したがって、ウォータフォール開発(Waterfall:上流から下流へ段階的に進め、要件固定を前提とした手法)と比べて、要求の変更に柔軟に対応できる点が特徴であり、選択肢のうち正しいのは エ です。
解法ステップ
- 問題文のキー語を探す:「アジャイル開発」と「特徴」「比較対象:ウォータフォール」。
- アジャイルの基本を思い出す:
- 反復・漸進(イテレーション:小さく繰り返す)
- 顧客との継続的な協働(コラボレーション)
- 変更への柔軟な対応("responding to change")
- 動くソフトウェアを重視(ドキュメントより実作業)
- 各選択肢をアジャイルの特徴と照らし合わせる:
- 「要求の変更に柔軟に対応できる」はアジャイルのコアなので正しいと判断する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 大規模なプロジェクトチームによる開発に適している。
解説:アジャイルは小〜中規模のクロスファンクショナル(多機能)チームで短いサイクルを回すことを得意とします。もちろん複数チームで大規模開発を行うためのフレームワーク(例:SAFeなど)もありますが、「大規模チームに適している」は一般的な特徴とは言えません。したがって不適切です。 -
イ: 設計ドキュメントを重視し、詳細なドキュメントを作成する。
解説:アジャイルは「動くソフトウェアを重視する(working software)」という考え方を持ち、詳細なドキュメントや計画書を最重要視しません。必要なドキュメントは作成しますが、過度な文書作成は避け、実装とフィードバックを優先します。よって誤りです。 -
ウ: 顧客との関係では、協調よりも契約交渉を重視している。
解説:アジャイルは「顧客との協調(collaboration)」を重視します。契約交渉で細部を固定するよりも、顧客と継続的に協議し要求を修正していく方がアジャイルの特徴です。従ってこの選択肢は誤りです。 -
エ: ウォータフォール開発と比較して、要求の変更に柔軟に対応できる。
解説:反復的に開発して頻繁に見直すアジャイルの強みを表した記述であり、正しい特徴です。
よくある誤解
-
「アジャイルはドキュメントを全く作らない」
誤解です。アジャイルは必要最小限のドキュメントを作り、価値の高い作業(動くものの提供)を優先します。全く作らないわけではありません。 -
「アジャイルは契約や管理が不要で好き勝手に変更できる」
誤解です。変更は歓迎されますが、コストやスケジュールを考慮した上で優先順位をつけて管理します。顧客との合意と調整は重要です。 -
「アジャイルは小さい会社しか使えない」
部分的に誤りです。基本は小さなチーム向きですが、大企業でもスケールさせる手法(スクラムの拡張やSAFeなど)を使って導入しています。
補足コラム
- アジャイルの代表的な手法に「スクラム(Scrum:短いスプリントと呼ばれるサイクルで開発を進める方法)」があります。スクラムでは1〜4週間のスプリントで計画→実装→レビュー→振り返りを繰り返します。
- 覚え方のコツ:アジャイルの精神は「計画どおりに進める(following a plan)」より「変化に対応する(responding to change)」というフレーズで暗記すると、試験の選択肢を見分けやすくなります。
- 実務イメージ:スマホアプリの開発で、最初に全部の機能を決めずに「まず使える最小限の機能(MVP:Minimum Viable Product)」をリリースして、ユーザーの反応を見て改善する方法がアジャイル的です。
FAQ
Q1. アジャイルとウォータフォール、どちらが良いですか?
A1. 一概には言えません。要件が明確で変更が少ない場合はウォータフォールが適することもあります。変化が多く顧客のフィードバックを取り入れたい場合はアジャイルが有利です。
A1. 一概には言えません。要件が明確で変更が少ない場合はウォータフォールが適することもあります。変化が多く顧客のフィードバックを取り入れたい場合はアジャイルが有利です。
Q2. アジャイルでも設計はしないのですか?
A2. しっかり設計が不要という意味ではありません。必要な設計は行いますが、大きな設計を前倒しで全て決めるのではなく、段階的に改良していきます。
A2. しっかり設計が不要という意味ではありません。必要な設計は行いますが、大きな設計を前倒しで全て決めるのではなく、段階的に改良していきます。
Q3. 試験に出るアジャイルのキーワードは?
A3. 「イテレーション(反復)」「スプリント(短期開発周期)」「顧客との協働」「変更への柔軟性」がよく問われます。
A3. 「イテレーション(反復)」「スプリント(短期開発周期)」「顧客との協働」「変更への柔軟性」がよく問われます。
関連キーワード: アジャイル開発、ウォータフォール開発、イテレーション、スプリント、スクラム、MVP、顧客協働、変更管理、反復開発、ドキュメント軽量化

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