ITパスポート 2019年 春期 問61
問題文
ネットワークに関する次の記述中のa~cに入れる字句の適切な組合せはどれか。
建物内などに設置される比較的狭いエリアのネットワークを[ a ]といい、地理的に離れた地点に設置されている[ a ]間を結ぶネットワークを[ b ]という。一般に、[ a ]に接続する機器に設定するIPアドレスには、組織内などに閉じたネットワークであれば自由に使うことができる[ c ]が使われる。

選択肢
ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:
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LAN・WANとIPアドレスの分類【ITパスポート 解説】
正解の理由
文章の説明を順に読むと、まず「建物内などに設置される比較的狭いエリアのネットワーク」は局所的な範囲を表します。これは LAN(Local Area Network:建物やフロアなどの限られた範囲で使うネットワーク)を指します。次に「地理的に離れた地点に設置されている[ a ]間を結ぶネットワーク」は、離れた複数の LAN を結ぶ広域のネットワーク、すなわち WAN(Wide Area Network:広い地理範囲を結ぶネットワーク)です。最後に「組織内などに閉じたネットワークであれば自由に使うことができる[ c ]」は、インターネット上で重複して使えないグローバル(公開)IPアドレスではなく、組織内で自由に使えるプライベートIPアドレスを指します。以上より、文の各空欄にはそれぞれ LAN、WAN、プライベートIPアドレスが入ります。したがって選択肢イが正しい組合せです。
(用語補足:IP(Internet Protocol:インターネット上の機器を識別するための仕組み)アドレスは、ネットワーク上の「住所」に相当します。)
解法ステップ
- 文の最初の定義を読み、対象の範囲を確認する(「建物内など」「比較的狭いエリア」→ LAN)。
- 次の定義で「離れた地点を結ぶ」ことから広域を表す語を探す(→ WAN)。
- 最後に「閉じたネットワークで自由に使える」性質を持つ IP を考える(→ プライベートIP)。
- 選択肢と照らし合わせ、すべてが一致する行を選ぶ(イが一致)。
覚え方のコツ:LAN = Local(ローカル=近い)、WAN = Wide(ワイド=広い)。内部=プライベート、外部=グローバル(公開)。
選択肢別の誤答解説
-
ア(a: LAN、b: WAN、c: グローバル IP アドレス)
a と b は合っているように見えますが、c が誤りです。閉じた組織内で自由に使えるのはグローバル(公開)IPではありません。グローバルIPはインターネット上で一意である必要があり、勝手に重複して使えないため組織内で自由に割り当てられるものではありません。 -
イ(正答)
a = LAN、b = WAN、c = プライベート IP アドレス。文章の条件に正確に合致します。プライベートIPは組織内など限定されたネットワークで重複して使って問題ありません。 -
ウ(a: WAN、b: LAN、c: グローバル IP アドレス)
a と b が入れ替わっています。建物内などの狭いエリアは WAN ではなく LAN です。さらに c の「グローバルIP」も同様に誤りです。 -
エ(a: WAN、b: LAN、c: プライベート IP アドレス)
c は正しい(プライベートIP)が、a と b が逆です。文脈から a は局所的=LAN、b はそれらを結ぶ広域=WAN となるため不適切です。
よくある誤解
-
WAN = インターネット、と思い込む
- WAN(Wide Area Network:広域ネットワーク)は必ずしもインターネットそのものではありません。企業が拠点間で専用線やVPNで結ぶ広域網も WAN の一種です。インターネットは世界中のネットワークをつなぐ公衆のネットワークです。
-
プライベートIPは「使えない」わけではない
- プライベートIPは内部通信では普通に使えます。ただしインターネットへ接続するには NAT(Network Address Translation:内部のプライベートIPをグローバルIPに変換する技術)などが必要です。
-
「グローバルIP=特別で安全」ではない
- グローバルIPは公開されるため、適切な対策(ファイアウォールや更新)が必要です。公開されていることが必ずしも安全性を高めるわけではありません。
補足コラム
-
代表的なプライベートIPアドレス範囲(RFC1918)
- 10.0.0.0/8(10.0.0.0 ~ 10.255.255.255)
- 172.16.0.0/12(172.16.0.0 ~ 172.31.255.255)
- 192.168.0.0/16(192.168.0.0 ~ 192.168.255.255)
これらは内部ネットワークで自由に使えます。家庭のルーターや企業内ネットワークでよく使われます。
-
NAT(Network Address Translation:ネットワークアドレス変換)
- 家庭のルーターは通常、複数の機器のプライベートIPを1つ(あるいは少数)のグローバルIPに変換してインターネットに接続します。これによりプライベートIPでもインターネットが利用できます。
-
IPv6 の場合
- IPv6にも内部用のアドレス(ULA:Unique Local Address)など、プライベートに近い使い方ができる範囲があります。将来的にはIPv6が主流になりますが、考え方は似ています。
FAQ
Q1. LAN と WAN の違いを一言で教えてください。
A1. LAN は「近くをつなぐ」ネットワーク、WAN は「離れた拠点をつなぐ」ネットワークです。
A1. LAN は「近くをつなぐ」ネットワーク、WAN は「離れた拠点をつなぐ」ネットワークです。
Q2. プライベートIPでインターネットに接続できますか?
A2. はい。ただしルーターの NAT などを通してグローバルIPに変換する仕組みが必要です。
A2. はい。ただしルーターの NAT などを通してグローバルIPに変換する仕組みが必要です。
Q3. グローバルIPはどうやって手に入れるのですか?
A3. 通常はインターネットサービスプロバイダ(ISP)や会社のネットワーク管理者から割り当てられます。個人で自由に取れるものではありません。
A3. 通常はインターネットサービスプロバイダ(ISP)や会社のネットワーク管理者から割り当てられます。個人で自由に取れるものではありません。
Q4. 会社の拠点同士を繋ぐのは常に WAN ですか?
A4. はい。拠点間を地理的に離れた範囲で接続するネットワークは一般に WAN と呼びます。実装方法は専用線やVPNなど様々です。
A4. はい。拠点間を地理的に離れた範囲で接続するネットワークは一般に WAN と呼びます。実装方法は専用線やVPNなど様々です。
関連キーワード: LAN、WAN、プライベートIP、グローバルIP、NAT、RFC1918、IPアドレス、サブネット、ネットワーク分類

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