ITパスポート 2020年 秋期 問22
問題文
AIの活用領域には音声認識、画像認識、自然言語処理などがある。音声認識と自然言語処理の両方が利用されているシステムの事例として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:ドアをノックする音を検知して、カメラの前に立っている人の顔を認識し、ドアのロックを解除する。
イ:人から話しかけられた天気や交通情報などの質問を解釈して、ふさわしい内容を回答する。(正解)
ウ:野外コンサートに来場する人の姿や話し声を検知して、会場の入り口を通過する人数を記録する。
エ:洋書に記載されている英文をカメラで読み取り、要約された日本文として編集する。
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音声認識と自然言語処理の両方が利用されているシステムの事例【ITパスポート 解説】
正解の理由
音声認識(音声を文字に変える技術。英語: speech recognition / STT(Speech‑to‑Text))と自然言語処理(人が書いたり話したりする言葉をコンピュータが理解・処理する技術。英語: Natural Language Processing / NLP)の両方が必要なのは、人の「話しかけ」を音声で受け取り、それを理解して適切に返答する仕組みです。
選択肢のうち、人の話す質問を聞き取り(音声認識)それを解釈して回答する機能を説明しているのが イ です。したがって イ が正解です。
(音声で受け取る → 文字に変える → NLPで意味を解析 → 回答を生成、が典型的な流れです。返答を音声で返す場合は音声合成(TTS)も使われます。)
選択肢のうち、人の話す質問を聞き取り(音声認識)それを解釈して回答する機能を説明しているのが イ です。したがって イ が正解です。
(音声で受け取る → 文字に変える → NLPで意味を解析 → 回答を生成、が典型的な流れです。返答を音声で返す場合は音声合成(TTS)も使われます。)
解法ステップ
- 用語を確認する
- 音声認識(speech recognition / STT)=「話し言葉を文字に変える」技術。
- 自然言語処理(NLP)=「文字や話し言葉の意味を理解・解析・生成する」技術。
- 各選択肢で「音声を文字にする処理」と「その文字を理解して処理する処理」が両方あるかをチェックする。
- 両方あるものを選ぶ。上の確認で該当するのが イ であるため、それが答え。
選択肢別の誤答解説
-
ア: ドアをノックする音を検知して、カメラで顔認識してロック解除
- 「ノックの音を検知する」は音の発生を検出するだけ(音響イベント検出)。言葉を文字に変えて理解する「音声認識」ではありません。さらに画像処理(顔認識)が使われていますが、NLPも使われていません。よって条件を満たさない。
-
イ: 人から話しかけられた天気や交通情報などの質問を解釈して、ふさわしい内容を回答する
- 人の音声を認識して文字化する(音声認識)→ 文字を解析して意味を理解し適切な応答を作る(NLP)。両方が明確に使われています。
- たとえばスマートスピーカーの「今日の天気は?」への応答はこの流れです。
-
ウ: 野外コンサートで来場者の姿や話し声を検知して、入場人数を記録する
- 来場者の姿の検出は画像認識、話し声の検出は音声の有無・音量検出などであり、会話内容を文字にして理解する「音声認識」や「NLP」は通常使いません。目的が「人数カウント」なので両技術は不要です。
-
エ: 洋書の英文をカメラで読み取り、要約された日本文として編集する
- カメラで英文を読み取る部分はOCR(光学式文字認識。英語: Optical Character Recognition)という「画像→文字」の技術(画像認識の一種)。その後の要約や翻訳はNLPに該当します。ここでは「音声認識(話し言葉を文字にする)」は使われていないため、設問の条件(音声認識とNLPの両方利用)を満たしません。
よくある誤解
- 「音を検知する=音声認識」ではない
- ノック音や叫び声の有無を検出するのは「音響イベント検出」であり、会話内容を文字化する「音声認識」とは別の技術です。
- OCR(カメラで文字を読む)は音声認識と同じではない
- OCRは画像から文字を取り出す。音声認識は音から文字を取り出す。どちらも「文字化」ですが、入力が違います。
- 「会話がある場面=必ずNLPが使われる」と考えない
- 会場で人が話している音を拾っているだけならNLPは不要です。実際に「言葉の意味を解析して応答する」場合にNLPが使われます。
補足コラム
音声対話システムの典型的な処理の流れ(簡単な図):
- マイクで音声入力 → 2. 音声認識(STT)で文字化 → 3. 自然言語処理(意図解析・情報検索・応答生成) → 4. 必要なら音声合成(TTS)で音声出力
実例:スマートスピーカー(Alexa、Siri、Googleアシスタント)は上の流れを基本に動いています。
用語メモ:
- ASR(Automatic Speech Recognition)=自動音声認識(音声→文字)
- TTS(Text‑to‑Speech)=音声合成(文字→音声)
- OCR(Optical Character Recognition)=画像から文字を取り出す技術
FAQ
Q1: もし選択肢アで「ノックではなく『こんにちは』と話しかけられて顔認証と結びつける」ならどうなる?
A1: その場合は「発話(こんにちは)」を音声認識で文字化し、さらにNLPで意味を解釈して何らかの応答をする設計になれば、音声認識とNLPの両方を使うシステムになります。設問文は「ノックの音」と明記されているため当てはまりません。
A1: その場合は「発話(こんにちは)」を音声認識で文字化し、さらにNLPで意味を解釈して何らかの応答をする設計になれば、音声認識とNLPの両方を使うシステムになります。設問文は「ノックの音」と明記されているため当てはまりません。
Q2: 画像→文字(OCR)とNLPの組合せは音声認識と同じ扱いですか?
A2: 技術的には「どちらも文字を扱ってNLP処理に回せる」という点では類似しますが、問題文が「音声認識」を要件にしている場合はOCRでは代替できません。
A2: 技術的には「どちらも文字を扱ってNLP処理に回せる」という点では類似しますが、問題文が「音声認識」を要件にしている場合はOCRでは代替できません。
Q3: 音声認識が苦手な場面は?
A3: 周囲が騒がしい、話者の発音や方言が強い、専門用語が多い場合などは誤認識が増えます。これがNLPの誤解誤答につながることがあります。
A3: 周囲が騒がしい、話者の発音や方言が強い、専門用語が多い場合などは誤認識が増えます。これがNLPの誤解誤答につながることがあります。
関連キーワード: 音声認識、自然言語処理、音声合成、OCR、音響イベント検出、ASR、TTS

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