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ITパスポート 2020年 秋期 32


問題文

ある会社のECサイトでは、利用者からのチャットでの多様な問合せについて、オペレータが対応する仕組みから、ソフトウェアによる自動対応に変更した。このとき、利用者の過去のチャットの内容などを学習して、会話の流れから適切な回答を推測できる仕組みに変更するために使われた技術として、最も適切なものはどれか。

選択肢

AI(正解)
AR
CRM
ERP

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チャットの過去履歴を学習して自動応答する技術【ITパスポート 解説】

正解の理由

この問題で求められているのは、「利用者の過去のチャットの内容などを学習して、会話の流れから適切な回答を推測できる仕組み」です。これは機械がデータから学んで推測・生成する能力を必要とします。こうした能力を持つのが AI(Artificial Intelligence:人工知能)です。したがって正しい選択肢は です。
補足説明:
  • AI(人工知能)は、データから学び、パターンを見つけて判断や予測を行う技術の総称です。
  • チャットの自動応答には、特に NLP(自然言語処理:Natural Language Processing)と呼ばれる分野が使われます。NLPは人間の言葉をコンピュータが理解・生成する技術です。
  • これに機械学習(データから学ぶ手法)や最近は大規模言語モデル(LLM)が組み合わされて、過去の会話を元に適切な返答を作ります。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを探す:「過去のチャットの内容を学習」「会話の流れから推測」「自動対応」など。
  2. それぞれの選択肢の意味をひとことで確認する(後述の略語説明を参照)。
  3. 「学習して推測する」=データからパターンを学ぶ技術を選ぶ。
  4. データから学ぶ技術に該当するのは AI(特に機械学習・NLP)であると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • :AI(Artificial Intelligence:人工知能)
    • 正解。過去の会話を学習して適切な回答を推測する機能は AI の代表的な応用です(チャットボット、対話型エージェントなど)。
  • イ:AR(Augmented Reality:拡張現実)
    • 間違い。AR は現実の映像に情報を重ねて表示する技術です。視覚的な表示や体験を増強しますが、会話を学習して応答する目的とは直接関係ありません。
  • ウ:CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)
    • 間違い。CRM は顧客情報を管理し、営業やサポートの効率化を図る仕組みです。過去の会話履歴を保存することはありますが、「学習して推測する」機能そのものではありません。AI を組み合わせれば自動応答に活用できますが、CRM 自体は学習エンジンではありません。
  • エ:ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)
    • 間違い。ERP は購買・在庫・会計など会社の業務資源を統合管理するシステムです。チャット内容を学習して自動的に応答する技術とは無関係です。

よくある誤解

  1. 「CRM が自動で答えるから CRM が正解だ」
    • CRM は顧客データの管理が主目的です。自動で答える機能は別途 AI を組み合わせて初めて実現します。役割の違いを押さえましょう。
  2. 「AI は単に『自動化』と同じだ」
    • 自動化(ルールに従って決まった動作をする)は RPA 等の技術が得意です。AI はデータから学び、未知の入力にも柔軟に対応する点が違います。
  3. 「会話の自動応答=AR と混同する」
    • AR は視覚の拡張に関する技術です。用途が全く異なります。

補足コラム

  • チャット自動応答で実際に使われる AI の中身
    • 自然言語処理(NLP):言葉の意味を分析する技術。例:形態素解析や意味解析。
    • 機械学習(Machine Learning):過去のチャットを学習して、どの応答が適切かモデルを作る。
    • 大規模言語モデル(LLM:Large Language Model):大量の文章データで学習し、自然な文章を生成できるモデル。近年のチャットボットはこれらを応用しています。
  • 実務上の注意点
    • 学習データの質が結果に直結します。誤った例や偏ったデータで学習すると不適切な応答が出る可能性があります。
    • 個人情報やプライバシーに関する取り扱いに注意が必要です。利用者の会話を学習に用いる場合は適切な同意や匿名化が求められます。

FAQ

Q: CRM と AI はどちらもカスタマー対応に使われますが、どう使い分けますか?
A: CRM は顧客情報の保存・管理が主です。AI はそのデータを活用して自動応答や分析を行います。両者は連携して使われることが多いです。
Q: 「機械学習」と「AI」は同じですか?
A: 機械学習は AI を実現する手法の一つです。AI は広い意味で「人間の知的な振る舞いを模す技術」で、機械学習はその中でデータから学ぶ方法を指します。
Q: 小さな会社でもチャットボットに AI を使えますか?
A: はい。クラウドサービス(SaaS:Software as a Service)で手軽に導入できるものもあります。ただし、応答品質は学習データの量と質に左右されます。
Q: AR(拡張現実)は今後チャット応答に関係しますか?
A: 基本的には別分野ですが、将来的に音声・映像と組み合わせた対話型インタフェースで補助的に使われる可能性はあります(例:AR 表示と音声応答の連携など)。

関連キーワード: AI、人工知能、自然言語処理、NLP、機械学習、チャットボット、CRM、ERP、AR, LLM, 自動応答、学習データ、プライバシー
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