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ITパスポート 2021年 67


問題文

ISMSにおける情報セキュリティに関する次の記述中のa, bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
情報セキュリティとは、情報の機密性、完全性及び[ a ]を維持することである。さらに、真正性、責任追跡性、否認防止、[ b ]などの特性を維持することを含める場合もある。
ITパスポート 2021年  問67の選択肢の画像

選択肢

(正解)

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ISMSにおける情報セキュリティの定義 +【ITパスポート 解説】

正解の理由

ISMS(Information Security Management System:情報セキュリティを組織的に管理する仕組み)の定義で、情報セキュリティの基本的な特性は「機密性、完全性及び可用性」を維持することとされています。ここでの可用性は英語で Availability(利用可能であること)を指します。さらに、真正性(authenticity:正当な主体であることの確認)、責任追跡性(accountability:誰が何をしたか追跡できること)、否認防止(non-repudiation:後で行為を否定できないこと)などの追加的な特性も含める場合があるため、b に入る語としては「信頼性(reliability:信頼して使えること)」が適切です。したがって、選択肢の中では (a=可用性、b=信頼性)が正しい組合せです。

解法ステップ

  1. 文の前半「情報の機密性、完全性及び[ a ]を維持することである。」を読み、情報セキュリティの基本三要素(CIAトライアド)を思い出します。
    • 機密性(Confidentiality:情報が許可された者だけに開示されること)
    • 完全性(Integrity:情報が正確で改ざんされていないこと)
    • 可用性(Availability:必要なときに情報やサービスが利用できること)
  2. したがって a は「可用性」と判断します。
  3. 次に b を検討します。列挙されている他の語(真正性、責任追跡性、否認防止)は「信頼性」と組合せ可能で、情報セキュリティの追加的特性として記述されることが多い語です。一方、保守性(maintainability:保守のしやすさ)はセキュリティ特性ではありません。したがって b は「信頼性」です。
  4. a=可用性、b=信頼性の組合せが含まれる選択肢が であると結論づけます。

選択肢別の誤答解説

  • ア(a=可用性、b=信頼性)
    正しい選択肢です。前述の通り、機密性・完全性・可用性が情報セキュリティの基本で、信頼性は追加の特性として扱われます。
  • イ(a=可用性、b=保守性)
    a は正しいものの、b の「保守性」はソフトウェアやシステムの「保守しやすさ」を表す用語で、情報セキュリティの特性として列挙されることは通常ありません。したがって誤りです。
  • ウ(a=保全性、b=信頼性)
    b は適切ですが、a の「保全性」はここで使われる標準的な語ではありません。情報セキュリティの三要素は「機密性、完全性、可用性」であり、「保全性」は日本語の表現としては「維持・保護」の意味合いで使われることがありますが、問題文の位置には当てはまりません。
  • エ(a=保全性、b=保守性)
    両方ともこの文脈では不適切です。特に a が正しい基本要素ではないため誤答です。

よくある誤解

  1. 「保全性」と「完全性」を混同する
    • 「完全性(Integrity)」は情報が正確で改ざんされていないことを指します。語感が近い「保全性」は「保護して維持すること」を指す曖昧な表現で、ISMSの定義では通常使いません。試験では「完全性」を選ぶ場面が多いです。
  2. 可用性を「信頼性」と同じ意味だと考える
    • 可用性(Availability)は「必要なときに使えること」。信頼性(Reliability)は「期待どおりに正しく動作し続けること」。似ていますが焦点が異なります。例えば、サービスが頻繁にダウンするなら可用性が低く、結果的に信頼も損なわれますが、概念は別です。

補足コラム

  • CIAトライアドの覚え方(日本語+英語)
    • 機密性(Confidentiality): 情報が許可された人だけに見えること。例:個人情報は閲覧制限が必要。
    • 完全性(Integrity): 情報が正しく改ざんされていないこと。例:会計データの改ざん防止。
    • 可用性(Availability): 必要なときに情報やサービスが使えること。例:障害対策・バックアップ。
  • 「真正性」「責任追跡性」「否認防止」について簡単に
    • 真正性(Authenticity): 主体や情報が本物であることの証明。
    • 責任追跡性(Accountability): 誰がいつ何をしたかを追跡できること(ログが重要)。
    • 否認防止(Non-repudiation): 行為を行った人が後で「やっていない」と否定できない仕組み(電子署名など)。

FAQ

Q1. 「可用性」と「信頼性」はどちらが重要ですか?
A1. 両方とも重要ですが、目的によって優先順位が変わります。金融取引では完全性と信頼性が特に重要です。オンラインショップでは可用性(顧客が買えること)が重視されます。試験の定義では可用性は基本要素として明示されています。
Q2. ISMSの定義はどこで確認できますか?
A2. JIS規格(例えば JIS Q 27001 相当の解説)や標準的なセキュリティ教科書に掲載されています。試験勉強では「機密性・完全性・可用性」をまず確実に覚えてください。
Q3. 「保守性」は全く無関係ですか?
A3. 完全に無関係ではありません。保守性(maintainability)はシステム運用・管理の良さに関する品質特性で、間接的に可用性や信頼性に影響します。しかし、ISMSの定義で列挙される「情報セキュリティの特性」には通常入りません。

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