ITパスポート 2026年 問50
問題文
次の表の作業を3名で実施するとき、全ての作業を終わらせるのに必要な最短の日数は何日か。ここで、複数要員が必要な作業は全員がそろわないと着手できず、指定された要員数以上の要員を充てても所要日数は短縮できない。また、着手した作業は作業が完了するまで中断できないものとする。

選択肢
ア:9日
イ:12日
ウ:15日(正解)
エ:18日
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作業の最短日数(要員制約・前提作業)【ITパスポート 解説】
正解の理由
各作業は全て所要日数が3日で、同時に必要な要員数が決まっています。要員は合計3名で、かつ複数要員が必要な作業は指定人数がそろわないと着手できません。前提関係をたどると、A → B → D → F と A → C → E → F の2本の連鎖(どちらも合計12日)があります。しかし、BとCはどちらもAの後に始められますが、いずれも2名を必要とし、3名しかいないため同時に実行できません。最適な並列化を行っても、結果として全体は15日になります。したがって選択肢のうち ウ(15日)が正しい理由になります。
解法ステップ
- 各作業の所要日数と要員数を見る(全て3日、要員は1名または2名)。
- 前提関係から作業の順序(依存関係)を把握する。
- A の後に B, C
- B の後に D
- C の後に E
- D と E の両方が終わってから F
- 全要員数は3名なので、同時に使える合計は3名分。2名必要な作業を2つ同時に実行できない(2+2 > 3)。
- 時間を3日単位のブロックで考える(各作業が3日で不分割のため)。
- 最適スケジュールをブロックごとに組む:
- Day 0–3: A(1名)
- Day 3–6: B(2名)
- Day 6–9: C(2名) と同時に D(1名) ← ここで3名をフル活用
- Day 9–12: E(2名)
- Day 12–15: F(1名)
- これで全作業が完了するのは15日目になる。
補助的に下界(最短理論時間)を確認すると、
- 総作業量(人日) = 人日。3名で動かせれば下限は 日。
- しかし前提関係からのクリティカルパスは 日(A→B→D→F や A→C→E→F)。
- 実際は2名必要な B と C を資源不足で直列化せざるを得ないため、12日より延びて 15日 になる。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 9日
総人日を3名で割った理論的な下限()をそのまま答えにしたものです。前提関係(依存)や「同時に必要な人数が足りない」ことを無視しています。実行可能なスケジュールではありません。 -
イ: 12日
各ルートのクリティカルパス(A→B→D→F や A→C→E→F)が12日である点に注目した答えです。ここまでの計算は正しい下界の一つですが、BとCが同時に実行できない資源制約(要員3名)があるため、この下界を実際の最短日にすることはできません。 -
ウ: 15日
B と C の衝突(どちらも2名必要)を考慮した最短スケジュールを示しています。A→B→D と A→C→E の依存を組み合わせ、可能な限り並列化した結果、全体は15日になります。これが正解です。 -
エ: 18日
18日を選ぶ人は非効率な並列化や、作業を無駄に直列化してしまったケースです。最適な並列化を行えばもっと短くできます(実際は15日)。
よくある誤解
-
「総人日を人数で割れば答えになる」
→ 総人日からの割り算は理論上の下限を与えますが、作業の順序制約(前提作業)や同時実行制約で実現できないことが多いです。 -
「前提の連鎖の長さ(クリティカルパス)だけ見れば良い」
→ クリティカルパスは重要な下界ですが、並列実行できないリソース競合(ここではBとC)があると、クリティカルパスより長くなる場合があります。
補足コラム
- クリティカルパス(英: critical path)は「全体を最短で終えるために最長時間を要する一連の作業経路」です。意味の覚え方としては「最も‘重要(critical)’で‘遅れると全体が遅れる’経路」と考えると覚えやすいです。
- ガントチャート(Gantt chart:作業の時間割を横棒で示す図)を描くと、誰がいつ何をしているかが視覚的に分かり、今回のような資源制約によるボトルネックが見つけやすくなります。
FAQ
Q. なぜBとCは同時にできないのですか?
A. BもCも「2名」を同時に必要とします。合計で2+2=4名必要になりますが、用意できるのは3名だけだからです。指定人数がそろわないと着手できないという条件があるため、同時実行は不可能です。
A. BもCも「2名」を同時に必要とします。合計で2+2=4名必要になりますが、用意できるのは3名だけだからです。指定人数がそろわないと着手できないという条件があるため、同時実行は不可能です。
Q. 要員が余っている時間は無駄になりますか?
A. はい。例えばAが実行中(1名)で残り2名が空いていても、着手可能な作業がなければ待機状態になります。これは実務でもよくある「待ち時間」です。
A. はい。例えばAが実行中(1名)で残り2名が空いていても、着手可能な作業がなければ待機状態になります。これは実務でもよくある「待ち時間」です。
Q. 要員を増やせば短くなりますか?
A. 仮に要員が4名あればBとCを同時に実行でき、全体は12日まで短縮できます。ただし設問では要員数が3名に固定されているため、増員はできない前提です。
A. 仮に要員が4名あればBとCを同時に実行でき、全体は12日まで短縮できます。ただし設問では要員数が3名に固定されているため、増員はできない前提です。
関連キーワード: クリティカルパス、リソース制約、ガントチャート、作業順序、並列化、ボトルネック

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