ITサービスマネージャ 2011年 午前2 問14
問題文
システム監査人の外観上の独立性に関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:監査報告書における指摘事項の多寡によって報酬が決まるような契約が望ましい。
イ:公正かつ客観的な監査判断を行うための精神上の独立性が保たれることによって保証される。
ウ:組織的な独立の他、過去の自己の業務に対する監査とならないか、被監査部門の長が監査人の元上司でないか、なども考慮する必要がある。(正解)
エ:第三者がうかがい知ることの困難な精神上の独立性とは異なり、内部監査では必要ないが、外部監査では厳密に要求される。
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外観上の独立性【午前2解説】
正解の理由
外観上の独立性とは、監査人が実際に公正・客観的であるだけでなく、第三者から見ても独立していると認められる状態です。
ウは、組織上の独立性に加えて、過去に自分が担当した業務を監査しないことや、被監査部門の長との過去の上下関係など、独立性を損なうように見える事情も考慮すべきだと述べています。これらは、第三者から見た監査の公正さに影響するため、外観上の独立性に関する適切な記述です。
解法ステップ
- 「外観上」と「精神上」の独立性を区別します。
- 外観上の独立性は、監査人の内心ではなく、第三者からどう見えるかに関するものです。
- 選択肢のうち、監査人の立場や過去の関係など、客観的に見て独立性に疑念が生じる要因を挙げているものを選びます。
選択肢別の誤答解説
- ア:監査報告書の指摘事項の多寡で報酬が変わる契約では、指摘を増減させる動機が生じ、公正な監査を妨げるおそれがあります。望ましい契約ではありません。
- イ:公正かつ客観的な判断を行うための精神上の独立性について述べています。外観上の独立性を説明したものではありません。また、精神上の独立性が保たれているだけで、外観上の独立性まで保証されるわけではありません。
- ウ:過去の業務や被監査部門の長との関係など、第三者から独立性を疑われる可能性のある事情も考慮するとしており、適切です。
- エ:外観上の独立性は、外部監査だけでなく内部監査でも重要です。「内部監査では必要ない」という部分が誤りです。
よくある誤解
- 「実際に公正なら、外観は関係ない」と考える
監査では、実際の公正さに加え、第三者から公正だと信頼されることも重要です。 - 精神上の独立性と外観上の独立性を同じものと考える
精神上の独立性は監査人の心構え、外観上の独立性は第三者から見た独立性です。 - 外観上の独立性は外部監査だけに必要だと考える
内部監査でも、組織内の関係などによって独立性が疑われないよう配慮が必要です。
補足コラム
監査人に偏りがなくても、被監査部門の元責任者が監査を担当しているなど、第三者が不公平を疑う状況では、監査結果への信頼が損なわれる可能性があります。そのため、監査人の配置や過去の業務との関係を確認し、必要に応じて担当を変更することも重要です。
FAQ
Q. 外観上の独立性は、監査人の本心を確認することですか?
A. いいえ。監査人の本心や判断姿勢に関わるのは、精神上の独立性です。外観上の独立性では、第三者から独立性を疑われる事情がないかを確認します。
A. いいえ。監査人の本心や判断姿勢に関わるのは、精神上の独立性です。外観上の独立性では、第三者から独立性を疑われる事情がないかを確認します。
Q. 過去の業務を担当した人は、必ずその業務を監査できませんか?
A. 状況によりますが、自分の過去の業務を自分で監査すると、客観性への疑念を招くおそれがあります。監査人の選定では、そのような事情を考慮する必要があります。
A. 状況によりますが、自分の過去の業務を自分で監査すると、客観性への疑念を招くおそれがあります。監査人の選定では、そのような事情を考慮する必要があります。
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