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ITサービスマネージャ試験 過去問・解説一覧

年度・セッション別のITサービスマネージャ試験過去問題集


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  • 難易度・合格率

ITサービスマネージャ試験の過去問演習について

本ページではITサービスマネージャ試験の過去問を年度・セッション別に計400問収録しています。ITサービスマネージャ試験は過去問演習が合格への最短ルートです。年度別・セッション別の問題リストから自由に問題を選び、解答・解説を確認できます。

スマートフォンにも最適化されているため、通勤・通学などのスキマ時間学習にも活用してください。ITサービスマネージャ試験の試験概要・出題形式・難易度・合格率の推移は、このページ下部にまとめて掲載しています。

2027年度の試験制度の見直し:ITサービスマネージャ試験は、2027年度からプロフェッショナルデジタルスキル試験に再編される予定です(IPAの検討状況)。 出題範囲の重なる新試験の予想問題も、現行の過去問から解けます。

  • PD-M(マネジメント)の予想問題 →

ITサービスマネージャ試験(SM)とは

ITサービスマネージャ試験(SM)は、サービスの要求事項を満たすために、サービスの計画立案・設計・移行・提供・改善に関わる組織の活動と資源を指揮・管理する人を対象としたレベル4(最上位)の国家試験です。シラバスVer.5.1は、サービスマネジメントシステム(SMS)の国際規格であるJIS Q 20000-1(ISO/IEC 20000-1)の考え方に沿って構成されており、サービスの運用だけでなく、顧客との合意、変更と移行、パフォーマンス評価と改善、データセンターのファシリティマネジメントまで幅広く問われます。
項目内容
区分SM
レベルレベル4
実施方式CBT方式(令和8年度〜)
実施時期前期(2026年10〜11月)※年1回。2026年度で終了予定
試験科目科目A-1 / 科目A-2 / 科目B-1 / 科目B-2(旧:午前Ⅰ/午前Ⅱ/午後Ⅰ/午後Ⅱ)
公式情報IPA公式ページ
シラバスシラバスVer.5.1

特徴・概要

  • サービスマネジメントシステムを計画・運用し、パフォーマンスを評価して継続的に改善する。
  • サービス運用チームのリーダーとして、安全性と信頼性の高いサービスを顧客に提供する。
  • 新規サービスやサービスの変更について変更を管理し、サービスの設計・構築・移行を行う。
  • 顧客との関係を管理し、提供するサービスとサービスレベルを合意して、顧客満足を維持する。
  • インシデント・問題・サービス要求に対応し、可用性とサービス継続を確保する。
  • ハードウェア・ソフトウェアの導入・保守と、データセンター施設のファシリティマネジメントを行う。

試験の形式・出題構成・採点方式

ITサービスマネージャ試験(SM)は、令和8年度(2026年度)試験からCBT(Computer Based Testing)方式へ移行し、従来の「午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ」がそれぞれ「科目A-1・科目A-2・科目B-1・科目B-2」へ名称変更されました。出題形式・出題数・試験時間は従来から変更ありません。
試験科目旧名称時間出題形式・構成
科目A-1午前Ⅰ50分多肢選択式(四肢択一)30問。情報技術の共通知識。一定条件で免除可
科目A-2午前Ⅱ40分多肢選択式(四肢択一)25問。サービスマネジメント分野の専門知識
科目B-1午後Ⅰ90分記述式。3問出題・2問選択
科目B-2午後Ⅱ120分論述式(論文)。2問出題・1問選択
採点・合格基準: 科目A-1・科目A-2・科目B-1はいずれも100点満点で60点以上が基準点。科目B-2(論述式)は評価ランクA〜DのうちランクAのみ合格。科目A-1→A-2→B-1→B-2の順に採点され、いずれかが基準を満たさないと、その時点で不合格(以降は採点されない)。
科目A-1免除制度: 応用情報技術者試験の合格者や、過去2年以内に高度試験・支援士試験の科目A-1(旧午前Ⅰ)で基準点を満たした受験者などは、申請により科目A-1が免除されます。

対象者像・求められる知識と技能

対象者像

IPAは対象者像を「高度IT人材として確立した専門分野をもち、サービスの要求事項を満たし、サービスの計画立案、設計、移行、提供及び改善のための組織の活動及び資源を、指揮し、管理する者」としています。システム運用・保守の責任者や、ITサービスの提供・改善を担うサービスマネージャが主な受験者層です。

求められる主な能力・役割

  • サービスマネジメントシステムの要求事項とフレームワークを理解し、計画・運用・評価・改善を行う力
  • 要員・供給者・資源・予算を管理し、サービスの運用を行う力
  • サービスコンポーネントや構成品目を管理し、変更管理の方針の下でサービスの設計・構築・移行を行う力
  • 事業関係管理とサービスレベル管理を通じて、顧客との関係と合意を管理する力
  • ハードウェア・ソフトウェアを安定稼働させ、データセンター施設のファシリティマネジメントを遂行する力

求められる知識

  • サービスマネジメントシステムの規格(JIS Q 20000-1)と、ITILなどのフレームワーク
  • サービスポートフォリオ、構成管理、事業関係管理、サービスレベル管理、供給者管理
  • サービスの予算業務と会計業務、需要管理、容量・能力管理
  • 変更管理、サービスの設計・移行、リリース及び展開管理
  • インシデント管理、サービス要求管理、問題管理、サービスデスク
  • サービス可用性管理(MTBF・MTTR・稼働率)、サービス継続管理、情報セキュリティ管理
  • システム運用管理・運用オペレーション、ジョブ管理、バックアップ
  • データセンターの電源・空調・防災などの設備管理とファシリティマネジメント

求められる技能

  • サービスの要求事項を整理し、SLAとして顧客と合意する
  • 稼働率・容量・コストなどの数値を基に、サービスの状況を評価する
  • インシデントの影響を見極めて対応の優先度を判断し、根本原因を分析して再発を防ぐ
  • 変更のリスクを評価し、移行計画と切り戻しを準備する
  • パフォーマンス評価の結果から改善策を立案し、継続的改善の仕組みを回す

シラバス概要

IPAのシラバスVer.5.1は、サービスマネジメントの業務を次の5つの大項目に整理しています。
  • 1. サービスマネジメント
    • サービスマネジメントの基本的な考え方
  • 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用
    • サービスマネジメントシステムの計画・支援、運用の計画及び管理
    • サービスポートフォリオ、関係及び合意、供給及び需要
    • サービスの設計・構築及び移行、解決及び実現、サービス保証
  • 3. パフォーマンス評価及び改善
    • パフォーマンス評価、改善
  • 4. サービスの運用
    • システム運用管理、運用オペレーション、サービスデスク
  • 5. ファシリティマネジメント
    • ハードウェア・ソフトウェアの基礎テクノロジ、システム保守管理
    • ファシリティマネジメント、設備管理

分野別の出題数・出題傾向(学習テーマ別)

ITサービスマネージャ試験の科目A-2(旧・午前2)の出題範囲を、情報処理推進機構(IPA)が公表する公式シラバス(Ver.5.1)を読み解いたうえで、戦国IT独自の切り口で学習テーマ別に整理し、テーマごとの出題数を集計しました。そのため、IPA公式の分野区分とは、分類のまとめ方や名称が一部異なります(公式の正式な分野構成はIPAのシラバスでご確認ください)。どのテーマが多く問われているかの目安としてご活用ください。
科目A-2の過去問 全400問を、戦国IT独自の学習テーマ別に分類した出題数の分布です。
学習テーマ出題数割合
サービスマネジメントシステム(計画・評価・改善)26問6.5%
事業関係管理・サービスレベル管理・供給者管理26問6.5%
サービスポートフォリオ・構成管理17問4.2%
供給及び需要(予算・会計・容量・能力管理)15問3.8%
変更管理・リリース及び展開管理14問3.5%
サービスデスク・インシデント管理・問題管理25問6.2%
サービス可用性管理・サービス継続管理50問12.5%
システム運用管理・運用オペレーション28問7.0%
ファシリティマネジメント・設備管理15問3.8%
セキュリティ22問5.5%
ネットワーク20問5.0%
データベース21問5.2%
コンピュータ構成要素・ハードウェア18問4.5%
システム構成要素・ソフトウェア23問5.8%
プロジェクトマネジメント45問11.2%
企業と法務16問4.0%
システム監査・内部統制17問4.2%
その他2問0.5%
ITサービスマネージャ試験の学習テーマ別出題数の割合(円グラフ)
テーマごとの例題は、ページの末尾「参考:学習テーマ別のサンプル問題」に1問ずつ載せています。

科目B(旧午後)の出題内容

科目Bは、ITサービスを提供している組織の事例を読んで、サービスマネージャとしての判断を答える試験です。
  • 科目B-1(旧午後Ⅰ・記述式):3問から2問を選んで解答します。インシデント対応や変更管理、サービスレベルの合意、容量・能力管理などの事例について、状況に合った対応とその理由を字数制限の中で答えます。
  • 科目B-2(旧午後Ⅱ・論述式):2問から1問を選び、自身が携わったITサービスの経験に基づいて論文を書きます。設問ア・イ・ウの流れに沿って、サービスの概要、直面した課題と工夫した対応、その評価を具体的に述べることが求められます。

2027年度からの新試験制度との関係

IPAは2026年3月31日に試験区分体系の見直しを公表し、ITサービスマネージャ試験を含む現行の高度試験は2026年度(令和8年度)の試験実施をもって終了する予定です。2027年度夏〜秋頃からは、応用情報技術者試験と高度試験を大括り化した「プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)」(マネジメント・データ・AI・システムの3区分)が始まる予定です。
  • 現行試験と新区分の対応関係は、IPAから公表されていません。シラバス案の範囲から見ると、サービスマネジメントはマネジメント区分の出題範囲と重なります。
  • 新試験の各区分には、現行の高度試験と同等の免除制度を設けることが検討されています。現行の高度試験で一部科目の免除要件を満たした人が、一定期間、新試験で免除を受けられる経過措置も検討中です(詳細は未公表)。
  • 現行区分での合格を狙う場合は、2026年度前期が最後の受験機会になる見込みです。

実施時期・受験機会

令和8年度は前期の年1回実施です。CBT化により、受験者が実施期間内の日時・会場を選んで受験します。科目A群(科目A-1・A-2)と科目B群(科目B-1・B-2)は別の日に受験し、申込みの際に両方を同時に予約します。
項目期間(令和8年度前期)
申込受付期間2026年10月6日〜10月24日
科目A-1・科目A-22026年10月17日〜10月27日
科目B-1・科目B-22026年11月11日〜11月23日
受験手数料は7,500円(税込)です。最新の日程・申込方法はIPA公式で必ず確認してください。

攻略ポイント・学習アドバイス

  • 科目A-2(旧午前Ⅱ)は、JIS Q 20000-1の用語とプロセスの定義がそのまま問われることが多い試験です。インシデントと問題、変更とリリースなど、似た用語の違いを正確に区別できるようにしましょう。
  • 稼働率・MTBF・MTTR、容量の見積りなどの計算問題も出ます。式を覚えるだけでなく、過去問で計算の手順に慣れておきます。
  • 科目A-2は過去問と同じ、または似た問題が繰り返し出ます。サービスマネジメントに加えて、セキュリティ・ネットワーク・データベースなどの周辺分野も、過去問で押さえておくのが効率的です。
  • 科目B-1は、事例の中の顧客要件や制約を根拠に答える練習が大切です。設問が問う「誰の」「何の」視点かを読み違えないようにしましょう。
  • 科目B-2の論述は、自身が関わったサービスを1つ決め、サービスの概要・関係者・課題・対応・評価を事前に整理しておくと、テーマに合わせて組み立て直しやすくなります。

関連リンク

まとめ

ITサービスマネージャ試験は、ITサービスを安定して提供し、継続的に改善していく力を問うマネジメント系の高度試験です。科目A-2では、サービスマネジメントシステムの用語とプロセス、可用性や容量の計算、周辺分野の知識が繰り返し問われるので、過去問の演習が最も効果的です。科目Bでは、事例を読み解く記述式と、自身の経験に基づく論述式で実践力が試されます。現行制度での試験は2026年度前期が最後の見込みなので、日程を確認したうえで、早めに準備を進めましょう。

参考:学習テーマ別のサンプル問題(科目A-2の過去問から)

ここでは、「分野別の出題数・出題傾向」で示した学習テーマごとに、何が問われるかの要点と、実際に出題された科目A-2の過去問を1問ずつ紹介します。
本セクションで扱う学習テーマは全17テーマです。
  1. サービスマネジメントシステム(計画・評価・改善)
  2. 事業関係管理・サービスレベル管理・供給者管理
  3. サービスポートフォリオ・構成管理
  4. 供給及び需要(予算・会計・容量・能力管理)
  5. 変更管理・リリース及び展開管理
  6. サービスデスク・インシデント管理・問題管理
  7. サービス可用性管理・サービス継続管理
  8. システム運用管理・運用オペレーション
  9. ファシリティマネジメント・設備管理
  10. セキュリティ
  11. ネットワーク
  12. データベース
  13. コンピュータ構成要素・ハードウェア
  14. システム構成要素・ソフトウェア
  15. プロジェクトマネジメント
  16. 企業と法務
  17. システム監査・内部統制

サービスマネジメントシステム(計画・評価・改善)

このテーマで問われること
サービスマネジメントシステムを確立し、組織の目的に沿って計画、運用、評価、改善するための枠組みを扱う。方針、役割、責任、資源、力量及び文書化した情報を整え、サービス提供の各プロセスを一貫して管理する。パフォーマンス評価では、監視・測定の対象や指標を定め、内部監査やマネジメントレビューを通じて有効性を確認する。不適合や課題には原因に応じて是正措置を講じ、改善機会を特定して継続的に取り組む。計画と実績を結び付ける管理の仕組みが出題の中心となる。
出題の焦点
  • 方針・目的・適用範囲の設定
  • 役割・責任・力量の明確化
  • 監視・測定とパフォーマンス評価
  • 内部監査・マネジメントレビュー
  • 是正措置と継続的改善
問題 ― 令和5年午前2 問5
JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)によれば、“監視、測定、分析及び評価”の活動において、サービスの有効性は何に照らして評価すべきか。
  • ア:サービスの要求事項
  • イ:サービスマネジメントシステムに関して、組織自体が規定した要求事項
  • ウ:サービスマネジメントシステムに関する外部及び内部の課題の変化
  • エ:サービスマネジメントの目的の達成状況
正解と解説
正解:ア
サービスの有効性は、サービスが求められている要件を満たしているかどうかを基準に評価します。そのため、アの「サービスの要求事項」が適切です。
ここでいう有効性とは、サービスが意図した結果を達成しているかという観点です。サービスの要求事項に照らして、提供しているサービスが必要な水準を満たしているかを確認します。

事業関係管理・サービスレベル管理・供給者管理

このテーマで問われること
顧客、利用者、事業部門及び供給者との関係を維持し、合意したサービスの価値と品質を実現する。要求や期待を把握してサービス内容に反映し、サービスレベル目標、測定方法、報告及びレビューを通じて達成状況を管理する。供給者との契約、役割、責任、リスク、実績及び改善事項を明確にし、委託先を含むサービス提供体制を統制する。利害が異なる関係者間の調整、エスカレーション、合意の見直しを行い、継続的な信頼と説明責任を確保する考え方が問われる。
出題の焦点
  • 顧客要求と期待の把握
  • サービスレベル目標と測定
  • 合意・契約の管理
  • 供給者の実績とリスク管理
  • 関係者間の調整・エスカレーション
問題 ― 平成25年午前2 問2
JIS Q 20000-1の関係プロセスの規定における、供給者、サービス提供者及び顧客の3者の関係のうち、適切なものはどれか。
  • ア:供給者、サービス提供者及び顧客は、それぞれ別々の組織(外部)に所属する。
  • イ:供給者のサービスも含めて、サービス提供者が、顧客にサービスを提供する。
  • ウ:供給者は、サービス提供者を顧客とみなしてサービスを提供することはない。
  • エ:供給者はサービス提供者からサービスや製品を受領して、顧客に提供する。
正解と解説
正解:イ
JIS Q 20000-1では、サービス提供者が顧客にサービスを提供する際、供給者から受けるサービスや製品を利用する場合があります。つまり、供給者が提供するものも含めて、サービス提供者が顧客にサービスを提供する関係です。
この関係を表しているのがイです。供給者はサービス提供者を支援し、サービス提供者は顧客に対するサービスの提供に責任を持ちます。

サービスポートフォリオ・構成管理

このテーマで問われること
組織が提供するサービスをライフサイクル全体で把握し、事業価値や利用者ニーズに応じて管理する。サービスの企画、提案、設計、提供、変更、廃止に関する情報を整理し、優先順位、投資判断、リスク及び必要資源を検討する。構成管理では、サービスを構成する資産や構成品目、その属性、関係及び変更履歴を正確に維持し、影響分析や障害対応に活用する。ポートフォリオ情報と構成情報を連携させ、サービスの全体像を可視化して適切な意思決定を行う力が問われる。
出題の焦点
  • サービスのライフサイクル管理
  • ポートフォリオと投資判断
  • 構成品目と構成情報の管理
  • 構成間の関係と影響分析
  • 変更履歴・情報の正確性
問題 ― 平成26年午前2 問8
ITサービスマネジメントにおいて、構成ベースラインを確立することによって可能になることはどれか。
  • ア:ITサービスの存続期間を通したパフォーマンスの変化の測定
  • イ:インシデントが発生したときの問題管理プロセスでの状況証拠の分析
  • ウ:構成監査及び切り戻しのための基準の提供
  • エ:サービスを機能させるために必要な最低限の利用可能レベルの定義
正解と解説
正解:ウ
構成ベースラインとは、構成管理の対象となる構成品目とその状態を、承認済みの基準として記録したものです。現状の構成が基準どおりかを確認したり、変更後に問題が起きた際に以前の状態へ戻したりするときのよりどころになります。
そのため、構成ベースラインを確立することで可能になるのは、ウの「構成監査及び切り戻しのための基準の提供」です。

供給及び需要(予算・会計・容量・能力管理)

このテーマで問われること
サービスに対する需要と提供能力を把握し、品質を保ちながら必要な資源を過不足なく確保する。予算の策定、費用の把握、サービスに関わる会計情報の管理を通じて、費用対効果や投資の妥当性を評価する。容量・能力管理では、現状の利用状況や将来予測をもとに、処理能力、要員、設備及び資源の必要量を計画する。需要変動への対応、制約の特定、資源の優先配分を行い、サービスレベルとコストの均衡を図る判断が問われる。
出題の焦点
  • 需要予測と供給能力の調整
  • 予算策定と費用管理
  • 容量・能力の監視と計画
  • 利用状況・傾向の分析
  • サービス品質とコストの均衡
問題 ― 令和6年午前2 問7
総所有費用(TCO)の説明として、適切なものはどれか。
  • ア:自社に導入した業務システムの開発総費用とハードウェア購入費用
  • イ:システムの導入から廃棄に至るライフサイクルの総費用
  • ウ:ハードウェア及びソフトウェアを導入して稼働させるまでの総費用
  • エ:ハードウェア購入費用とヘルプデスクや利用者教育などのテクニカルサポートに要する費用
正解と解説
正解:イ
総所有費用(TCO:Total Cost of Ownership)とは、システムを導入してから廃棄するまでのライフサイクル全体で発生する費用の合計です。
初期の開発費や機器・ソフトウェアの購入費だけでなく、運用・保守、利用者教育、サポート、更新、廃棄などにかかる費用も含みます。したがって、システムの導入から廃棄までを対象とするイが適切です。

変更管理・リリース及び展開管理

このテーマで問われること
サービスやシステムへの変更を評価、承認、実施し、望ましくない影響を抑えながら新たな機能や構成を本番環境へ移す。変更要求の記録、影響・リスク・費用・優先度の評価、承認権限の確認、実施計画及び結果のレビューを体系的に行う。リリースでは、構築物の検証、受入れ、展開、切戻し、関係者への周知を計画し、稼働後の安定性を確認する。構成情報や運用手順の更新を含め、変更の追跡可能性とサービス継続性を保つ判断が出題される。
出題の焦点
  • 変更要求の記録と評価
  • 承認・優先順位付け
  • 影響・リスク分析
  • リリースと展開の計画
  • 切戻し・事後レビュー
問題 ― 平成28年午前2 問8
ITサービスマネジメントにおける変更要求に対する活動のうち、リリース及び展開管理プロセスに含まれるものはどれか。
  • ア:稼働環境に展開される変更された構成品目(CI)の集合の構築
  • イ:変更の影響を受ける構成品目(CI)の識別
  • ウ:変更要求(RFC)の記録
  • エ:変更要求を評価するための変更諮問委員会(CAB)の召集
正解と解説
正解:ア
リリース及び展開管理は、変更されたサービスや構成品目(CI)を、利用できる状態にして稼働環境へ展開するためのプロセスです。
アの「稼働環境に展開される変更されたCIの集合を構築する」は、展開対象となるリリースを準備する活動に当たります。したがって、リリース及び展開管理プロセスに含まれます。

サービスデスク・インシデント管理・問題管理

このテーマで問われること
利用者からの問い合わせやサービス中断を一元的に受け付け、適切な解決につなげるプロセスを扱う。サービスデスクは窓口として受付、記録、分類、優先度判定、回答及び必要なエスカレーションを行う。インシデント管理では、影響を最小化し、合意したサービスを速やかに回復することを優先する。問題管理では、インシデントの根本原因を分析し、再発防止策や既知の解決策を管理する。利用者への状況連絡、記録の正確性、解決時間や傾向の分析を通じてサービス品質を高める観点が問われる。
出題の焦点
  • 受付・記録・分類・優先度判定
  • インシデントの迅速なサービス復旧
  • エスカレーションと利用者連絡
  • 根本原因分析と再発防止
  • 既知のエラー・解決策の管理
問題 ― 平成29年午前2 問8
ITサービスマネジメントにおける、インシデント及びサービス要求管理の主な活動はどれか。
  • ア:インシデントの影響を最小限にするための既知の誤り記録の作成
  • イ:インシデントの解決とサービスの回復
  • ウ:インシデントの傾向分析と予防処置
  • エ:インシデントの未知の根本原因の特定
正解と解説
正解:イ
正解はイです。インシデント管理の主な目的は、インシデントによるサービスへの影響をできるだけ小さくし、サービスを速やかに通常の状態へ戻すことです。そのため、インシデントの解決とサービスの回復が中心的な活動となります。
サービス要求管理では、パスワードのリセットや標準ソフトウェアの提供など、利用者からの定型的な依頼に対応します。問題文の選択肢の中では、イがインシデント管理の主な活動を表しています。

サービス可用性管理・サービス継続管理

このテーマで問われること
サービスを必要な時間に利用できる状態に保ち、重大な障害や災害が発生しても重要な業務を継続または早期に回復するための管理を学ぶ。可用性の要求と実績を測定し、単一障害点、故障傾向、保守時間などを分析して、冗長化や予防保守などの対策を選ぶ。継続管理では、事業影響を評価し、復旧優先順位、復旧目標、代替手段、連絡体制及び訓練を定める。計画の妥当性を定期的に検証し、障害時に実行可能な復旧体制を維持することが問われる。
出題の焦点
  • 可用性の指標と目標
  • 障害要因・単一障害点の分析
  • 冗長化・予防保守の選択
  • 事業影響分析と復旧優先順位
  • 継続計画の訓練・検証
問題 ― 平成27年午前2 問24
JIS Q 22301:2013(事業継続マネジメントシステム-要求事項)において、“製品・サービスを提供しない、又は事業活動を行わない結果として生じる可能性のある悪影響が、許容不可能な状態になるまでの時間”と定義されているものはどれか。
  • ア:MTBF(Mean Time Between Failures)
  • イ:MTPD(Maximum Tolerable Period of Disruption)
  • ウ:RPO(Recovery Point Objective)
  • エ:RTO(Recovery Time Objective)
正解と解説
正解:イ
製品・サービスの提供や事業活動が停止したとき、その悪影響が許容できない状態になるまでの時間を MTPD(Maximum Tolerable Period of Disruption:中断の最大許容期間) といいます。
設問の定義と一致するため、該当するのは イ です。MTPDは、事業の中断をどこまで許容できるかを示す基準です。

システム運用管理・運用オペレーション

このテーマで問われること
サービスを安定して提供するためのシステム運用管理と日々のオペレーションを学ぶ。運用計画に基づく監視、ジョブ管理、バックアップ、ログ管理、定常作業、障害対応及び保守の進め方を理解する。運用手順や作業記録を整備し、作業の正確性、再現性、安全性を確保することが重要である。性能や資源の状況を監視し、異常の早期検知、原因の切り分け、復旧後の確認を行う。変更や保守作業を統制し、サービスへの影響を抑えながら継続的な安定稼働を実現する観点が問われる。
出題の焦点
  • 運用計画と標準手順
  • 監視・ジョブ・バックアップ管理
  • 障害検知と復旧手順
  • 運用記録と作業品質
  • 保守・変更の影響管理
問題 ― 平成24年午前2 問5
システム障害が発生したときにシステムを初期状態に戻して再開する方法であり、イニシャルプログラムロードとも呼ばれるものはどれか。
  • ア:ウォームスタート
  • イ:コールドスタート
  • ウ:ロールバック
  • エ:ロールフォワード
正解と解説
正解:イ
システム障害の発生後、システムを初期状態に戻して再開する方法は、コールドスタートです。初期状態からプログラムを読み込んで起動する処理は、イニシャルプログラムロード(IPL)とも呼ばれます。
したがって、該当する選択肢はイです。

ファシリティマネジメント・設備管理

このテーマで問われること
情報システムやサービスの稼働を支える建物、サーバ室及び関連設備を計画的に管理する。施設の立地、レイアウト、入退室、電源、空調、配線、防災などを対象に、安全性、効率性、可用性及び拡張性を確保する。設備の点検、保守、更新を計画し、故障や災害がサービスへ及ぼす影響を評価する。非常用電源や空調の冗長化、火災・水害対策、環境条件の監視を組み合わせ、事業継続の観点から施設と設備を維持する知識が問われる。
出題の焦点
  • サーバ室の環境・レイアウト管理
  • 電源・空調設備の維持
  • 入退室と物理的セキュリティ
  • 防災・災害対策
  • 点検・保守・更新計画
問題 ― 平成29年午前2 問14
JDCC(日本データセンター協会)が制定する“データセンターファシリティスタンダード”において、UPS設備の冗長性に関するティア基準がある。ティア3に該当する構成はどれか。ここで、ティア3は機器のメンテナンスなど一部設備の一時停止時においても、コンピューティングサービスを継続して提供できる冗長構成の設備を有するレベルである。また、システム構成として必要となる常用UPSの台数はとする。
  • ア:
  • イ:
  • ウ:
  • エ:
正解と解説
正解:ウ
ティア3では、機器のメンテナンスなどで一部の設備を停止しても、コンピューティングサービスを継続できることが求められます。
必要なUPSの台数が 台であれば、1台を停止しても必要な電力を供給できるよう、予備の1台を加えた 台構成とします。したがって、該当するのは ウ です。

セキュリティ

このテーマで問われること
情報資産を脅威から保護し、サービスの機密性、完全性及び可用性を維持するための管理を学ぶ。情報セキュリティ方針やリスク評価を基礎として、アクセス制御、認証、暗号化、ログ管理、脆弱性対応などの技術的・組織的対策を理解する。インシデントの検知、報告、封じ込め、復旧に加え、委託先やクラウド利用時の責任分界、個人情報保護、事業継続との連携も重要となる。対策の有効性を評価し、サービス運用の中で継続的に見直す観点が問われる。
出題の焦点
  • 情報セキュリティの三要素
  • リスク評価と管理策の選択
  • 認証・アクセス制御
  • セキュリティインシデント対応
  • 委託先との責任分界
問題 ― 令和4年午前2 問16
クラウドサービスのセキュリティ評価制度であるISMAPに関する記述のうち、適切なものはどれか。
  • ア:PaaS、SaaS事業者が求めるセキュリティ要求を満たしているIaaSを登録する制度であるので、IaaSだけがISMAPクラウドサービスリストに登録される。
  • イ:クラウドサービス事業者自らが情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言したクラウドサービスはISMAPクラウドサービスリストに登録される。
  • ウ:政府が求めるセキュリティ要求を満たしていることが確認されたクラウドサービスがISMAPクラウドサービスリストに登録される。
  • エ:政府機関がクラウドサービスを利用するに当たり、適切にクラウドサービス事業者を選定しているかどうかを監査機関が審査し、認定された政府機関はISMAPクラウドサービスリストに登録される。
正解と解説
正解:ウ
ISMAPは、政府がクラウドサービスを安全に利用できるよう、クラウドサービスのセキュリティ対策を評価・登録する制度です。政府が求めるセキュリティ要求を満たしていることが確認されたクラウドサービスは、ISMAPクラウドサービスリストに登録されます。
したがって、政府の要求を満たしたクラウドサービスが登録対象であるとするウが適切です。登録されるのは、サービスを提供する事業者や利用する政府機関ではなく、評価を受けたクラウドサービスです。

ネットワーク

このテーマで問われること
サービスを支える通信基盤の構成と運用を扱う。LAN、WAN、インターネットなどのネットワーク方式、OSI参照モデルやTCP/IP、IPアドレス、ルーティング、名前解決などの基本を理解し、機器や回線の役割を整理する。ネットワークサービスの設計では、性能、遅延、帯域、冗長化、拡張性及びセキュリティを考慮する。運用面では監視、構成情報の管理、障害の切り分け、復旧、変更時の影響評価を通じて、サービス品質を維持する考え方が問われる。
出題の焦点
  • TCP/IPと通信プロトコル
  • IPアドレスとルーティング
  • ネットワーク構成と冗長化
  • 帯域・遅延などの性能管理
  • 障害切り分けと復旧
問題 ― 平成24年午前2 問22
無線LANの規格であるIEEE 802.11b及びIEEE 802.11gに関する記述のうち、適切なものはどれか。
  • ア:IEEE 802.11b同士の最大伝送速度の方が、IEEE 802.11g同士の最大伝送速度よりも高速である。
  • イ:IEEE 802.11gの一つのアクセスポイントの配下に、IEEE 802.11bとIEEE 802.11gの両方の端末が混在できる。
  • ウ:いずれも屋外では利用できない。
  • エ:いずれも最大伝送速度は1Mビット/秒である。
正解と解説
正解:イ
イが適切です。IEEE 802.11gは、IEEE 802.11bとの下位互換性を持つ規格です。そのため、IEEE 802.11gのアクセスポイントには、802.11b端末と802.11g端末の両方を接続できます。
ただし、両規格の端末が混在すると、通信効率が低下する場合があります。802.11b端末との通信に対応するため、アクセスポイントが互換性を保つ制御を行うためです。

データベース

このテーマで問われること
サービスの情報を安全かつ効率的に蓄積、検索、更新するデータベース技術を対象とする。関係データベースの表、主キー、外部キー、正規化、SQLなどの基礎に加え、トランザクション、排他制御、整合性、障害回復、バックアップの仕組みを理解する。データベース管理では、性能監視、容量見積り、アクセス権管理、保守及び変更管理が重要である。サービス運用におけるデータの可用性や保全、障害時の復旧目標を踏まえ、適切な構成と管理方法を選択する力が問われる。
出題の焦点
  • 関係データベースと正規化
  • SQLによる検索・更新
  • トランザクションと整合性
  • バックアップと障害回復
  • 性能・容量の管理
問題 ― 平成26年午前2 問12
データベースのロールバック処理の説明はどれか。
  • ア:ログの更新後情報を用いて、トランザクション開始後の障害直前の状態にまでデータを復元させる。
  • イ:ログの更新後情報を用いて、トランザクション開始直前の状態にまでデータを復元させる。
  • ウ:ログの更新前情報を用いて、トランザクション開始後の障害直前の状態にまでデータを復元させる。
  • エ:ログの更新前情報を用いて、トランザクション開始直前の状態にまでデータを復元させる。
正解と解説
正解:エ
ロールバックは、トランザクションの処理を取り消し、データベースをトランザクション開始直前の状態に戻す処理です。
取り消すには、更新によって変更される前の値を記録した「更新前情報」を使います。したがって、更新前情報を用いてトランザクション開始直前の状態に復元するエが正解です。

コンピュータ構成要素・ハードウェア

このテーマで問われること
コンピュータを構成するハードウェアの機能と特性を理解し、サービス提供基盤の選定や運用に結び付ける。プロセッサ、主記憶、補助記憶、入出力装置、バスなどの役割と性能指標を学び、処理能力や記憶容量がシステム全体に与える影響を把握する。サーバ、ストレージ、仮想化基盤などの構成では、冗長化、拡張性、保守性、消費電力や設置環境も考慮する。障害の兆候を把握し、交換や保守を計画してサービス停止を抑える視点が出題される。
出題の焦点
  • CPU・メモリ・記憶装置の役割
  • 性能指標とボトルネック
  • サーバ・ストレージ構成
  • 冗長化と可用性
  • ハードウェア保守と障害対応
問題 ― 令和7年午前2 問21
メモリインタリーブの説明として、適切なものはどれか。
  • ア:外部記憶装置を利用して、主記憶の物理容量を超えるメモリ空間をプログラムから利用可能にする。
  • イ:主記憶と磁気ディスク装置との間にバッファメモリを置いて、双方のアクセス速度の差を補う。
  • ウ:主記憶と入出力装置との間でCPUを介さずにデータ転送を行う。
  • エ:主記憶を複数のバンクに分けて、CPUからのアクセス要求を並列的に処理できるようにする。
正解と解説
正解:エ
メモリインタリーブとは、主記憶を複数のバンクに分け、CPUからのアクセスを並行して処理できるようにする方式です。バンクを順番に使うことで、連続したデータへのアクセスを効率化し、メモリアクセスの実効速度を高めます。
主記憶を複数のバンクに分け、CPUからのアクセス要求を並列的に処理する説明であるエが適切です。

システム構成要素・ソフトウェア

このテーマで問われること
サービスを実現するソフトウェアの階層や構成要素を学ぶ。OS、ミドルウェア、アプリケーション、ユーティリティなどの役割を理解し、プロセス、メモリ、ファイル、ジョブの管理やソフトウェア間の連携を把握する。仮想化やクラウドなどの実行環境、ライセンス、バージョン、依存関係の管理も重要な対象となる。ソフトウェアの導入、設定、更新、監視に伴う影響やリスクを評価し、構成情報を適切に維持して安定したサービス提供につなげる判断が問われる。
出題の焦点
  • OS・ミドルウェアの役割
  • ソフトウェア構成と依存関係
  • 仮想化・クラウド基盤
  • ライセンスとバージョン管理
  • 導入・更新時の影響評価
問題 ― 平成28年午前2 問20
シングルジョブで動作するコンピュータシステムがある。平均ターンアラウンドタイムとスループットの関係として、適切なものはどれか。
  • ア:
  • イ:
  • ウ:
  • エ:
正解と解説
正解:イ
シングルジョブで動作するシステムでは、複数のジョブを同時に処理しません。そのため、平均して1件のジョブを処理する時間が平均ターンアラウンドタイム であれば、単位時間当たりに処理できるジョブ数であるスループット は、おおむねその逆数になります。
したがって、両辺に を掛けると、 です。この関係を示しているイが適切です。

プロジェクトマネジメント

このテーマで問われること
サービスの新設や改善、基盤更新などを期限、費用、品質の制約のもとで実現するプロジェクト管理を扱う。目的と成果物を明確にし、スコープ、作業、スケジュール、資源、予算及び品質を計画する。リスク、課題、変更、コミュニケーション、調達などを統合的に管理し、関係者間で進捗や意思決定を共有することが重要である。サービス移行を伴う場合は、既存運用への影響、受入れ条件、切替え、教育及び移行後の安定化まで含め、成果と運用可能性を確認する観点が問われる。
出題の焦点
  • スコープと成果物の明確化
  • スケジュール・資源・費用管理
  • リスクと課題の管理
  • 変更・品質管理
  • 移行と受入れの計画
問題 ― 平成26年午前2 問17
プロジェクト管理で使用する分析技法のうち、傾向分析の説明はどれか。
  • ア:個々の選択肢とそれぞれを選択した場合に想定されるシナリオの関係を図に表し、それぞれのシナリオにおける期待値を計算して、最善の策を選択する。
  • イ:個々のリスクが現実のものとなったときの、プロジェクトの目標に与える影響の度合いを調べる。
  • ウ:時間の経過に伴うプロジェクトのパフォーマンスの変動を検討する。
  • エ:発生した障害とその要因の関係を魚の骨のような図にして分析する。
正解と解説
正解:ウ
傾向分析とは、時間の経過に伴うプロジェクトの実績やパフォーマンスの変化を調べる分析技法です。過去から現在までの推移を確認し、今後の状況を予測したり、問題の兆候を把握したりするために使います。
したがって、「時間の経過に伴うプロジェクトのパフォーマンスの変動を検討する」とするウが正解です。

企業と法務

このテーマで問われること
サービスマネジメントを取り巻く企業活動、組織運営及び法的な遵守事項を理解する。経営戦略とITサービスの関係、組織構造、業務プロセス、意思決定やリスク管理を踏まえ、サービスの目的と事業価値を結び付ける。契約、知的財産権、個人情報、労働関係、内部規程などの法務知識を適用し、委託やクラウド利用に伴う責任や義務を整理する。法令遵守、倫理、説明責任を確保しながら、組織の統制とサービス提供を両立する考え方が問われる。
出題の焦点
  • 経営戦略とITサービスの整合
  • 契約・委託に関する責任
  • 個人情報と知的財産の保護
  • 法令遵守と倫理
  • 組織統制と説明責任
問題 ― 平成23年午前2 問25
請負契約を締結していても、労働者派遣とみなされる受託者の行為はどれか。
  • ア:休暇取得のルールを発注者側の指示に従って取り決める。
  • イ:業務の遂行に関する指導や評価を自ら実施する。
  • ウ:勤務に関する規律や職場秩序の保持を実施する。
  • エ:発注者の業務上の要請を受託者側の責任者が窓口となって受け付ける。
正解と解説
正解:ア
請負契約では、受託者が自らの責任で労働者を指揮・管理し、業務を完成させます。発注者が受託者の労働者に対して、勤務や休暇などの労務管理に関する指示を行うことはできません。
アは、休暇取得のルールを発注者側の指示に従って決めています。これは発注者が受託者の労働者の労務管理に関与している状態であり、請負契約という名称でも、実態として労働者派遣とみなされる要因になります。

システム監査・内部統制

このテーマで問われること
サービス提供や情報システムの管理が、定められた方針、規程、契約及び法令に沿って適切に行われているかを確認する。システム監査では、目的と範囲を定め、証拠を収集・評価し、リスクや統制上の問題を特定して、独立した立場から改善を提言する。内部統制では、業務の正確性、資産保全、法令遵守及び効率性を支える統制活動、職務分掌、承認、記録及びモニタリングを理解する。監査結果への対応と是正状況の追跡を通じ、統制の有効性を維持する観点が問われる。
出題の焦点
  • 監査目的・範囲・証拠の設定
  • リスクと統制の評価
  • 職務分掌と承認手続
  • 監査報告と改善提言
  • 是正措置の追跡
問題 ― 平成28年午前2 問15
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”における、内部統制に関係を有する者の役割と責任の記述のうち、適切なものはどれか。
  • ア:株主は、内部統制の整備及び運用について最終的な責任を有する。
  • イ:監査役は、内部統制の整備及び運用に係る基本方針を決定する。
  • ウ:経営者は、取締役の職務の執行に対する監査の一環として、独立した立場から、内部統制の整備及び運用状況を監視、検証する役割と責任を有する。
  • エ:内部監査人は、モニタリングの一環として、内部統制の整備及び運用状況を検討、評価し、必要に応じて、その改善を促す職務を担っている。
正解と解説
正解:エ
適切なのは、エです。
内部監査人は、モニタリングの一環として、内部統制の整備状況や運用状況を検討・評価します。その結果に応じて改善を促すことも、内部監査人の職務です。
内部統制では、経営者が整備・運用の責任を負い、取締役会や監査役などがそれぞれの立場から監督・監査を行います。内部監査人は、内部統制が有効に機能しているかを評価する役割を担います。

ITサービスマネージャ試験の難易度・合格率の推移

以下は年度ごとの受験者数・合格者数・合格率・合格者平均年齢の推移データです。合格率の傾向を把握し、学習計画の目安にしてください。

年度別 統計データ(表形式)

各年度ごとの合格率・平均年齢・合格者数などの推移です。
※ 表は横にスクロールできます

年度受験申込者数(人)受験者数(人)合格者数(人)合格率(%)合格者平均年齢(才)
2009 秋期5788367346012.536.6
2010 秋期6313419356613.537.0
2011 秋期5839396256814.337.4
2012 秋期6387439558313.337.7
2013 秋期6029403749412.238.1
2014 秋期5855392549212.538.5
2015 秋期5673385851113.239.7
2016 秋期5279355550214.139.9
2017 秋期5779393253513.639.0
2018 秋期5605371553014.340.3
2019 秋期5120338849714.740.2
2021 春期3060201830315.039.9
2022 春期2851195428914.840.9
2023 春期2886193629415.241.1
2024 春期2879200030015.041.5
2025 春期2898200229514.740.0

年度別 統計推移グラフ

各年度ごとの合格者数・受験者数・合格率・平均年齢の推移

合格者数

ITサービスマネージャ試験 合格者数の年度推移グラフ

受験者数

ITサービスマネージャ試験 受験者数の年度推移グラフ

合格率(%)

ITサービスマネージャ試験 合格率(%)の年度推移グラフ

合格者平均年齢

ITサービスマネージャ試験 合格者平均年齢の年度推移グラフ

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