ITサービスマネージャ 2018年 午前2 問03
問題文
JIS Q 20000-1:2012(サービスマネジメントシステム要求事項)においては、サービスマネジメントシステム(SMS)の一般要求事項として経営者の責任が規定されている。SMSに対する経営者のコミットメントの証拠を提供する活動として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:サービス提供者の管理層の中から管理責任者を任命する。
イ:サービスマネジメントの権限及び責任が定められ、維持されていることを確実にする。
ウ:サービスマネジメントの適用範囲、方針及び目的を確立し、周知する。(正解)
エ:サービスマネジメントの方針が、サービス提供者の目的に対して適切であることを確実にする。
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SMSの経営者コミットメント【午前2解説】
正解の理由
経営者のコミットメントとは、経営者がサービスマネジメントシステム(SMS)の確立・運用・改善を重要な経営活動として支援する姿勢を示すことです。
JIS Q 20000-1:2012では、その証拠となる活動の一つとして、SMSの適用範囲・方針・目的を確立し、周知することが挙げられています。したがって、これに当たるウが適切です。
単に方針などを定めるだけでなく、関係者に周知することも重要です。周知によって、SMSが組織内で共有され、実行される基盤が整います。
解法ステップ
- 設問の焦点が、SMSの個別の管理作業ではなく、経営者がコミットメントを示す活動であることを確認します。
- 選択肢の中から、経営者がSMSの枠組みを定め、組織に伝える活動を探します。
- 適用範囲・方針・目的の確立と周知を示すウを選びます。
選択肢別の誤答解説
- ア:管理層から管理責任者を任命する活動です。SMSの管理体制を整えるうえで重要ですが、設問で問われているコミットメントの証拠として挙げられた活動とは異なります。
- イ:サービスマネジメントに関する権限と責任を定め、維持する活動です。役割分担の明確化に関するもので、適用範囲・方針・目的の確立と周知ではありません。
- ウ:適用範囲・方針・目的を確立し、周知する活動です。経営者のコミットメントを示す活動に該当します。
- エ:方針がサービス提供者の目的に適切かどうかを確実にする活動です。方針の適切性に関する要求であり、コミットメントの証拠として示されている活動とは区別します。
よくある誤解
- 管理責任者を任命すれば、経営者のコミットメントを示したことになる
任命はSMSの運営体制を整える活動です。コミットメントの証拠として問われる活動とは、要求事項の位置付けが異なります。 - 方針を作成すれば十分で、周知は不要である
方針を定めても、関係者に伝わらなければ実行につながりません。確立と周知を一体で捉えましょう。 - 似た選択肢はすべて経営者の責任なので、区別しなくてよい
いずれもSMSに関係する活動ですが、設問が問う要求事項との対応を見極める必要があります。
補足コラム
SMSは、サービスの計画、提供、監視、見直し、改善を組織的に行うための仕組みです。経営者が適用範囲・方針・目的を定めて周知することで、現場の活動が組織の方向性と結び付きます。
この問題では、「経営者のコミットメントの証拠」という表現を手掛かりに、管理責任者の任命や役割分担の設定といった個別の体制整備と区別するのがポイントです。
FAQ
Q. 「適用範囲」とは何を指しますか?
A. SMSが対象とするサービスや組織、活動などの範囲です。範囲を明確にすることで、管理対象が分かりやすくなります。
A. SMSが対象とするサービスや組織、活動などの範囲です。範囲を明確にすることで、管理対象が分かりやすくなります。
Q. 「方針」と「目的」はどう違いますか?
A. 方針はSMSを運用する際の基本的な方向性です。目的は、その方針に沿って達成を目指す具体的な到達点です。
A. 方針はSMSを運用する際の基本的な方向性です。目的は、その方針に沿って達成を目指す具体的な到達点です。
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