ITサービスマネージャ 2016年 午前2 問16
問題文
プログラム160本の開発に期間40日間、総工数800人日を予定している。10日目終了時点の予定と実績は表のとおりであった。EVMによる進捗状況分析結果のうち、適切なものはどれか。ここで、各プログラムの作成に要する工数は同一とする。

選択肢
ア:コスト効率、スケジュール効率がともに計画どおりである。
イ:コスト効率、スケジュール効率がともに計画よりも低い。
ウ:コスト効率は計画どおりだが、スケジュール効率が計画よりも低い。(正解)
エ:スケジュール効率は計画どおりだが、コスト効率が計画よりも低い。
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EVMによる進捗状況分析【午前2解説】
正解の理由
正しいのはウです。EVMでは、実際に完了した作業の価値を予定価値や実コストと比較し、スケジュール効率とコスト効率を判断します。
1本当たりの予定工数は、総工数800人日を160本で割って、5人日です。実績は30本なので、完了した作業の価値(EV)は次のとおりです。
予定価値(PV)は200人日、実コスト(AC)は150人日です。したがって、
- コスト効率(CPI):
→ 計画どおりです。 - スケジュール効率(SPI):
→ 計画より遅れています。
このため、コスト効率は計画どおりで、スケジュール効率は計画より低いと判断できます。
解法ステップ
-
1本当たりの予定工数を求めます。
-
実績30本分の作業価値(EV)を求めます。
-
EVを実コスト(AC)と比較します。
なので、コスト効率は計画どおりです。 -
EVを予定価値(PV)と比較します。
なので、スケジュール効率は計画より低いです。
選択肢別の誤答解説
- ア:コスト効率は計画どおりですが、スケジュール効率は計画どおりではありません。実績の進捗価値は予定価値を下回っています。
- イ:コスト効率が計画より低いという判断が誤りです。EVとACが等しいため、コスト効率は計画どおりです。
- ウ:コスト効率は計画どおりで、スケジュール効率は計画より低いという判断が適切です。
- エ:スケジュール効率が計画どおりという判断が誤りです。実績の作業価値150人日は予定価値200人日を下回っています。
よくある誤解
-
実コストが予定工数より少なければ、コスト効率がよいと思う
実コストだけでは判断できません。完了した作業の価値であるEVと、実際に使ったコストACを比較します。 -
完成本数の予定と実績だけで、コスト効率も判断する
本数は進捗の把握には使えますが、コスト効率の判断には工数などの実コストも必要です。 -
SPIが1未満なら、コスト効率も低いと思う
SPIはスケジュール効率、CPIはコスト効率を表します。それぞれ別に計算します。
補足コラム
EVMでは、次の3つの値を使います。
- PV(Planned Value):予定した作業の価値
- EV(Earned Value):完了した作業の価値
- AC(Actual Cost):実際に使ったコスト
効率指数は、CPI = EV ÷ AC、SPI = EV ÷ PVです。いずれも1が計画どおりで、1より小さい場合は計画に対して効率が低い状態です。
FAQ
Q. 実績工数が予定工数より少ないのに、なぜスケジュール遅れなのですか?
A. 予定より工数を使っていないことと、予定どおりの作業が完了していることは別だからです。予定では40本のところ、実績は30本なので、進捗価値は予定を下回っています。
A. 予定より工数を使っていないことと、予定どおりの作業が完了していることは別だからです。予定では40本のところ、実績は30本なので、進捗価値は予定を下回っています。
Q. プログラムごとの工数が同じという条件は、なぜ必要ですか?
A. 完成本数から作業価値を計算するためです。各プログラムの工数が異なる場合は、完成本数だけではEVを正確に求められません。
A. 完成本数から作業価値を計算するためです。各プログラムの工数が異なる場合は、完成本数だけではEVを正確に求められません。
関連キーワード: EVM、PV、EV、AC、CPI、SPI、コスト効率、スケジュール効率

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