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ITストラテジスト 2012年 午前213


問題文

将来の科学技術の進歩の予測などについて、専門家などに対するアンケートを実施し、その結果をその都度回答者にフィードバックすることによって、ばらばらの予測を図のように収束させる方法はどれか。
ITストラテジスト 2012年 午前2 問13の問題画像

選択肢

ゴードン法
デルファイ法(正解)
ミニマックス法
モンテカルロ法

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デルファイ法【午前2解説】

正解の理由

設問で示された手法は、専門家に複数回アンケートを行い、各回の集計結果(中央値や四分位など)を回答者にフィードバックして意見を収束させる手順を特徴としています。これは、専門家の匿名性を保ちながら反復的に意見の収束を図る手法であり、まさに (デルファイ法)に該当します。デルファイ法は1950年代に米国のランド研究所(RAND)で体系化された技法で、反復・統計的フィードバック・匿名性によって集団による予測・合意の精度を高める点が本問題の図に示された「分布が狭まり中央値が安定する」現象と一致します。

解法ステップ

  1. 問題文(図)から手法の特徴を抽出する:専門家へのアンケートが複数回行われ、各回の結果を回答者にフィードバックしている点を確認する。
  2. その特徴に合致する代表的手法を思い浮かべる:反復アンケート+フィードバック=デルファイ法が最有力。
  3. 他の選択肢(ゴードン法、ミニマックス法、モンテカルロ法)がその特徴を満たすか照合して除外する。
  4. 匿名性や収束を明記する記述があればデルファイ法と一致するため確定する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: ゴードン法
    通常、ゴードン法(ゴードン成長モデル)は金融における株価評価の割引モデルであり、専門家アンケートの反復やフィードバックとは無関係です。したがって図の記述とは合致しません。
  • : デルファイ法
    反復アンケート、集計値の共有(中央値や四分位)、匿名性による意見の収束を特徴とし、図にある「分布が徐々に狭まる」過程と一致します。開発は1950年代にRANDで体系化されました。
  • ウ: ミニマックス法
    ミニマックス法は意思決定やゲーム理論でのリスク最小化(最悪ケースを最小化)に関する手法であり、専門家アンケートの反復収束プロセスを示すものではありません。
  • エ: モンテカルロ法
    モンテカルロ法は乱数を用いた確率過程のシミュレーション手法で、統計的分布を生成・評価する用途には使われますが、本問のような「専門家への反復アンケートとフィードバックによる収束」を説明する手法ではありません。

よくある誤解

  • デルファイ法は単なる「何回も聞く」だけだと考える誤解:反復だけでなく、各回の集計結果を匿名でフィードバックし、参加者が他者の意見を見て自分の判断を修正できる点が重要です。
  • データの分散が減るのは常に良いと考える誤解:分散縮小は合意形成を示しますが、専門家の偏りや代表性の欠如があると誤った収束になることがあります。
  • モンテカルロ法と混同する誤解:図に分布の変化が示されるためシミュレーション手法と誤認しやすいですが、デルファイは人的意見の収束過程です。

補足コラム

  • 実務上のポイント:デルファイ法では専門家の選定が結果の品質を左右します。多様な視点を確保し、バイアスの少ないパネル構成を心がけます。
  • ラウンド数:多くの場合2〜4ラウンドで十分な収束が得られますが、テーマの不確実性や参加者の応答状況により調整します。
  • 匿名性のメリット:参加者間の権威や対人影響を抑え、意見を自由に変化させやすくします。逆に、議論の掘り下げが必要な場合は名ありのワークショップと組み合わせることもあります。
  • 分析指標:中央値、四分位範囲(IQR)、回答分散の推移などで収束を定量的に評価します。

FAQ

Q1: デルファイ法はいつ止めればよいですか?
A1: 集計指標(中央値の変化、IQRの減少など)が十分に安定したか、追加ラウンドで変化が小さい場合に終了するのが一般的です。実務では時間・コスト制約も考慮します。
Q2: 回答は必ず匿名でなければなりませんか?
A2: 匿名性はデルファイ法の重要な要素で、対人影響を避けるため推奨されます。必要に応じて匿名を保ちつつ個別フォローを行うことも可能です。
Q3: 何人くらいの専門家を集めるべきですか?
A3: 数十人規模が多いですが、テーマや利用目的によります。質の高い数名〜数十名で実施されることが多いです。
Q4: 統計的解析はどこまで行うべきですか?
A4: 中央値、四分位、モード、回答分布の変化を追うことが基本です。必要に応じて信頼区間やクラスタ分析も使えます。

関連キーワード: デルファイ法、反復的フィードバック、匿名アンケート、専門家予測、合意形成、ランド研究所、四分位範囲収束
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