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ITストラテジスト 2012年 午前214


問題文

表のような顧客の収益状況が見込まれるとき、3年間の顧客生涯価値(LTV)は何百万円か。ここで、割引率は10%とし、計算は百万円未満を切り捨てるものとする。
ITストラテジスト 2012年 午前2 問14の問題画像

選択肢

65
67(正解)
70
73

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顧客生涯価値の現在価値【午前2解説】

正解の理由

本問では各年の収益を現在価値に変換して合算することで顧客生涯価値(LTV)を求めます。割引率が10%のとき、各年の現在価値は一般に
の形で計算します。ここで本問題の表は1年目の割引係数が1.0となっているため、便宜上「1年目は割引期間が0(実質的に即時受取)」と取り扱います。したがって年次インデックスを0始まりとすると
  • 1年目(t'=0):
  • 2年目(t'=1):
  • 3年目(t'=2):
これらを合計すると約 (単位:百万円)となり、「百万円未満を切り捨てる」規則により 67 となります。したがって選択肢 が正しいです。
(注)表の数値が 1.0、1.1、1.2 と示されている場合、これは分母として使う を概数で表しており、「収益をその表の数で割る」ことで現在価値を求める扱いと整合します。計算の一貫性としては「現在価値 = 収益 × (1+ r)^{-t'}」と明確に考えるのが良いです。

解法ステップ

  1. 割引率 を確認する。
  2. 年ごとの収益を当該時点の現在価値に変換する公式を用いる:。本問の表に合わせ、1年目は 、2年目は 、3年目は として扱う。
  3. 各年の計算を行う:
    • 1年目:
    • 2年目:
    • 3年目:
  4. 合計して切り捨てる: 切り捨てで 67(百万円)。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 65
    • 誤りの典型例は、割引期間の取り方を間違えたり、各年の割引を過大にして第1年も不必要に割り引いてしまうケースです(第1年を としてしまう等)。そのような誤った指数付けや途中での過度な丸めで値が小さくなることがあります。
  • イ: 67(正解)
    • 上記のように、1年目を割引なし()として、正しく現在価値を合算し、百万円未満を切り捨てれば得られます。
  • ウ: 70
    • これは割引を全く行わず単に各年の収益を合計した値(50 + 10 + 10 = 70)に相当します。割引率を無視する誤りです。
  • エ: 73
    • しばしば見られる誤りとして、割引の代わりに成長(乗算)を誤って適用する場合があります(例えば年ごとに としてしまうと 50 + 11 + 12 = 73 になる)。割引は「割る(またはマイナスの指数を掛ける)」という点を忘れないこと。

よくある誤解

  • 割引の方向を逆にする(成長係数を掛けてしまう)
    • 割引率は現在価値を小さくするための操作であり、増やす方向の掛け算とは逆です。
  • 年次のインデックスの取り方(何年目を t=0 とするか)の混乱
    • 問題文や表の表記に応じて「1年目を即時受取=割引なし」とする場合があるため、必ず問題の定義(表の割引係数の扱い)を確認すること。
  • 途中で四捨五入や切り捨てを行ってしまう
    • 最終的な切り捨ては問題の指示に従い最後に行う。途中での整数化は誤差を生む。

補足コラム

  • 割引現在価値(Discounted Cash Flow, DCF)の基本は「将来のキャッシュを現在の価値に換算する」ことです。一般式は ですが、問題ごとに「第1年の扱い」が変わることがあります(契約直後に収益があるか、1年後に発生するか等)。問題文・注記の時点定義を厳密に読み取る習慣をつけると良いです。
  • 「百万円未満を切り捨てる」とは、ここでは表の単位(百万円)で計算した後、小数以下を切り捨てるという意味です。したがって端数処理は最終合計に対して行います。

FAQ

Q1. 「割引係数」が表に 1.0、1.1、1.2 とあるが、これらをどう使えばよいですか?
A1. 表の値は分母の を概数で示していると解釈できます。つまり現在価値は「収益 ÷ 表の数」で求められます。数式的には同じ情報を「割引係数 = (1+r)^{-t'}」として与える場合もあります(この場合は収益に掛ける形)。どちらでも一貫して扱えば結果は同じです。
Q2. 年数のカウントはどこから始めるべきですか?
A2. 問題ごとに定義が変わるため、表や注記(今回であれば1年目の割引係数が1.0とある点)を基に「1年目を t'=0 と扱う」等の規則を明確に設定して計算してください。
Q3. 中間で丸めても良いですか?
A3. 原則としては中間で丸めない方が正確です。問題で最終的な丸め・切り捨て規則が指示されている場合は最後に適用してください。

関連キーワード: LTV、割引現在価値、DCF、NPV、割引率、現在価値計算、キャッシュフロー、端数処理
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