ITストラテジスト 2015年 午後1 問04
産業機械メーカーの製品企画に関する次の記述を読んで、設問1~3に答えよ。
D社は、産業用ロボットとNC工作機械を主要製品とする産業機械メーカーである。国内と海外に生産工場をもち、少量多品種の製品は国内工場で、大量生産品は海外工場でそれぞれ生産することによって、製品の競争力を確保しつつコストを抑えている。主要製品の納入先である製造業は景気に左右されやすく、景気が悪い時期には設備投資を抑えるので、産業機械メーカーは安定した業績を上げることが難しいという問題がある。さらに、製造業全体が成熟期にあるので、産業機械メーカーが今後、現在と同レベルの業績を確保し続けるのは難しいのではないかという見方もある。
そこでD社は、自社の保有技術を活用し、安定した売上と成長が見込める新製品を開発する方針を決めた。
〔製品企画〕
D社のITストラテジストであるE氏は、自社の新製品開発方針を立案するために、D社の主要顧客である製造業の市場調査を行った。調査の結果、労働者の高齢化によって、工場内で重い部品・製品を運ぶ作業が難しくなったり、腰を痛めたりする問題が増加していることが分かった。工場作業については、労働安全衛生法の指針に従い、自力作業の可搬重量を20kg以下に制限し、さらに重量が100kgを超えるものは専用のリフタ、チェーンブロックなどの搬送設備を用いる企業が多い。これらの点から、20kgを超え100kgを下回る程度の重量のものを持ち上げて運ぶ作業で問題が多く発生していることが分かった。
この調査結果を踏まえて、E氏は、新製品のイメージを固めながら、D社にとって未知の新市場も対象にした新製品の企画を検討することにした。そこで、公開されている調査結果を参照し、社会全体で高齢化が進む中で、製造業と同様の問題が他の分野でも発生しているのかどうかを調べた。その結果、介護、運輸、農業、防災などの現場でも、それぞれ人やもの(以下、対象物という)を運ぶ作業で同様の問題が増加しつつあることが分かった。
E氏は、調査した分野の中でも、特に介護現場における新製品の需要が、5年後には約1万台と大きく伸びると考え、D社幹部に次のように提言した。
・まず、製造業向けの新製品を国内工場で生産し、市場に投入する。
・次に、製造業向けの新製品の設計を基に、介護、運輸、農業、防災など、他の分野向けの新製品を設計・開発し、展開する。
この提言を実現するための戦略の一つとして、E氏は、“狭い場所で、100 kgまでの対象物を1人で運ぶことができる製造業向けの新製品”を企画し、システムアーキテクトのF氏に構想設計をまとめるよう依頼した。
〔新製品の構想設計〕
F氏から報告された新製品の構想設計は、センサ、アクチュエータ、制御部、重量物を支えて使用者の負荷を軽減するための外骨格、膝当てで腰までなどの防護部から成る、人が装着する製品(以下、パワードスーツという)であった。F氏の説明によると、このパワードスーツは、バランスを保ったり、障害物を検知したりするのに、パワードスーツを装着する人間の感覚と身体能力を利用して、100 kgまでの対象物を運べるように最大80 kgfの力で人間をアシストするというものであった。
D社の今までの製品が操作者や障害物と接触することがない場所に設置される据付型であったのに対し、E氏は、パワードスーツについて次のように考えた。
・D社が手掛けたことのない身体との接触度が高い製品であり、また、使用者や使用場所の自由度が高い製品である。
・誤った使い方をすることで事故を起こすおそれがあるので、使用方法の講習を受講した者に使用を限定する必要がある。
・本来の使用場所の外に持ち出されるおそれがある。
E氏は、D社の国内工場でパワードスーツを生産した場合、1製品当たり70万円程度で販売できると試算した。また、D社が現場事情を熟知している製造業においては、パワードスーツがどのような場面で有効活用されるか想定でき、そのための製品開発における問題抽出と課題設定は比較的容易であると考えた。販売面でも、D社は製造業の分野では知名度が高いので販売しやすいと考えた。
E氏は、パワードスーツがもつ特性を考慮し、製品開発に先立ち、生産方法、品質管理方法、取扱説明書の記載方法などにおいて遵守すべき規制、許認可などを、関連部門と協力して調査することにした。
〔製品展開〕
D社は、構想設計に基づき、製造業向けパワードスーツの開発を行った。D社が製造業向けパワードスーツの開発を完成させたのと同時期に、総合家電機器メーカーであるX社が、介護現場向けに、パワードスーツを来年度から月産30台を目標に、50万円程度の価格で発売すると発表した。
X社は、介護ベッド、車椅子などの介護現場向け製品の2大メーカーの一つで、競合メーカーのY社とともに、介護現場では広くから知られている会社である。X社は介護現場の事情と要求をよく把握しており、以前から系列企業である電機メーカーのZ社と提携して、センサ、アクチュエータ、制御ソフトウェアの技術を獲得し、X社の製品が普及している介護現場の要求に応えられるパワードスーツの開発を進めていた。
E氏は早速、X社のパワードスーツについてD社の新製品と比較分析するようF氏に依頼した。その結果報告は次のとおりであった。
・X社のパワードスーツは、重い対象物を運ぶ場合は、複数のパワードスーツ装着者で運ぶことを前提にしているので、アシストする力を最大30kgに抑えている。
・バッテリ容量、アクチュエータが小さく、製品全体の構造をシンプルで頑健とはいえないが、装着すれば誰でもすぐに使用できる。
さらに、E氏がX社の生産環境を調査したところ、X社ではパワードスーツを量産できる工場をもっておらず、Z社の国内工場で生産する予定であることが分かった。Z社の生産ラインは、D社の国内工場とほぼ同様の規模である。
E氏はF氏の報告を受け、今後需要が大きく伸びると見込んだ介護現場向けのパワードスーツについて、D社幹部に次のように提言した。
・企画時には、Y社と連携して、介護現場の事情と要求を把握するとともに、後発メーカーとしての利点を生かす。
・生産時には、X社の製品に勝る競争力をもたせることを目標とする。
・販売時には、Y社のブランド製品として販売することによって、いずれは市場シェア1位を目標とする。
〔新製品への機能追加の検討〕
E氏は、完成したパワードスーツに対し、使用者を制限する機能を組み込むべきと判断し、機能追加の検討をF氏に依頼した。
F氏からは後日、登録された複数の使用者だけが使用できるように制限する機能について検討した結果が報告された。報告では、IDとパスワードによる認証方法は低コストであるが、第三者に盗み取られる危険性があるので、生体認証機能を組み込む方法が提案された。
E氏にはF氏の報告内容を検討した上で、さらに、登録された場所でだけ使用できるように制限する機能、使用履歴を残す機能の検討をF氏に依頼した。
設問1:〔製品企画〕について、(1)、(2)に答えよ。
(1)E氏が、新市場も対象にした新製品の企画を検討することにした理由を、20字以内で述べよ。
模範解答
安定した売上と成長が見込めるから
解説
解答の論理構成
-
現状の問題認識
【問題文】で、産業機械メーカーは「製造業全体が成熟期にあるので、産業機械メーカーが今後、現在と同レベルの業績を確保し続けるのは難しい」と示されています。 -
会社方針の転換
この状況を受け、D社は「自社の保有技術を活用し、安定した売上と成長が見込める新製品を開発する方針を決めた」と明記されています。 -
E氏の具体的行動
方針を踏まえ、E氏は「D社にとって未知の新市場も対象にした新製品の企画を検討することにした」と記載されています。 -
結論
方針のキーワード「安定した売上と成長が見込める」が、そのまま「新市場も対象にした理由」の直接的根拠となります。
したがって解答は「安定した売上と成長が見込めるから」となります。
誤りやすいポイント
- 「5年後には約1万台」など数量面を理由として挙げてしまう
→ E氏が新市場を対象にした根本理由は数量ではなく「安定した売上と成長」への期待です。 - 「製造業の成熟化への危機感」を直接書いてしまう
→ 危機感は動機の一部ですが、設問は“理由”を問うており、方針として示されたプラス要素(安定・成長)を答える必要があります。 - 「開拓」や「多角化」など抽象的キーワードのみを回答
→ 具体的な目的語「安定した売上と成長」を欠くと減点対象になります。
FAQ
Q: 「新市場も対象」とありますが、既存市場だけではだめなのですか?
A: 既存の製造業市場は成熟しており大幅な成長が見込めないため、E氏は安定かつ持続的に伸びる市場を新たに取り込もうとしています。
A: 既存の製造業市場は成熟しており大幅な成長が見込めないため、E氏は安定かつ持続的に伸びる市場を新たに取り込もうとしています。
Q: 「安定した売上」と「成長」は別々に書く必要がありますか?
A: 設問が理由を1つ聞いており、問題文に並列で示されているため、両方を含めて示すのが妥当です。
A: 設問が理由を1つ聞いており、問題文に並列で示されているため、両方を含めて示すのが妥当です。
Q: 数値(「約1万台」など)を入れた方が説得力がありますか?
A: 設問が問うのは“企画を検討した理由”であり、数量は直接の理由とは示されていないため不要です。
A: 設問が問うのは“企画を検討した理由”であり、数量は直接の理由とは示されていないため不要です。
関連キーワード: 市場分析, 事業戦略, 収益性, 成長戦略
設問1:〔製品企画〕について、(1)、(2)に答えよ。
(2)E氏がまず、製造業向けの新製品を設計・開発することにした理由を、40字以内で述べよ。
模範解答
現場事情を熟知しており、製品開発における問題抽出と課題設定が容易だから
解説
解答の論理構成
- 問題文では、E氏が製造業向けを最初のターゲットに選んだ理由として、次の記述が示されています。
引用:
・「D社が現場事情を熟知している製造業においては、パワードスーツがどのような場面で有効活用されるか想定でき、そのための製品開発における問題抽出と課題設定は比較的容易であると考えた。」 - 上記から
- 自社がよく知る分野=課題把握が速い
- 課題把握が速い=設計・開発をスムーズに開始できる
という因果が導けます。
- よって「現場事情を熟知しているため問題抽出と課題設定が容易」とまとめれば、設問の要求(“まず製造業向けにした理由”)を過不足なく説明できます。
誤りやすいポイント
- 「販売しやすい」という記述もありますが、主たる理由は“開発面での容易さ”です。販売面だけを答えると失点します。
- 「X社登場後の戦略」や「価格」など、後段の情報を理由として混在させないよう注意が必要です。
- 「製品の競争力を確保しつつコストを抑えている」など生産体制の話を持ち込むと論点がずれます。
FAQ
Q: 販売面の優位性も書いた方が安心では?
A: 設問は「まず製造業向けにした理由」を問うため、開発着手の根拠である“問題抽出と課題設定の容易さ”を中心にまとめるのが適切です。
A: 設問は「まず製造業向けにした理由」を問うため、開発着手の根拠である“問題抽出と課題設定の容易さ”を中心にまとめるのが適切です。
Q: 「現場事情を熟知」の具体例は何ですか。
A: 産業用ロボットやNC工作機械を長年提供している実績から、製造現場の作業フロー・安全基準・搬送課題などを把握している点です。
A: 産業用ロボットやNC工作機械を長年提供している実績から、製造現場の作業フロー・安全基準・搬送課題などを把握している点です。
Q: 他分野(介護など)では同じ理由は通用しませんか。
A: 自社が十分な知見を持たないため、まずは現場理解が進むパートナー企業(例:Y社)と連携して情報を補う必要があります。
A: 自社が十分な知見を持たないため、まずは現場理解が進むパートナー企業(例:Y社)と連携して情報を補う必要があります。
関連キーワード: 市場調査, 新製品開発, 問題抽出, 課題設定, 現場理解
設問2:〔新製品の機械設計〕と〔製品展開〕について、(1)〜(3)に答えよ。
(1)E氏が、製品開発に先立ち、遵守すべき法規制、許認可などを、関連部門と協力し調査することにしたのは、新製品のどのような特徴を考慮したからか。35字以内で述べよ。
模範解答
D社が手掛けたことのない身体との接触度が高い製品である点
解説
解答の論理構成
-
出発点
- 問題文には、パワードスーツについてのE氏の認識として
「『D社が手掛けたことのない身体との接触度が高い製品であり、また、使用者や使用場所の自由度が高い製品である。』」
と明記されています。
- 問題文には、パワードスーツについてのE氏の認識として
-
従来製品との違い
- D社の既存製品は「操作者や障害物と接触することがない場所に設置される据付型」であり、人体への直接的な影響がほぼありませんでした。
- しかし今回は「人が装着する製品(…パワードスーツ)」であり、使用者の身体に密着します。
-
法規制調査が必要な理由
- 身体接触を伴う製品は、労働安全衛生法や製品安全関連法など、医療・福祉機器に準ずる厳格な基準を満たす必要があります。
- このためE氏は「製品開発に先立ち、生産方法、品質管理方法、取扱説明書の記載方法などにおいて遵守すべき規制、許認可などを…調査」する判断を下しました。
-
まとめ
- よって、法規制調査の動機は「D社では前例のない“身体との接触度が高い製品”であること」に集約されます。
誤りやすいポイント
- 「使用場所の自由度が高い」点を主因と勘違いする
→ 重要だが、法規制に直結する決定打は身体接触の有無です。 - 「誤った使い方で事故の恐れ」だけを挙げる
→ 事故リスクは結果であり、原因として問われた「特徴」ではありません。 - 「新市場向けだから」と回答する
→ 新市場参入は背景であり、必ずしも規制調査を要する直接理由ではありません。
FAQ
Q: 「使用場所の自由度が高い」を入れても減点されますか?
A: 主眼がぶれなければ部分点の可能性はありますが、設問は“どのような特徴”を一つ問うているため、余計な要素は避けた方が安全です。
A: 主眼がぶれなければ部分点の可能性はありますが、設問は“どのような特徴”を一つ問うているため、余計な要素は避けた方が安全です。
Q: なぜ据付型と比較する記述を引用する必要があるのですか?
A: 従来との対比で“身体との接触度が高い”点が際立つため、論拠として示すと説得力が高まります。
A: 従来との対比で“身体との接触度が高い”点が際立つため、論拠として示すと説得力が高まります。
Q: 「安全規格」や「医療機器規制」を具体的に書くべきですか?
A: 設問は特徴そのものを問うているため、規格名の列挙は不要です。
A: 設問は特徴そのものを問うているため、規格名の列挙は不要です。
関連キーワード: ウェアラブル, 生体安全, リスクアセスメント, 法規制, 認証
設問2:〔新製品の機械設計〕と〔製品展開〕について、(1)〜(3)に答えよ。
(2)D社が、介護現場向けの新製品を生産するに当たり、生産段階で生じさせるべき競争力と、そのために実施すべき施策を、それぞれ15字以内で述べよ。
模範解答
競争力:高い生産能力と安い製品価格
施策:海外工場に生産拠点を移す。
解説
解答の論理構成
- 競合製品の水準を把握
【問題文】には「X社」が介護向けパワードスーツを「月産30台」「50万円程度」で発売するとあります。さらにE氏は「生産時には、X社の製品に勝る競争力をもたせることを目標とする。」と提言しています。したがって、D社は①生産台数で上回り②価格で下回ることが必須です。 - D社が本来もつ強みを活用
冒頭でD社は「大量生産品は海外工場でそれぞれ生産することによって、製品の競争力を確保しつつコストを抑えている。」と説明されています。海外工場を用いれば規模の経済と低コストを同時に実現できることが示唆されています。 - 競争力と施策の結論
上記①②より競争力は「高い生産能力と安い製品価格」。これを実現する具体策は、既に実績のある「海外工場に生産拠点を移す。」ことになります。
誤りやすいポイント
- 「高い生産能力」だけ、あるいは「安い製品価格」だけを書いて片方を落とす。
- 施策を「国内工場の増設」などとすると、コスト低減根拠が薄く失点しやすい。
- 競争力と施策を混同し、両方に同じ内容を記述してしまう。
FAQ
Q: なぜ国内工場ではなく海外工場なのですか?
A: 【問題文】に「大量生産品は海外工場…コストを抑えている。」と明記され、低コスト大量生産の実績があるためです。
A: 【問題文】に「大量生産品は海外工場…コストを抑えている。」と明記され、低コスト大量生産の実績があるためです。
Q: 「高い生産能力」は数値で示さなくてよいのですか?
A: 設問は生じさせるべき競争力を概念的に問うており、具体数量は不要です。
A: 設問は生じさせるべき競争力を概念的に問うており、具体数量は不要です。
Q: 価格競争力だけでは不十分ですか?
A: 競合「月産30台」に対抗するには供給不足を防ぐ高い生産能力も不可欠です。
A: 競合「月産30台」に対抗するには供給不足を防ぐ高い生産能力も不可欠です。
関連キーワード: コストリーダーシップ, 規模の経済, 生産拠点戦略, 競争優位, 量産効果
設問2:〔新製品の機械設計〕と〔製品展開〕について、(1)〜(3)に答えよ。
(3)E氏が、介護現場向けの新製品をY社のブランド製品として販売することを、D社幹部に提言した理由を、35字以内で述べよ。
模範解答
介護現場に高い知名度をもつY社ブランドの方が販売しやすいから
解説
解答の論理構成
- 出題は「E氏が、介護現場向けの新製品をY社のブランド製品として販売することを、D社幹部に提言した理由」を問うています。
- 手掛かりとなる原文は次の二箇所です。
- 「X社は、介護ベッド、車椅子などの介護現場向け製品の2大メーカーの一つで、競合メーカーのY社とともに、介護現場では広くから知られている会社である。」
- 「販売時には、Y社のブランド製品として販売することによって、いずれは市場シェア1位を目標とする。」
- 1 つ目の引用から「Y社」が介護現場で「広くから知られている」こと、つまり強いブランド認知をもっていることが読み取れます。
- 2 つ目の引用で、E氏は「Y社のブランド」を活用し「市場シェア1位を目標」としており、ブランド力による販売促進を狙っていると分かります。
- したがって理由は「介護現場で知名度が高いY社ブランドを付けるほうが販売を容易にできるため」と整理できます。
誤りやすいポイント
- 「X社」が有名である事実をそのまま理由に書いてしまう。問題は「Y社ブランドを付ける」理由を問うている点に注意が必要です。
- 「市場シェア1位を目標とする」など目標値を書くのみで、販売のしやすさに触れないと論点がずれる恐れがあります。
- 「介護ベッドや車椅子を手掛けているから」とだけ書くと、なぜ販売が容易になるのかが明示されず減点されがちです。
FAQ
Q: X社も介護現場で有名なのに、なぜX社ではなくY社と連携するのですか?
A: X社は直接の競合であり既にパワードスーツを開発・発表しています。そこで後発となるD社は競合先ではなく「介護現場では広くから知られている」もう一方の「Y社」と連携し、差別化とブランド力の両方を確保しようとしています。
A: X社は直接の競合であり既にパワードスーツを開発・発表しています。そこで後発となるD社は競合先ではなく「介護現場では広くから知られている」もう一方の「Y社」と連携し、差別化とブランド力の両方を確保しようとしています。
Q: 「市場シェア1位を目標」とあるのに、回答にシェアの話を書かなくてもよいのですか?
A: シェア目標は結果であり、根拠は「Y社ブランドの強さ=販売しやすさ」です。設問は「提言した理由」を問うので、要は“売りやすい”点を示せば十分です。
A: シェア目標は結果であり、根拠は「Y社ブランドの強さ=販売しやすさ」です。設問は「提言した理由」を問うので、要は“売りやすい”点を示せば十分です。
Q: D社が自社ブランドで販売するとどのような問題がありますか?
A: 介護分野ではD社の知名度が低く、市場開拓コストが高くつきます。一方、既に「広くから知られている」Y社ブランドを使えば、販路・信頼・顧客認知を短期間で得られます。
A: 介護分野ではD社の知名度が低く、市場開拓コストが高くつきます。一方、既に「広くから知られている」Y社ブランドを使えば、販路・信頼・顧客認知を短期間で得られます。
関連キーワード: ブランド戦略, 市場参入, アライアンス, 販路開拓
設問3:〔新製品への機能追加の検討〕について、(1)、(2)に答えよ。
(1)E氏が、パワードスーツの使用者を制限する機能を組み込むべきと判断した理由を、40字以内で述べよ。
模範解答
使用者を使用方法の講習を受講した者に限定することで事故を防止したいから
解説
解答の論理構成
- 問題文では、パワードスーツは「使用者や使用場所の自由度が高い製品」であり、誤操作によるリスクが指摘されています。
引用:
「誤った使い方をすることで事故を起こすおそれがあるので、使用方法の講習を受講した者に使用を限定する必要がある。」 - 事故の発生を防ぐためには、講習済みの使用者だけに利用を許可する仕組みが求められます。
したがって「使用者を制限する機能」が必要だと判断できます。 - 上記を踏まえると、解答は「講習を受けた者に限定して事故リスクを下げる」趣旨になります。
誤りやすいポイント
- 「高額機器だから盗難防止」といったコスト面だけを理由にする誤答。
- 認証方式(ID&パスワード/生体認証)に焦点を当て、制限の目的を忘れる失点。
- 「使用場所の制限」と混同し、場所管理こそが主目的と書いてしまうミス。
FAQ
Q: 使用者制限と場所制限は何が違いますか?
A: 使用者制限は「誰が使うか」を管理し、場所制限は「どこで使うか」を管理します。本設問は前者の理由を問うています。
A: 使用者制限は「誰が使うか」を管理し、場所制限は「どこで使うか」を管理します。本設問は前者の理由を問うています。
Q: 認証方式を答える問題ではないのですか?
A: いいえ。本設問は「なぜ使用者制限機能が必要か」という動機を問うています。方式は別途検討事項です。
A: いいえ。本設問は「なぜ使用者制限機能が必要か」という動機を問うています。方式は別途検討事項です。
Q: 講習を受けたことをどう確認するのですか?
A: 生体認証などで本人確認を行い、講習済みのIDを登録しておくことで担保できます。方式の詳細は次の検討段階になります。
A: 生体認証などで本人確認を行い、講習済みのIDを登録しておくことで担保できます。方式の詳細は次の検討段階になります。
関連キーワード: リスク管理, 認証, 安全設計, アクセス制御
設問3:〔新製品への機能追加の検討〕について、(1)、(2)に答えよ。
(2)E氏が、登録された場所でだけ使用できるように制限する機能の検討をF氏に依頼した目的を、40字以内で述べよ。
模範解答
本来の使用場所の外に持ち出されて悪用されることを防止する必要があるから
解説
解答の論理構成
-
課題の背景
- 【問題文】には、E氏の懸念として
「・本来の使用場所の外に持ち出されるおそれがある。」
と明記されています。 - これはパワードスーツが据付型ではなく「使用者や使用場所の自由度が高い製品」であるため、外部へ持ち出されるリスクが発生することを示しています。
- 【問題文】には、E氏の懸念として
-
依頼された機能の内容
- 【問題文】後半で
「登録された場所でだけ使用できるように制限する機能」の検討がF氏に依頼された
とあります。 - 位置情報や施設コードなどで利用場所を限定し、外部使用を技術的に阻止することが目的であると読み取れます。
- 【問題文】後半で
-
目的の導出
- 上記2点を結び付けると、E氏の真意は
“想定外の場所へ持ち出されて不適切に使われること”
を防ぐことになります。 - したがって解答は「本来の使用場所の外に持ち出されて悪用されることを防止する必要があるから」となります。
- 上記2点を結び付けると、E氏の真意は
誤りやすいポイント
- 「盗難防止」とだけ書くと意図が狭すぎ、悪用や事故の防止という安全面が欠落して減点対象になりやすいです。
- 「登録された使用者だけ~」と混同し、場所ではなく人の認証理由を書いてしまうミス。
- コスト削減や利便性向上を目的と勘違いし、安全・セキュリティ対策であるという視点を落とすケース。
FAQ
Q: なぜ「持ち出し禁止」ではなく「登録場所のみ使用可」なのですか?
A: 持ち出し自体を物理的に完全禁止するのは困難ですが、機器側で場所を判定して動作を制限すれば、外部での不正使用を技術的に抑止できます。
A: 持ち出し自体を物理的に完全禁止するのは困難ですが、機器側で場所を判定して動作を制限すれば、外部での不正使用を技術的に抑止できます。
Q: 使用履歴を残す機能は場所制限と関係がありますか?
A: あります。履歴を残すことで、万一の事故発生時に「いつ・どこで・誰が」使ったかを追跡でき、場所制限の補完策になります。
A: あります。履歴を残すことで、万一の事故発生時に「いつ・どこで・誰が」使ったかを追跡でき、場所制限の補完策になります。
Q: 生体認証と位置制限の優先順位は?
A: 人の特定(生体認証)は「誰が使うか」、位置制限は「どこで使うか」を管理するもので、相補的に組み合わせることで安全性が高まります。
A: 人の特定(生体認証)は「誰が使うか」、位置制限は「どこで使うか」を管理するもので、相補的に組み合わせることで安全性が高まります。
関連キーワード: アクセス制御, 認証, セキュリティ要件, 悪用防止


