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ITストラテジスト 2015年 午前2 問19


問題文

リーダシップを“タスク志向”と“人間関係志向”の強弱で四つの型に分類し、部下の成熟度によって、有効なリーダシップの型が変化するとしたものはどれか。

選択肢

ア:SL理論(正解)
イ:Y理論
ウ:コンピテンシモデル
エ:マズローの欲求段階説

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SL理論(状況対応型リーダシップ)【午前2解説】

正解の理由

リーダの行動を「タスク志向(指示的行動)」と「人間関係志向(協労的行動)」の強弱で四つの型に分け、部下の成熟度に応じて有効な型が変わるとしたのは、ハーシーとブランチャードが提唱したSL理論(Situational Leadership:状況対応型リーダシップ)です。問題文の説明と一致するため、正解はアです。

解法ステップ

  1. 「タスク志向」と「人間関係志向」の二軸で行動を分類している点に注目する。
  2. 「部下の成熟度によって有効な型が変化する」という、状況に応じてリーダシップを変える考え方であることを確認する。
  3. 状況(部下の成熟度)に合わせてリーダシップを変えるという理論は、SL理論である。
SL理論の四つの型は、部下の成熟度が低い順に次のように変化します。
  • 教示型(指示的):タスク志向が強く、人間関係志向が弱い。具体的に指示し、細かく監督する。
  • 説得型(コーチ型):タスク志向、人間関係志向ともに強い。考えを説明し、疑問に答える。
  • 参加型(援助型):タスク志向が弱く、人間関係志向が強い。部下と考えを合わせ、決定を促す。
  • 委任型:タスク志向、人間関係志向ともに弱い。実行の責任を部下に任せる。

選択肢別の誤答解説

  • ア: SL理論は、二つの行動軸でリーダシップを四つの型に分け、部下の成熟度に応じて有効な型が変わるとする理論です。
  • イ: Y理論は、マグレガーが提唱した人間観の一つで、「人間は本来働くことを好み、目標のためには自ら進んで努力する」と考えるものです。リーダシップの型を部下の成熟度で使い分ける理論ではありません。
  • ウ: コンピテンシモデルは、高い成果を上げる人材に共通する行動特性(コンピテンシ)を整理したもので、採用や人材育成、評価に使われます。
  • エ: マズローの欲求段階説は、人間の欲求を生理的欲求から自己実現欲求までの五つの段階に分け、下位の欲求が満たされると上位の欲求が現れるとする理論です。

よくある誤解

「タスク志向と人間関係志向の二軸」だけを見て、PM理論と混同しやすい点に注意が必要です。PM理論(三隅二不二)は、目標達成機能(P)と集団維持機能(M)の強弱で四つの型に分け、両方が強いPM型が最も望ましいとします。一方、SL理論は「どの型が最適かは部下の成熟度によって変わる」とする点が特徴です。

補足コラム

リーダシップ理論は、資質論(リーダの生まれつきの特性に注目)、行動論(PM理論、マネジリアル・グリッドなど、リーダの行動に注目)、条件適合理論(SL理論、フィードラー理論、パス・ゴール理論など、状況に応じた有効性に注目)という流れで発展してきました。SL理論は条件適合理論の代表例です。

FAQ

Q: SL理論でいう「成熟度」とは何ですか?
A: 部下が仕事を進めるための能力と、自ら取り組もうとする意欲の両方を合わせた度合いです。成熟度が高まるにつれて、教示型、説得型、参加型、委任型の順に有効な型が移っていきます。
Q: マグレガーのX理論・Y理論はどのような内容ですか?
A: X理論は「人間は本来仕事が嫌いで、命令や罰がないと働かない」とする人間観、Y理論は「人間は条件次第で自ら進んで働き、責任も引き受ける」とする人間観です。

関連キーワード: SL理論、状況対応型リーダシップ、ハーシー、ブランチャード、PM理論、X理論・Y理論、リーダシップ理論
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