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ITストラテジスト 2022年 午前215


問題文

企業システムにおけるSoE(Systems of Engagement)の説明はどれか。

選択肢

高可用性、拡張性、セキュリティを確保しながら情報システムを稼働・運用するためのハードウェア、ソフトウェアから構成されるシステム基盤
社内業務プロセスに組み込まれ、定型業務を処理し、結果を記録することによって省力化を実現するためのシステム
データの活用を通じて、消費者や顧客企業とのつながりや関係性を深めるためのシステム(正解)
日々の仕訳伝票を入力した上で、データの改ざん、消失を防ぎながら取引データベースを維持・管理することによって、財務報告を行うためのシステム

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顧客関係強化システム【午前2解説】

正解の理由

選択肢は、消費者や顧客企業との「つながりや関係性を深める」ことを直接の目的とするシステムを説明しており、Systems of Engagement(SoE)の定義に合致します。SoEはユーザ体験(UX)、相互作用、エンゲージメントの向上を重視し、リアルタイムなコミュニケーションやパーソナライズ、ソーシャル機能、モバイル対応などを通じて関係性を強化します。選択肢の語句はこの目的と手法を明確に示しているため正解です。
他の選択肢は目的・性質が異なります。特に選択肢アはハードウェアやソフトウェアから成る「システム基盤(インフラ/プラットフォーム)」の説明であり、SoEではありません。選択肢イとエは業務記録や定型処理、財務報告といった「記録・取引の維持」を主目的としており、Systems of Record(SoR)に該当します。

解法ステップ

  1. 問題文で問われる対象(SoE)が「何を目的とするか」を頭に置く:ユーザ/顧客とのエンゲージメント向上。
  2. 各選択肢のキーワードを抽出する:
    • ア:ハードウェア・ソフトウェア・システム基盤 → インフラ
    • イ:定型業務の処理・結果を記録 → 業務処理/記録系
    • ウ:消費者や顧客とのつながり・関係性を深める → エンゲージメント
    • エ:仕訳入力・データ改ざん防止・財務報告 → 会計/トランザクション記録
  3. 抽出したキーワードをSoE(エンゲージメント重視)と照合し、最も合致する選択肢を選ぶ。
  4. 一致しない選択肢はインフラ(基盤)やSoR(記録系)など別カテゴリであると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア:ハードウェア、ソフトウェアから構成される「システム基盤」を述べており、これはインフラ/プラットフォームの説明です。SoEはユーザとの相互作用や体験を設計・提供するアプリケーション層の概念であって、基盤そのものを示すアがSoEに該当するわけではありません。
  • イ:社内業務プロセスに組み込まれて定型業務を処理し結果を記録する説明は、トランザクション処理や業務システム的な性質を示します。業務の自動化と記録を主目的とするため、Systems of Record(または業務系システム)に近い内容です。
  • ウ:データ活用を通じて消費者や顧客とのつながりや関係性を深める点が、直接的にSoEの特徴を表しています。エンゲージメント向上のための機能(パーソナライズ、双方向コミュニケーションなど)を含意しているため正解です。
  • エ:日々の仕訳入力や取引データベースの維持・管理を通じた財務報告は、典型的なSystems of Record(会計・財務システム)です。データの正確性・不変性を重視する点がSoEと異なります。

よくある誤解

  • SoEとSoRを同一視する誤解:両者は目的が異なります。SoRは「正確な記録・トランザクション」を担い、SoEは「関係性・体験」を担います。機能が重なることもあるため混同しやすいですが、設問では目的語句で見分けます。
  • アをSoRと混同する誤解:アは「基盤(インフラ)」の説明であって、SoR(業務記録システム)そのものではありません。インフラはSoEやSoRを支える層です。
  • SoE=単なるCRMと考える誤解:CRMはSoEの代表例の一つですが、SoEはモバイルアプリ、チャットボット、ソーシャルプラットフォームなど広範で、ユーザ接点全体を包含します。

補足コラム

Gartner等の分類では、Systems of Record(SoR)、Systems of Engagement(SoE)、Systems of Insight(SoI)の3層で考えることが多いです。
  • SoR:トランザクションと記録(ERP、会計システム)
  • SoE:人との相互作用と関係性(CRM、モバイルUX、ソーシャル連携)
  • SoI:データ分析・洞察(BI、機械学習) 実務では、SoEはSoRのデータを利用してパーソナライズやリアルタイム応答を行い、SoIが分析結果をフィードバックするという連携アーキテクチャを取ることが多いです。試験的には「目的(記録 vs エンゲージメント vs 基盤)」で見分ける訓練が有効です。

FAQ

Q. CRMは常にSoEに分類されますか?
A. 多くの場合SoEの側面(顧客接点、エンゲージメント)が強いですが、顧客データの単純な記録・管理機能はSoR的要素を持ち、境界は重なることがあります。設問文の目的語句で判断してください。
Q. インフラ系の説明があれば常に不正解ですか?
A. 問われている概念が「ユーザ接点」ならインフラ系記述は不正解ですが、問題によってはインフラ設計が問われるため文脈次第です。
Q. SoEとSoIの違いは?
A. SoEは相互作用と体験を作ること、SoIはデータから洞察を得て意思決定を支えることが目的です。SoIは分析・予測を担います。

関連キーワード: SoE、Systems of Engagement、SoR、インフラ/プラットフォーム、CRM、顧客体験、Gartner
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