ネットワークスペシャリスト 2014年 午前2 問12
問題文
RSVPの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:QoSを実現するために、IPパケットに優先度情報を付加することによって、インターネットを流れるトラフィックを制御する。
イ:オーディオ情報・ビジュアル情報などの連続した情報の発生源を遠隔制御する。
ウ:シーケンス番号とタイムスタンプを付加することによって、リアルタイム情報を伝送するパケット間の時間差を保証する。
エ:ネットワーク資源の予約を行い、ノード間でのマルチメディア情報などのリアルタイム通信を実現する。(正解)
RSVPの説明 +【午前2 解説】
正解の理由
選択肢エが正解です。RSVPはResource Reservation Protocolの略で、マルチメディアなどリアルタイム通信に必要な帯域幅やバッファをノード(ルータや受信側)間で予約するためのプロトコルです。送信元や受信元がフローの情報を基にパス上の各ノードに対して予約(リザベーション)要求と状態維持のためのメッセージを送り、ネットワーク資源を確保します。これによりQoS(Quality of Service)要件を満たすことを目指します。
解法ステップ
- 問題文で問われる対象「RSVP」が何の略か確認(Resource Reservation Protocol)。
- 各選択肢の記述をプロトコルの機能と照合する:ヘッダ操作、遠隔制御、タイムスタンプ、資源予約のどれかに該当するかを判断。
- RSVPの主目的は「ネットワーク資源の予約」であるため、それに合致する選択肢を選ぶ。
- 他選択肢は別プロトコル(RTPやDiffServ、QoS機構)に関する記述や誤った説明なので排除する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「IPパケットに優先度情報を付加してトラフィックを制御する」はDiffServやTOS/DSCPなどの概念に近く、RSVPの説明ではない。RSVPは予約制御であり、パケット自体のフィールド操作が主目的ではありません。
- イ: 「発生源を遠隔制御する」は誤り。RSVPは資源予約のための制御メッセージを交換するが、媒体生成の遠隔操作(リモート制御)を行うプロトコルではありません。
- ウ: 「シーケンス番号やタイムスタンプを付加して時間差を保証する」はRTP(Real-time Transport Protocol)などストリーム制御の機能に関連する説明で、RSVPの役割ではありません。
- エ: ネットワーク資源の予約を行い、ノード間でのマルチメディア情報などのリアルタイム通信を実現する。 — RSVPの正確な説明であり、フローごとにリソースを予約するプロトコルであるため正解です。
よくある誤解
- RSVPはIPパケット自体のヘッダを書き換えて優先度を付ける機能だと誤解しやすいが、実際は資源予約の制御プロトコルであり、パケット内容変更が主目的ではありません。
- RSVPがメディアの発生源(端末)を遠隔制御するプロトコルだとする誤解。RSVPは制御メッセージでリソースを予約するが、メディアの生成や停止を直接制御する機能はありません。
- シーケンス番号やタイムスタンプの追加で時間差を保証すると理解する誤り。パケットへの付加情報は別のプロトコル(例:RTP)で行われ、RSVPは資源の予約管理に特化します。
補足コラム
- RSVPはエンドツーエンドの予約を行うためにPATHメッセージ(送信側からの経路情報)とRESVメッセージ(受信側からの予約要求)を用います。経路上の各ルータはその要求を評価してリソースを割り当て、状態を保持します。
- 実運用ではスケーラビリティや状態保持の負荷から広域インターネット全体での普及は限定的で、企業内やマルチメディア専用ネットワークなどで使われることが多い点に注意してください。
- RSVPはQoS実現の一要素であり、DiffServのようなパケット優先制御と組み合わせて用いる設計もあります。
FAQ
Q: RSVPはどの層のプロトコルですか?
A: RSVPはネットワーク層とトランスポート層の間で動作する制御プロトコル的な位置づけで、IP経路に対してリソース予約を行います。
A: RSVPはネットワーク層とトランスポート層の間で動作する制御プロトコル的な位置づけで、IP経路に対してリソース予約を行います。
Q: RSVPとRTPの違いは何ですか?
A: RSVPはネットワーク資源の予約を行うプロトコル、RTPは音声・映像などリアルタイムデータの転送と同期(シーケンス番号・タイムスタンプ付与)を行うプロトコルです。役割が異なります。
A: RSVPはネットワーク資源の予約を行うプロトコル、RTPは音声・映像などリアルタイムデータの転送と同期(シーケンス番号・タイムスタンプ付与)を行うプロトコルです。役割が異なります。
Q: RSVPは現在でも使われていますか?
A: 使われる場面は限定的です。大規模インターネットではスケーラビリティ問題から広範な採用は少ないものの、閉域網や特定用途のネットワークでは採用例があります。
A: 使われる場面は限定的です。大規模インターネットではスケーラビリティ問題から広範な採用は少ないものの、閉域網や特定用途のネットワークでは採用例があります。
関連キーワード: RSVP、QoS、リソース予約、マルチメディア通信、RTP、DiffServ、ネットワークプロトコル

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