ネットワークスペシャリスト 2017年 午前2 問03
問題文
二つのルーティングプロトコルRIP-2とOSPFを比較したとき、OSPFだけに当てはまる特徴はどれか。
選択肢
ア:可変長サブネットマスクに対応している。
イ:リンク状態のデータベースを使用している。(正解)
ウ:ルーティング情報の更新にマルチキャストを使用している。
エ:ルーティング情報の更新を30秒ごとに行う。
二つのルーティングプロトコルRIP-2とOSPFを比較したとき、OSPFだけに当てはまる特徴はどれか。【午前2 解説】
正解の理由
イの「リンク状態のデータベースを使用している。」が正解です。OSPFはリンク状態型(Link-State)ルーティングプロトコルで、各ルータが自身の直接接続リンクの状態をLSA(Link State Advertisement)として配布し、全ルータがこれを集めてリンク状態データベース(LSDB)を構築します。LSDBを基にDijkstra(SPF)アルゴリズムで最短経路を算出するため、ネットワーク全体のトポロジをローカルに持ち、収束が速いという特性があります。一方、RIP-2は距離ベクトル型であり、リンク状態データベースは使用しません。
解法ステップ
- 問題文で「OSPFだけに当てはまる特徴」を確認し、各選択肢がどのプロトコルの特徴かを思い出す。
- 各選択肢をプロトコルの分類(リンク状態型か距離ベクトル型)や機能(VLSM対応、更新方式、更新間隔)と照合する。
- OSPFの定義(リンク状態、LSA、LSDB、SPF)に合致する選択肢を選ぶ。
- 他選択肢がRIP-2にも当てはまる、またはOSPFに当てはまらない点を検証して除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 可変長サブネットマスクに対応している。
誤り。RIP-2はVLSM(可変長サブネットマスク)に対応しているため、OSPFだけの特徴ではありません。RIP-1のみが固定長でした。 - イ: リンク状態のデータベースを使用している。
正解。OSPFはリンク状態型でLSDBを持ち、LSAを交換してトポロジ全体を各ルータが保持します。 - ウ: ルーティング情報の更新にマルチキャストを使用している。
誤り。RIP-2もマルチキャスト(224.0.0.9)を利用して更新を送ることができるため、OSPF固有ではありません(OSPFは独自のマルチキャストアドレス224.0.0.5/6を使用しますが、この選択肢は「OSPFだけ」という条件を満たしません)。 - エ: ルーティング情報の更新を30秒ごとに行う。
誤り。30秒ごとの定期更新はRIPの特徴(デフォルトの更新間隔)であり、OSPFはイベント駆動でLSA更新を行うため当てはまりません。
よくある誤解
- RIP-2もOSPF同様にマルチキャストを使うから似ている:部分的に正しいが目的と範囲が異なる。RIP-2は更新にRFC指定のマルチキャスト(224.0.0.9)を使えるが、プロトコルの本質は距離ベクトルでありLSDBはない。
- 「可変長サブネットマスク(VLSM)対応」はRIP-2も対応しているため、OSPF固有ではない。RIP-1は非対応だがRIP-2は可変長を扱える。
- 更新間隔の30秒はRIP(RIPは通常30秒)に関する記述であり、OSPFはイベント駆動で必要時にLSAを再送するためこの特徴は当てはまらない。
補足コラム
- OSPFの主な利点:スケーラビリティが高く、大規模ネットワークでの分割(エリア設計)やルート計算の効率化が可能。LSAとLSDBによりネットワーク障害時の収束が速い。
- RIP-2の用途:小規模ネットワークや互換性のために用いられることが多く、設定が単純だがスケーラビリティと収束性能に限界がある(最大ホップ数15)。
- マルチキャストに関して:OSPFはコントロールメッセージに専用マルチキャストアドレス(224.0.0.5/6)を使用し、RIP-2はRFCに従い更新に224.0.0.9を使用可能です。
FAQ
Q1: OSPFは必ずマルチキャストを使いますか?
A1: OSPFは隣接ネイバーとの特定のメッセージでマルチキャスト(224.0.0.5/6)を使いますが、必ずしも全ての通信がマルチキャストという意味ではなく、LSAは必要に応じてフラッディングされます。
A1: OSPFは隣接ネイバーとの特定のメッセージでマルチキャスト(224.0.0.5/6)を使いますが、必ずしも全ての通信がマルチキャストという意味ではなく、LSAは必要に応じてフラッディングされます。
Q2: RIP-2とOSPFはどちらが速く収束しますか?
A2: 一般にOSPFの方が速く収束します。OSPFはリンク状態の変化を即座にLSAで通知し、各ルータが局所的に再計算するため迅速です。
A2: 一般にOSPFの方が速く収束します。OSPFはリンク状態の変化を即座にLSAで通知し、各ルータが局所的に再計算するため迅速です。
Q3: RIP-2がVLSMに対応しているのはなぜ重要ですか?
A3: VLSM対応によりIPアドレスの効率的利用が可能になり、ネットワーク設計の柔軟性が向上します。RIP-1はこれをサポートしません。
A3: VLSM対応によりIPアドレスの効率的利用が可能になり、ネットワーク設計の柔軟性が向上します。RIP-1はこれをサポートしません。
関連キーワード: OSPF、RIP-2、リンク状態、LSA、LSDB、距離ベクトル、VLSM、ルーティング更新、Dijkstra、収束速度

\ せっかくなら /
ネットワークスペシャリストを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

