プロジェクトマネージャ 2016年 午前2 問08
問題文
プロジェクトの進捗管理をEVM(Earned Value Management)で行っている。コストが超過せず、納期にも遅れないと予測されるプロジェクトの状況を表しているのはどれか。ここで、それぞれのプロジェクトの今後の開発生産性は現在までと変わらないものとする。

選択肢
ア:
イ:
ウ:(正解)
エ:
🔒 解説は解答すると表示されます
EVMの進捗評価【午前2解説】
正解の理由
EVMでは、現在の進捗を次の3つの値で評価します。
- PV(プランドバリュー):計画上、現在までに完了しているはずの作業の予算額
- EV(アーンドバリュー):実際に完了した作業の予算額
- AC(実コスト):実際にかかったコスト
コストと納期の状況は、EVを基準にして次のように判断します。
- EV > AC:完了した作業の価値が実コストを上回っており、コスト面で有利です。
- EV > PV:計画より多くの作業が完了しており、納期面で先行しています。
両方を満たすのは、現在時点で EV > PV > AC となっているウです。したがって、コスト超過せず、納期にも遅れないと予測される状況を表しています。
解法ステップ
-
コストの状況を、EVとACの大小で確認します。
EVがACより大きければ、予算に対して実コストを抑えられています。 -
納期の状況を、EVとPVの大小で確認します。
EVがPVより大きければ、計画より作業が進んでいます。 -
2つの条件を満たすグラフを選びます。
条件は EV > AC かつ EV > PV です。該当するのはウです。
選択肢別の誤答解説
- ア:AC > EV > PVです。計画より進んでいますが、実コストが作業の価値を上回っているため、コスト超過の状況です。
- イ:AC > PV > EVです。実コストがEVを上回ってコスト超過であり、EVもPVを下回っているため、進捗も計画より遅れています。
- ウ:EV > PV > ACです。計画より進んでおり、実コストも作業の価値を下回っているため、条件に合います。
- エ:PV > EV > ACです。コスト面では有利ですが、EVがPVを下回っているため、進捗は計画より遅れています。
よくある誤解
-
ACが低ければ、必ずコスト面で順調だと思う
ACだけでは判断できません。実際にどれだけの作業を完了したかを表すEVと比較する必要があります。 -
PVが高いほど、進捗が良いと思う
PVは計画上の作業量を表します。実際の進捗が計画より進んでいるかは、EVとPVを比較して判断します。 -
「納期に遅れない」はPVとACの比較で判断すると思う
納期の進捗評価では、EVとPVを比較します。ACはコストの評価に用います。
補足コラム
EVMでは、コスト効率を示すCPIと、スケジュール効率を示すSPIも使います。
- CPI = EV ÷ AC
- SPI = EV ÷ PV
どちらも1を上回ると、効率が計画より良い状態です。問題文のように今後の生産性が現在までと変わらないと仮定する場合、CPIが1を上回れば、最終的なコストは予算内に収まると予測できます。SPIが1を上回れば、計画より進んでいる状態と判断できます。
FAQ
Q. EVがPVより大きいと、なぜ納期面で有利なのですか?
A. 現在までに完了した作業の価値が、計画上完了しているはずの作業の価値を上回っているためです。
A. 現在までに完了した作業の価値が、計画上完了しているはずの作業の価値を上回っているためです。
Q. EVがACより大きいと、必ず最終コストも予算内に収まりますか?
A. この問題では、今後の生産性が現在までと変わらないという前提があるため、コスト超過しないと予測できます。今後の状況が変化する場合は、別途見直しが必要です。
A. この問題では、今後の生産性が現在までと変わらないという前提があるため、コスト超過しないと予測できます。今後の状況が変化する場合は、別途見直しが必要です。
関連キーワード: EVM、PV、EV、AC、CPI、SPI、コスト差異、スケジュール差異

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