プロジェクトマネージャ 2020年 午前2 問12
問題文
品質の定量的評価の指標のうち、ソフトウェアの保守性の評価指標になるものはどれか。
選択肢
ア:(最終成果物に含まれる誤りの件数)÷(最終成果物の量)
イ:(修正時間の合計)÷(修正件数)(正解)
ウ:(変更が必要となるソースコードの行数)÷(移植するソースコードの行数)
エ:(利用者からの改良要求件数)÷(出荷後の経過月数)
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保守性の評価指標【午前2解説】
正解の理由
ソフトウェアの保守性とは、誤りの修正や機能変更などを、どれだけ容易に行えるかを示す品質特性です。
イの「修正時間の合計÷修正件数」は、修正1件当たりにかかった平均時間を表します。修正に要する時間が短いほど、一般に保守しやすいと評価できます。このため、保守性の評価指標として適切です。
解法ステップ
- 保守性が「修正や変更のしやすさ」を表すことを確認します。
- 各選択肢の式が何を測っているかを考えます。
- 修正に要する時間を修正件数で割るイは、修正1件当たりの時間を示すため、保守性に結び付きます。
選択肢別の誤答解説
- ア:最終成果物の量当たりの誤りの件数です。誤りの密度を表し、成果物の品質評価に関係しますが、修正のしやすさを直接測るものではありません。
- イ:修正1件当たりにかかった平均時間です。修正に必要な時間から、保守性を評価できます。
- ウ:移植するソースコードの行数に対する、変更が必要な行数の割合です。移植時にどれだけ変更が必要かを示すため、主に移植性に関係します。
- エ:出荷後の経過月数当たりの改良要求件数です。利用者からの改良要求の頻度を示すもので、修正作業そのものの容易さを測る指標ではありません。
よくある誤解
- 修正に関係する数値なら、すべて保守性の指標だと思う
修正要求の件数と、修正作業のしやすさは別です。要求の頻度ではなく、修正にかかる時間などに注目します。 - 誤りの件数が少なければ、保守性も高いと思う
誤りの少なさは成果物の品質に関係しますが、誤りを見つけた後に容易に修正できるかどうかとは別の観点です。 - 修正時間の指標は、保守性ではなく信頼性だけに関係すると思う
平均修理時間は信頼性・可用性の評価にも登場しますが、修正のしやすさを測る観点では保守性の指標にもなります。
補足コラム
保守性は、ソフトウェアに変更を加える作業のしやすさに関する品質特性です。修正時間が短いことは、変更箇所を特定しやすい、構造が分かりやすい、修正による影響を確認しやすい、といった性質を反映する場合があります。
FAQ
Q. 修正時間の平均が短いほど、保守性は高いと考えてよいですか?
A. この指標だけで評価する場合は、短いほど保守性が高いと考えます。ただし、修正内容の難易度なども異なるため、実際にはほかの指標と併せて判断します。
A. この指標だけで評価する場合は、短いほど保守性が高いと考えます。ただし、修正内容の難易度なども異なるため、実際にはほかの指標と併せて判断します。
Q. 「改良要求件数」はなぜ保守性の指標ではないのですか?
A. 要求件数は、利用者からどれだけ改良要望が出たかを表します。要求に対応する作業をどれだけ効率よく行えるかは測っていないため、保守性を直接示す指標とは区別します。
A. 要求件数は、利用者からどれだけ改良要望が出たかを表します。要求に対応する作業をどれだけ効率よく行えるかは測っていないため、保守性を直接示す指標とは区別します。
関連キーワード: 保守性、品質特性、平均修正時間、誤り密度、移植性

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