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プロジェクトマネージャ 2022年 午後1 問03


プロジェクトにおけるチームビルディングに関する次の記述を読んで、設問に答えよ。

 F社は、玩具製造業である。F社の主要事業は、トレーディングカードなどの玩具を製造して、店舗又はインターネットで顧客に販売することである。  近年、顧客はオンラインゲームを志向する傾向が強まっていて、F社の売上げは減少してきている。そこでF社経営層は、新たな顧客の獲得と売上げの向上を目指すために、“玩具を製造・販売する事業”から“遊び体験を提供する事業”へのデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に取り組むことにした。その具体的な活動として、まずはトレーディングカードの電子化から進めることにした。この活動は、DXを推進する役割を担っている事業開発部を管掌している役員がCDO (Chief Digital Officer)として担当する新事業と位置付けられ、新事業の実現を目的とするシステム開発プロジェクト(以下、本プロジェクトという)が立ち上げられた。   〔システム開発の現状〕  本プロジェクトのプロジェクトマネージャ(PM)は、システム部の担当部長のG氏である。G氏は、1年前にBtoC企業のIT部門からF社に入社し、1年間の業務を通じてシステム部を取り巻くF社の状況を次のように整理していた。  (1) 経営層の多くは、事業を改革するために戦略的にシステム開発プロジェクトを実施するとの意識がこれまでは薄く、プロジェクトチームの使命は、予算や納期などの設定された目標の達成であると考えてきた。しかし、CDOをはじめとする一部の役員は、DXを推進するためには、システム開発プロジェクトの位置付けを変えていく必要があると経営会議で強調してきており、最近は経営層の意識が変わってきている。  (2) 事業開発部では、経営状況を改善するにはDXの推進が重要となることが理解されており、新事業を契機として、システムの改革を含むDXの推進方針を定め、その推進方針に沿って活動している。社員は、担当する事業ごとにチームを編成して、事業の開発に取り組んでいる。  (3) 事業部門の幹部社員には、現在のチーム作業のやり方でF社の事業を支えてきたとの自負がある。これによって、幹部社員をはじめとした上長には支配型リーダーシップの意識が強く、社員の意思をチーム作業に生かす姿勢が乏しい。一方、社員は、チームにおいて自分に割り当てられた作業は独力で遂行しなければならないとの意識が強い。社員の多くは、システムは業務効率化の実現手段でしかなく、コストが安ければよいとの考えであり、DXの推進には消極的な姿勢である。また、システムに対する要求事項を提示した後は、日常の業務が多忙なこともあって、システム開発への関心が薄い。しかし、一部の社員はDXの推進に関心をもち、この環境の下で業務を行いつつも、部門としての意識や姿勢を改革する必要があると考えている。  (4) システム部は、事業部門の予算で開発を行うコストセンターの位置付けであり、事業部門によって設定された目標の達成を使命として活動している。近年は経営状況の悪化によって予算が削減される一方で、事業部門によって設定される目標は次第に高くなっている状況である。これまでのF社のプロジェクトチームのマネジメントは、PMによる統制型のマネジメントであり、メンバーが自分の意見を伝えづらかった。事業部門の指示に応じた作業が中心となっていて、モチベーションが低下する社員もいるが、中にはDXの推進に関心をもち、自らスキルを磨くなど、システム開発の在り方を変革しようとする意識をもっている社員もいる。   〔プロジェクトチームの編成〕  CDOとG氏は、これまでのように事業部門の指示を受けてシステム部の社員だけでシステム開発をするプロジェクトチームの編成や、事業部門によって設定された目標の達成を使命とするプロジェクトチームの運営方法では、本プロジェクトで求められているDXを推進するシステム開発は実現できないと考えた。そこで、全社横断で20名程度のプロジェクトチームを編成し、プロジェクトの目的の実現に向けて能動的に目標を定めることのできるチームを目指してチームビルディングを行うことにした。  G氏は、プロジェクトチームの編成に当たって、既に選任済みのシステム部及び①事業開発部のメンバーに加えて、業務の知識や経験をもち、またDXの推進に関心のある社員が必要と考えた。そこで、G氏は、本プロジェクトには事業部門の社員を参加させること、その際、必要なスキル要件を明示して②社内公募とすることをCDOに提案し、了承を得た。社内公募の結果、事業部門の社員から応募があった。G氏は、応募者と面談して本プロジェクトのメンバーを選任し、プロジェクトチームのメンバーに加えた。  G氏は、全メンバーを集めて、目指すチームの姿を説明し、その実現のために③CDOからメンバーにメッセージを伝えてもらうことにした。   〔プロジェクトチームの形成〕  G氏は、チームビルディングにおいて、メンバーを支援することが自らの役割であると考えた。そこで、これまでの各部門でのチーム作業の中で困った点や反省点などについて、全メンバーに④無記名アンケートを実施し、次の状況であることを確認した。  ・対立につながる可能性のある意見を他のメンバーに伝えることを恐れている者が多い。その理由は、自分は他のメンバーを信頼しているが、他のメンバーは自分を信頼していないかもしれないと懸念を感じているからである。  ・どの部門にも、チーム作業の経験のあるメンバーの中には、チームの一員として、チームのマネジメントへの参画に関心が高い者がいる。しかし、これまでのチーム作業では、自分の考えをチームの意思決定のために提示できていない。後になって自分の考えが採用されていれば、チームにとってより良い意思決定になったかもしれないと後悔している者も多い。  ・チーム作業の遂行において、自分の能力不足によって困難な状況になったときに、他のメンバーの支援を受ければ早期に解決できたかもしれないのに、支援を求めることができずに苦戦した者が多い。  G氏は、これまでに見てきたF社の状況と無記名アンケートの結果を照らし合わせて、これまでのPMによる統制型のマネジメントからチームによる自律的なマネジメントへの転換を進めることにした。   〔プロジェクトチームの運営〕  G氏は、チームによる自律的なマネジメントを実施するに当たってメンバーとの対話を重ね、本プロジェクトチームの運営方法を次のとおり定めることをメンバーと合意した。  ・メンバーは⑤対立する意見にも耳を傾け、自分の意見も率直に述べる。  ・プロジェクトの意思決定に関しては、PMからの指示を待つのではなく、⑥メンバー間での対話を通じてプロジェクトチームとして意思決定する。  ・メンバーは、他のメンバーの作業がより良く進むための支援や提案を行う。⑦自分の能力不足によって困難な状況になったときは、それを他のメンバーにためらわずに伝える。  また、G氏は、本プロジェクトでは、予算や期限などの目標は定めるものの、プロジェクトの目的を実現するために有益であれば、事業開発部と協議して⑧予算も期限も柔軟に見直すこととし、CDOに報告して了承を得た。  G氏は、これらのプロジェクトチームの運営方法を実践し続けることによって、メンバーの意識改革が進み、目指すチームが実現できると考えた。

設問1:〔プロジェクトチームの編成〕について答えよ。

設問1(1)

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本文中の下線①について、G氏が事業開発部のメンバーに期待した、本プロジェクトでの役割は何か。30字以内で答えよ。

模範解答

DXの推進方針とプロジェクトの実施内容の整合を取る役割

解説

解答の導き方

  1. 問われているのは、事業部門から参加する社員全般の役割ではなく、あらかじめ選任されていた事業開発部のメンバーに期待された役割です。社内公募で参加する社員に期待される「業務の知識や経験」と混同しないようにします。
  2. 事業開発部について、本文には「システムの改革を含むDXの推進方針を定め、その推進方針に沿って活動している」とあります。このことから、同部のメンバーは、F社が目指すDXの方向性を理解していると考えられます。
  3. 本プロジェクトは、新事業の実現を目的としたシステム開発プロジェクトです。そのため、事業開発部のメンバーには、事業部門で定めたDXの方針を踏まえ、プロジェクトで行うことがその方針に沿っているかを確かめる役割が期待されています。
したがって、DXの推進方針とプロジェクトの実施内容との整合を取ることが、期待された役割です。

誤りやすいポイント

  • 事業部門から社内公募で加わる社員に期待される「業務の知識や経験」を、事業開発部のメンバーの役割と取り違えることです。
  • 「DXを推進する役割」のように、役割を広く表現しすぎることです。何と何の整合を取るのかまで示す必要があります。
  • トレーディングカードの電子化だけに注目し、プロジェクトの実施内容と、事業開発部が定めたDXの推進方針との関係を見落とすことです。

FAQ

Q: 事業開発部のメンバーは、プロジェクトの実施内容を決める役割ですか?
A: 本文から読み取れるのは、DXの推進方針に沿って活動する部門のメンバーとして、プロジェクトの実施内容がその方針と整合するようにする役割です。
Q: 事業部門から社内公募で参加する社員との違いは何ですか?
A: 社内公募は、業務の知識や経験をもつ社員を加えるためのものです。一方、この設問では、DXの推進方針を定めて活動している事業開発部のメンバーに期待された役割が問われています。

関連キーワード: DX、プロジェクトマネジメント、事業戦略、システム開発、組織横断連携

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設問1(2)

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本文中の下線②について、G氏が本プロジェクトに参加する事業部門の社員を、社内公募とすることにした狙いは何か。25字以内で答えよ。

模範解答

DXの推進に意欲をもった社員を集めること

解説

解答の導き方

この設問は、事業部門の社員を選ぶ方法として、なぜ社内公募を採用したのかを問うています。
まず、G氏は本プロジェクトに「業務の知識や経験をもち、またDXの推進に関心のある社員が必要」と考えています。事業部門の社員に参加してもらうのは、業務をよく知る人材を加えるだけでなく、DXの推進に関心をもつ人材をチームに迎えるためです。
一方、本文には、社員の多くが「DXの推進には消極的な姿勢」であるとあります。ただし、一部にはDXに関心をもち、部門の意識や姿勢を変える必要があると考える社員もいます。そこで、特定の社員を上から一律に指名するのではなく、必要なスキル要件を示して公募すれば、参加を希望する社員を募れます。
この流れから、社内公募の狙いは、DXの推進に意欲をもつ社員を集めることだと判断できます。スキル要件の明示も行っていますが、この設問で問われている狙いの中心は、意欲のある社員を募ることです。

誤りやすいポイント

  • 社内公募の狙いを「必要なスキルを確認すること」とだけ捉えないようにします。スキル要件は応募者に求める条件であり、本文が示す中心的な狙いはDXに関心のある社員を募ることです。
  • 「業務の知識や経験がある社員を集めること」だけでは不十分です。本文では、業務知識や経験に加えて、DXの推進への関心も重視されています。
  • 公募だから「公平に選ぶこと」が目的だと解釈しないようにします。設問は選考の公平性ではなく、公募によって参加社員を募る狙いを尋ねています。

FAQ

Q: スキル要件を明示したことは、解答に含める必要がありますか?
A: スキル要件の明示も公募の一部ですが、解答の中心はDXの推進に意欲をもつ社員を集めることです。
Q: 事業部門の社員を参加させる理由と、社内公募にする理由は同じですか?
A: 関連はありますが、区別が必要です。事業部門の社員には業務の知識や経験が期待され、公募にはDXに関心のある社員から応募を募る狙いがあります。

関連キーワード: DX、チームビルディング、社内公募、スキル要件、プロジェクトチーム

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設問1(3)

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本文中の下線③について、G氏がCDOに伝えてもらうことにしたメッセージの内容は何か。CDOが直接伝える理由とともに、35字以内で答えよ。

模範解答

チームの運営方法を改革することを、経営の意思として示すため

解説

解答の導き方

  1. 設問は、CDOからメンバーに伝えるメッセージの内容と、CDOが直接伝える理由を合わせて問うています。まず、どのような変革をメンバーに示す必要があるのかを確認します。
  2. G氏とCDOは、従来のように事業部門の指示に従う運営では、本プロジェクトで求められるDXを推進できないと考えています。そのため、目指しているのは、PMが統制する運営から、プロジェクトチームが自律的に運営する形への転換です。
  3. 一方、F社では、これまでプロジェクトチームの使命を予算や納期などの目標達成と考える傾向がありました。また、本文には、CDOをはじめとする一部の役員が「システム開発プロジェクトの位置付けを変えていく必要がある」と経営会議で強調してきたとあります。つまり、今回の運営方法の改革は、PM個人の考えではなく、経営として進める変革です。
  4. そこでCDOが直接メッセージを伝えることで、チームの運営方法を変えることが経営の意思であると、メンバーに示す狙いがあります。伝えるのは具体的な作業指示ではなく、運営方法の改革を経営が後押ししているということです。

誤りやすいポイント

  • メッセージの内容を「DXを推進する」「新事業を実現する」とだけ捉えると、チーム運営の改革という設問の焦点から外れます。
  • CDOが直接伝える理由を、メンバーのやる気を高めるためだけと考えないようにします。重要なのは、運営方法の改革が経営の意思であると示すことです。
  • メンバーに伝える内容を、個々の役割や具体的な進め方の指示と取り違えないようにします。ここでは、チームの運営方法を変える方針を示すことが中心です。

FAQ

Q: なぜG氏ではなく、CDOが直接メッセージを伝えるのですか?
A: CDOが伝えることで、運営方法の改革がG氏個人の提案ではなく、経営として進める方針だとメンバーに示せるからです。
Q: メッセージでは、具体的なチーム運営の手順まで説明する必要がありますか?
A: この設問で問われているのは手順ではありません。チームの運営方法を改革することを、経営の意思として示す点が重要です。
Q: CDOのメッセージは、チームの自律性と矛盾しませんか?
A: 矛盾しません。経営が改革の方針を示した上で、具体的な意思決定や運営はメンバーが担うという関係です。

関連キーワード: チームビルディング、チームマネジメント、経営コミットメント、組織変革

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〔プロジェクトチームの形成〕の本文中の下線④について、G氏がアンケートを無記名とした狙いは何か。20字以内で答えよ。

模範解答

メンバーの本音の意見を把握すること

解説

解答の導き方

この設問が問うているのは、アンケートで何を尋ねたかではなく、回答者の名前が分からない形式にした狙いです。
まず、アンケートの結果には「対立につながる可能性のある意見を他のメンバーに伝えることを恐れている者が多い」とあります。さらに、その理由として、他のメンバーが自分を信頼していないかもしれないという懸念が示されています。この状況で記名式にすると、回答によって人間関係に影響が出ることを心配し、本当の考えを控えめに書く人が出る可能性があります。
一方、無記名であれば、誰が書いた意見か特定されにくいため、対立を招きそうなことや、普段は言いにくいことも回答しやすくなります。G氏は、メンバーがチーム作業で抱えている問題や反省点を率直に知るために、無記名としたと考えられます。
後の記述には、自分の考えを意思決定に生かせなかったことや、困難なときに支援を求められなかったことも示されています。これらの実態も含めて、メンバーが表に出しにくい考えを把握することがアンケートの狙いです。個人を特定して評価したり、問題のあるメンバーを見つけたりすることが目的ではありません。

誤りやすいポイント

  • 無記名にした狙いを「問題のあるメンバーを特定するため」と考えないようにしましょう。個人の特定とは逆の形式です。
  • 「メンバーの信頼関係を築くこと」とだけ答えると、アンケートを無記名にする直接の狙いから離れます。信頼関係の課題を把握するために、本音を得やすくする点が中心です。
  • 「意見を自由に述べられるチームにすること」は、チーム運営の目標としては関係しますが、この設問ではアンケートを無記名とした理由を答える必要があります。

FAQ

Q: 無記名にすれば、必ず本音を答えてもらえますか?
A: 必ずとは限りません。回答者が特定される心配を減らし、本音を答えやすくするための方法です。
Q: 無記名アンケートの結果を得た後、G氏は何に生かしますか?
A: メンバーが抱えるチーム作業上の課題を把握し、統制型から自律的なマネジメントへ転換するための材料にします。
Q: なぜ対立につながりそうな意見を把握することが重要ですか?
A: 言いにくい意見が共有されないままでは、チーム作業の問題や意思決定を改善する機会を逃すおそれがあるためです。

関連キーワード: 匿名アンケート、心理的安全性、率直な意見表明、チームビルディング、チームマネジメント

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設問3:〔プロジェクトチームの運営〕について答えよ。

設問3(1)

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本文中の下線⑤について、対立する意見にも耳を傾け、自分の意見も率直に述べることによって、メンバーにとってプロジェクトチームの状況をどのようにしたいとG氏は考えたのか。25字以内で答えよ。

模範解答

メンバーの心理的安全性が確保された状況

解説

解答の導き方

  1. この設問は、対立する意見にも耳を傾け、自分の意見も率直に述べることで、メンバーにとってどのようなチームの状況を実現しようとしているのかを問うています。
  2. アンケートでは、対立につながる意見を伝えることを恐れる人が多く、その理由として「他のメンバーは自分を信頼していないかもしれない」という懸念が挙げられています。また、自分の考えを意思決定に反映できなかったり、困難なときに支援を求められなかったりする状況も確認されています。つまり、メンバーは発言や相談によって否定的な反応を受けることを不安に感じています。
  3. そこで、メンバーが対立する意見にも耳を傾け、自分の意見も率直に述べるようにします。これにより、異なる意見を出したり、困ったときに助けを求めたりしても不利益を受けないという安心感を持てるチームを目指しています。
  4. このように、メンバーが安心して発言や相談をできる状態は、心理的安全性が確保された状況です。単に意見の対立を避けることではなく、対立する意見も率直に扱えることがポイントです。

誤りやすいポイント

  • 「対立する意見にも耳を傾ける」ことから、意見の対立がない状態を答えるのは誤りです。対立をなくすのではなく、対立する意見を安心して出せる状態を目指しています。
  • 「自分の意見も率直に述べる」ことだけに注目して、活発な意見交換と答えると、メンバーが安心して発言できる状況という設問の焦点が抜けます。
  • 心理的安全性は、メンバー同士が常に仲良く、意見が一致していることを意味するわけではありません。

FAQ

Q: 心理的安全性が確保されているチームでは、意見の対立は起きませんか?
A: いいえ。異なる意見が出ても、非難や拒絶を恐れずに伝え、話し合えることが重要です。
Q: 心理的安全性は、メンバー同士の信頼関係と同じですか?
A: 関係は深いですが、同じ意味ではありません。信頼関係を土台として、疑問や意見、困りごとを安心して表明できる状態が心理的安全性です。

関連キーワード: 心理的安全性、チームビルディング、自律的マネジメント、信頼関係、オープンコミュニケーション

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設問3(2)

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本文中の下線⑥について、メンバー間での対話を通じて意思決定することによって、これまでのチームの運営方法では得られなかったチームマネジメント上のどのような効果が得られるとG氏は考えたのか。30字以内で答えよ。

模範解答

・多様な考えに基づいた、より良い意思決定ができる。 ・チームのパフォーマンスが最大限に発揮できる。

解説

解答の導き方

  1. まず、問われているのは、メンバー間の対話を通じて意思決定することで得られる「チームマネジメント上の効果」です。したがって、対話を行うという方法そのものではなく、それによってチームの意思決定や活動がどう変わるかを考えます。
  2. これまでの運営では、PMによる統制型のマネジメントが行われ、メンバーは「自分の意見を伝えづらかった」とされています。また、アンケートでは、自分の考えを意思決定に提示できず、後から「採用されていれば、チームにとってより良い意思決定になったかもしれない」と後悔する者も多いことが分かっています。
  3. つまり、従来はメンバーの考えが意思決定に十分反映されず、より良い案を選ぶ機会を逃していた可能性があります。そこで、PMの指示を待たずにメンバー同士で対話すれば、各自の異なる知識や視点を意思決定に生かせます。その結果、多様な考えを踏まえた、より良い意思決定が期待できます。
  4. さらに、メンバーが意思決定に参加し、互いの考えを生かして活動できれば、チームの力を十分に発揮しやすくなります。したがって、意思決定の質が高まることに加え、チームのパフォーマンスを最大限に発揮できることも効果として挙げられます。

誤りやすいポイント

  • 「メンバー間で対話する」「PMの指示を待たない」といった方法だけで答えると、対話によって得られる効果を示せません。
  • 「全員の意見を一致させること」と答えるのは適切ではありません。重要なのは、意見の違いも含めて多様な考えを意思決定に生かすことです。
  • メンバーのモチベーション向上だけに限定すると、問題文が示す「より良い意思決定」や「チームのパフォーマンス」への効果を取りこぼすおそれがあります。

FAQ

Q: メンバー間の対話を通じた意思決定では、全員の意見を一致させる必要がありますか?
A: 必ずしも全員一致が目的ではありません。異なる意見にも耳を傾け、チームとしてより良い判断につなげることが大切です。
Q: なぜ多様な意見があると、より良い意思決定につながるのですか?
A: 一部の人だけで判断する場合と比べ、異なる知識や視点を検討できるため、見落としを減らし、より適切な選択をしやすくなるからです。
Q: メンバーが意思決定に参加する効果は、判断の質だけですか?
A: それだけではありません。メンバーの力をチームの活動に生かしやすくなるため、チームのパフォーマンスを高めることにもつながります。

関連キーワード: チームマネジメント、集団意思決定、チームパフォーマンス、心理的安全性、合意形成

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設問3(3)

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本文中の下線⑦について、自分の能力不足によって困難な状況になったときに、それを他のメンバーにためらわずに伝えることによって、どのような効果が得られるとG氏は考えたのか。30字以内で答えよ。

模範解答

他のメンバーの支援によって状況を速やかに解決できる。

解説

解答の導き方

  1. まず、アンケート結果から、メンバーが困難に直面したときの問題点を確認します。本文には、他のメンバーの支援があれば「早期に解決できたかもしれない」のに、「支援を求めることができずに苦戦した者が多い」とあります。つまり、支援を受けることで早く解決できる状況でも、助けを求められないことが課題です。
  2. そこでG氏は、メンバーが能力不足によって困難な状況になったときには、「他のメンバーにためらわずに伝える」運営方法を定めています。困っていることを伝えれば、他のメンバーが状況を把握して支援できます。
  3. したがって、期待される効果は、他のメンバーの支援を受けて、困難な状況を速やかに解決することです。自分一人で抱え込むことを防ぎ、解決を早める点が解答の中心になります。

誤りやすいポイント

  • 「能力不足を伝えることで、自分の能力が向上する」とだけ考えないようにします。問われているのは、他のメンバーに伝えることで得られる効果です。
  • 「メンバー間の信頼が深まる」など、一般的なチーム形成の効果だけで終わらせないようにします。本文では、支援を受けて早期に解決できることが具体的に示されています。
  • 「PMが問題を解決する」としないようにします。運営方法は、メンバー同士の支援を促すものです。

FAQ

Q: 困難な状況を伝えるだけで、なぜ解決が早くなるのですか?
A: 周囲が困っていることを把握でき、必要な支援を行えるようになるためです。本文でも、支援があれば早期に解決できた可能性が示されています。
Q: この設問では、率直な意見交換も答えに含める必要がありますか?
A: いいえ。この設問の中心は、能力不足による困難を伝えることで、他のメンバーの支援を受け、状況を速やかに解決することです。
Q: 困難を伝えることは、単なる進捗報告と同じですか?
A: 同じではありません。ここでは、支援が必要な困難を周囲に知らせ、他のメンバーの支援につなげることが重要です。

関連キーワード: チームビルディング、相互支援、援助要請、心理的安全性

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設問3(4)

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本文中の下線⑧について、G氏が、必要に応じて予算も期限も柔軟に見直すことにした理由は何か。30字以内で答えよ。

模範解答

予算や期限よりも新事業の実現が優先されるから

解説

解答の導き方

  1. まず、本プロジェクトの目的を確認します。本文では、F社が「“遊び体験を提供する事業”へのデジタルトランスフォーメーション(DX)」を進め、その具体的な活動としてトレーディングカードの電子化に取り組むとあります。単にシステムを予算内・期限内に完成させることではなく、新事業を実現することがプロジェクトの中心です。
  2. 次に、予算や期限の扱いを確認します。G氏は、予算や期限などの目標を定める一方で、「プロジェクトの目的を実現するために有益であれば」見直す方針にしています。つまり、目標をなくすのではなく、新事業の実現に役立つかどうかを基準に、予算や期限を調整できるようにしています。
  3. したがって、予算や期限の達成そのものを最優先するのではなく、新事業の実現を優先するために、必要に応じて予算や期限を柔軟に見直すと考えられます。

誤りやすいポイント

  • 「予算や期限を柔軟に見直す」を、予算や期限を管理しないという意味に捉えないようにします。本文では、目標を定めた上で、プロジェクトの目的に有益な場合に見直すとしています。
  • 見直しの理由を、単にチームの負担を軽くするためと考えるのは適切ではありません。判断の基準は、プロジェクトの目的、すなわち新事業の実現です。
  • 予算や期限を守ることだけを答えの中心にすると、これまでの統制型の運営との違いや、本プロジェクトで優先するものが伝わりません。

FAQ

Q: 予算や期限は最初から設定しないのですか?
A: いいえ、本文では予算や期限などの目標を定めるとしています。その上で、プロジェクトの目的に有益な場合に見直します。
Q: 見直しはG氏だけで決めるのですか?
A: 本文では、事業開発部と協議して見直し、CDOに報告して了承を得るとしています。

関連キーワード: プロジェクト目標、プロジェクトマネジメント、ステークホルダー、意思決定、DX

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