システム監査技術者 2014年 午前2 問18
問題文
SSLに関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:SSLで使用するWebサーバのディジタル証明書にはIPアドレスの組込みが必須なので、WebサーバのIPアドレスを変更する場合は、ディジタル証明書を再度取得する必要がある。
イ:SSLで使用する個人認証用のディジタル証明書は、ICカードなどに格納できるので、格納場所を特定のPCに限定する必要はない。(正解)
ウ:SSLはWebサーバを経由した特定の利用者間の通信のために開発されたプロトコルであり、Webサーバ提供者への事前の利用者登録が不可欠である。
エ:日本国内では、SSLで使用する共通鍵の長さは、128ビット未満に制限されている。
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SSL証明書と個人認証【午前2解説】
正解の理由
適切なのはイです。
SSLで使う個人認証用のディジタル証明書は、ICカードなどに格納できます。証明書と対応する秘密鍵をICカードに保存すれば、カードを利用できる環境で本人認証を行えるため、特定のPCだけに格納場所を限定する必要はありません。
解法ステップ
- 選択肢が、SSLのサーバ認証、個人認証、通信方式、暗号鍵の長さのどれについて述べているかを整理します。
- ディジタル証明書や秘密鍵は、PC内だけでなくICカードなどにも格納できることを確認します。
- ほかの選択肢にある「IPアドレスの組込みが必須」「利用者登録が不可欠」「鍵長が128ビット未満に制限」といった断定が適切かを検討します。
選択肢別の誤答解説
- ア:サーバ証明書にIPアドレスを含めることが必須、という説明は誤りです。通常、Webサーバ証明書では利用するホスト名が証明書に記載されます。接続先をIPアドレスで指定する場合には、そのIPアドレスを証明書に含めることがありますが、サーバのIPアドレスを変更しただけで必ず証明書を再取得するとは限りません。
- イ:適切です。個人認証用の証明書や対応する秘密鍵は、ICカードなどに格納できます。そのため、利用者を特定のPCに限定する必要はありません。
- ウ:SSLは、利用者間の通信だけを対象とするプロトコルではありません。主にクライアントとサーバ間の通信を暗号化し、サーバの認証などを行うために使われます。また、Webサーバ提供者への事前登録が常に必要なわけではありません。
- エ:日本国内で、SSLに使う共通鍵の長さが128ビット未満に制限されている、という説明は誤りです。暗号方式や鍵長は利用環境などによって異なり、このような一律の制限があるわけではありません。
よくある誤解
- サーバ証明書には必ずIPアドレスが記載される、と思い込むことがあります。証明書で確認する名前は、接続時に使うホスト名などに応じて決まります。
- ディジタル証明書をPCに保存するものと考えがちですが、ICカードなどの媒体に格納して利用する方法もあります。
- SSLを「利用者登録を必要とする通信サービス」と誤解することがあります。SSL(現在は後継のTLSが主に使われます)は、通信の暗号化や認証に関するプロトコルです。
補足コラム
SSLは現在では安全性の問題から使われなくなり、後継のTLSが利用されています。ただし、試験問題や一般的な説明では、TLSを含む通信の仕組みを指して「SSL」と呼ぶことがあります。個人認証では、秘密鍵をICカード内に保管し、外部に取り出さずに署名などの処理を行う方式が使われます。
FAQ
Q. ディジタル証明書と秘密鍵は同じものですか?
A. 別のものです。証明書には公開鍵や所有者の情報などが含まれ、秘密鍵は対応する本人だけが安全に管理します。個人認証では、ICカードに証明書と秘密鍵を格納する構成が一般的です。
Q. サーバのIPアドレスが変わった場合、証明書は必ず再取得しますか?
A. 必ずではありません。接続に使うホスト名が変わらず、証明書の内容も引き続き適合するなら、IPアドレスの変更だけで再取得が必要とは限りません。
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