システム監査技術者 2018年 午前2 問08
問題文
経済産業省が平成19年に策定した“システム管理基準 追補版(財務報告に係るIT統制ガイダンス)”では、IT統制をIT全社的統制、IT全般統制及びIT業務処理統制に区分している。IT統制のうち、IT業務処理統制に区分されるものはどれか。
選択肢
ア:運用管理ルールは、運用設計の基本原則に基づいて作成する。
イ:購買データの入力が、入力管理ルールに基づいて漏れなく、重複なく、正確に行われることを確保する。(正解)
ウ:年間のシステム運用計画を策定し、責任者が承認した上で、関係者に周知徹底する。
エ:プログラムのバックアップの範囲、方法及びタイミングについては、業務内容及び処理形態を考慮して決定するよう定めたルールを策定する。
🔒 解説は解答すると表示されます
IT業務処理統制【午前2解説】
正解の理由
IT業務処理統制とは、個々の業務システムで行われるデータの入力・処理・出力が、正確かつ完全に行われるようにする統制です。
イは、購買データの入力について、漏れや重複がなく、正確に行われることを確保する内容です。業務データそのものの入力を管理しているため、IT業務処理統制に該当します。
解法ステップ
- 選択肢が、個々の業務データの入力・処理を管理するものか、システム全体の運用や管理を支えるものかを見分けます。
- 個々の業務処理に直接関係するものは、IT業務処理統制です。
- 運用ルールや年間計画、バックアップなど、システム全般を管理するものは、IT全般統制に分類されます。
- 購買データの入力を直接管理するイを選びます。
選択肢別の誤答解説
- ア:運用管理ルールを作成する内容です。個別の業務データではなく、システム運用全般に関するルールを整備するため、IT全般統制に当たります。
- イ:購買データの入力漏れ・重複・誤りを防ぐ内容です。個々の業務処理に対する統制なので、IT業務処理統制です。
- ウ:年間のシステム運用計画を策定・承認し、関係者に周知する内容です。システム運用全般に関する管理であり、IT全般統制に当たります。
- エ:プログラムのバックアップに関するルールを定める内容です。特定の業務データの処理ではなく、システムを安定して運用するための統制なので、IT全般統制に当たります。
よくある誤解
- 「ITに関する統制」であれば、すべてIT全般統制だと考えてしまうことがあります。業務データの入力や処理を直接管理するものは、IT業務処理統制です。
- 「入力管理ルール」という言葉だけに注目し、全社的なルール整備と混同することがあります。ここでは、購買データの入力の完全性・正確性を確保する点が判断基準です。
- バックアップは業務に必要なデータも対象になるため、IT業務処理統制だと誤解しやすいです。バックアップの方法や運用ルールは、システム全般を支える統制です。
補足コラム
IT統制は、対象範囲で整理すると理解しやすくなります。
- IT全社的統制:組織全体のIT方針や管理体制など、全社的な統制
- IT全般統制:システムの開発・運用・アクセス管理・バックアップなど、業務システム全般を支える統制
- IT業務処理統制:個々の業務システムにおける入力・処理・出力の正確性や完全性を確保する統制
FAQ
入力の正確性を確認する仕組みは、IT業務処理統制ですか?
はい。入力チェックや入力件数の確認など、個々の業務処理の正確性・完全性を確保する仕組みは、IT業務処理統制に分類されます。
バックアップが特定の業務に必要な場合も、IT全般統制ですか?
はい。バックアップの範囲や方法、タイミングを定めて運用することは、システム全般を安定して運用するための管理に当たります。
関連キーワード: IT全社的統制、IT全般統制、IT業務処理統制、入力統制、完全性、正確性

\ せっかくなら /
システム監査技術者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

