システム監査技術者 2024年 午前2 問06
問題文
金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(令和5年)”における、内部統制の基本的要素である“統制活動”はどれか。
選択肢
ア:経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続である。(正解)
イ:組織の気風を決定し、組織内の全ての者の統制に対する意識に影響を与えるものである。
ウ:組織目標の達成を阻害する要因をリスクとして識別、分析及び評価し、適切な対応を行うプロセスである。
エ:必要な情報が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互に正しく伝えられることを確保することである。
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統制活動【午前2解説】
正解の理由
内部統制の基本的要素である「統制活動」とは、経営者の命令や指示が適切に実行されるように定める方針や手続です。
たとえば、業務の承認、職務の分掌、記録と実際の状況の照合などが該当します。これらは、業務上の誤りや不正を防いだり、発見したりするための具体的な仕組みです。
この定義に当てはまるのは、アです。
解法ステップ
- 各選択肢が、内部統制のどの基本的要素を説明しているかを確認します。
- 「方針及び手続によって、経営者の命令・指示の実行を確保する」という説明を探します。
- 該当する説明であるアを選びます。
選択肢別の誤答解説
- ア:統制活動の説明です。経営者の指示を業務で確実に実行するため、承認や確認などの方針・手続を定めます。
- イ:統制環境の説明です。組織の気風や、統制に対する意識に影響する要素を指します。
- ウ:リスクの評価と対応の説明です。組織目標の達成を妨げるリスクを識別・分析・評価し、対応を検討します。
- エ:情報と伝達の説明です。必要な情報を識別・処理し、組織内外の関係者に正しく伝えます。
よくある誤解
- 「リスクに対応する活動」と「統制活動」を混同する
リスクを識別・分析・評価して対応を決めるのは「リスクの評価と対応」です。決めた方針や手続を業務に適用する仕組みが「統制活動」です。 - 「組織の気風に関すること」を統制活動と考える
組織の価値観や統制への意識に関する内容は「統制環境」です。 - 情報を正しく伝える手続を統制活動と考える
情報の識別や伝達に焦点を当てた説明は「情報と伝達」です。
補足コラム
統制活動には、業務の実施前に承認を得る「承認統制」や、担当者を分ける「職務分掌」、帳簿と実物を照合する「照合・検証」などがあります。
基本的要素は、それぞれ独立しているのではなく、相互に関連します。たとえば、リスクの評価で特定されたリスクに対し、統制活動として承認手続を設け、その実施状況をモニタリングする、といった形で組み合わせて機能します。
FAQ
Q. 統制活動は、日々の業務そのものを指しますか?
A. 業務そのものというより、業務が適切に行われるように定められた方針や手続を指します。
A. 業務そのものというより、業務が適切に行われるように定められた方針や手続を指します。
Q. 承認や職務分掌は、なぜ統制活動に該当するのですか?
A. 承認は権限のない処理を防ぎ、職務分掌は一人の担当者だけで不正や誤りを完結させにくくします。どちらも、経営者の指示が適切に実行されることを確保する具体的な手続だからです。
A. 承認は権限のない処理を防ぎ、職務分掌は一人の担当者だけで不正や誤りを完結させにくくします。どちらも、経営者の指示が適切に実行されることを確保する具体的な手続だからです。
関連キーワード: 内部統制、統制活動、統制環境、リスクの評価と対応、情報と伝達、職務分掌

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