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システム監査技術者 2025年 午前2 問15


問題文

技術者倫理の遵守を妨げる要因の一つとして、集団思考というものがある。集団思考の説明として、適切なものはどれか。

選択肢

ア:自分とは違った視点から事態を見ることができず、客観性に欠けること
イ:組織内の権威に無批判的に服従すること
ウ:正しいことが何かは知っているが、それを実行する勇気や決断力に欠けること
エ:強い連帯性をもつチームが自らへの批判的思考を欠いて、不合理な合意へと達すること(正解)

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集団思考【午前2解説】

正解の理由

集団思考とは、強い連帯感をもつ集団で、メンバーが集団のまとまりを優先するあまり、批判的な検討を避けてしまうことです。その結果、十分な根拠がないまま不合理な合意に至ることがあります。
この説明に当てはまるのは、チームが自らへの批判的思考を欠き、不合理な合意に達すると述べているエです。
技術者倫理の場面では、集団内の同調圧力によって、問題点に気づいていても指摘しにくくなり、倫理的に適切とはいえない判断が通ってしまうことがあります。

解法ステップ

  1. 「集団思考」という用語から、個人の性格ではなく、集団内で起きる判断の偏りに注目します。
  2. 「連帯性」「批判的思考の欠如」「不合理な合意」という要素を探します。
  3. これらをすべて含むエを選びます。

選択肢別の誤答解説

  • ア:自分以外の視点を取れず、客観性に欠ける状態の説明です。集団が同調圧力によって不合理な合意に至るという集団思考の説明とは異なります。
  • イ:組織内の権威に無批判に従うことの説明です。集団思考では、権威への服従だけでなく、集団の連帯性や同調圧力が重要です。
  • ウ:正しいと理解していることを実行できない状態の説明です。これは、倫理的な判断を実行する勇気や決断力の問題であり、集団の意思決定に関する集団思考とは異なります。
  • エ:チームの連帯性が強いことで批判的な検討が弱まり、不合理な合意に至る状態を示しており、集団思考の説明として適切です。

よくある誤解

  • 単なる多数決や意見の一致だと思う:意見が一致すること自体ではなく、批判的な検討が不十分なまま合意に至ることが問題です。
  • 権威に従うことと同じだと思う:権威への服従は集団思考を促す要因になり得ますが、集団思考そのものは集団内の同調や連帯性による判断の偏りを指します。
  • メンバー全員が不合理な判断を望んでいると思う:個々のメンバーは疑問を感じていても、集団の調和を乱すことを恐れて意見を言えず、結果として不合理な合意が生じる場合があります。

補足コラム

集団思考を防ぐには、反対意見を歓迎する雰囲気をつくり、決定前にリスクや代替案を検討することが有効です。たとえば、あえて批判役を設けたり、外部の専門家に意見を求めたりすることで、集団内で見落とされていた問題に気づきやすくなります。

FAQ

Q. 集団思考は、集団の仲が良いと必ず起きますか?
A. 必ず起きるわけではありません。連帯性の強さに加えて、異論を出しにくい雰囲気や、十分な検討をしないまま結論を急ぐ状況などが重なると起きやすくなります。
Q. 集団思考と同調圧力は同じですか?
A. 同じではありません。同調圧力は周囲に合わせようとする力であり、集団思考はその影響などによって、集団の判断が批判的な検討を欠いたものになることです。

関連キーワード: 集団思考、同調圧力、技術者倫理、批判的思考、意思決定
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