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システム監査技術者 2025年 午前2 問16


問題文

リーダーシップ論のうち、SL理論の説明はどれか。

選択肢

ア:有効なリーダーシップスタイルは部下の成熟度によって異なる、という前提に立って、“仕事志向の強さ”と“人間志向の強さ”の2軸で4象限に分け、状況に応じてリーダーシップのスタイルを教示型→説得型→参加型→委任型へと、その有効性を高めていくプロセスを示している。(正解)
イ:リーダーシップとはリーダーの資質ではなく状況に応じて役割を変える必要があるという考えの基に、リーダーの特性(タスク志向か人間関係志向か)と三つの状況変数(集団との関係、課題の明確さ、権限の強弱)に依存するとした、リーダーにとって有利な状況から不利な状況までを整理している。
ウ:リーダーシップの行動スタイルを、“人間に対する関心度”と“業績に対する関心度”の2軸で、それぞれの軸を9段階に分けたマネジリアルグリッドを表して、典型的な五つのリーダーシップ類型を提示し、リーダーが優れた機能を果たすためには、それぞれの関心度がともに高いリーダーシップが望ましいとしている。
エ:リーダーシップの能力を、目標達成能力と集団維持能力の二つの要素で構成されるとし、目標達成能力と集団維持能力の二つの能力の大小によって、四つのリーダーシップ類型を提示し、目標達成能力と集団維持能力がともに大きいリーダーシップが結果的に高い業績を挙げているとしている。

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SL理論【午前2解説】

正解の理由

SL理論(Situational Leadership Theory)は、部下の成熟度や準備度に応じて、有効なリーダーシップスタイルが異なると考える理論です。
アは、リーダーシップを「仕事志向」と「人間志向」の2軸で捉え、部下の成熟度に合わせて教示型・説得型・参加型・委任型を使い分けると説明しています。これはSL理論の特徴に合致しています。
重要なのは、特定のリーダーシップスタイルが常に最善なのではなく、部下の状況に合わせてスタイルを変えることです。

解法ステップ

  1. 選択肢に「部下の成熟度に応じて変える」という説明があるか確認します。
  2. さらに、仕事志向と人間志向の2軸、および教示型・説得型・参加型・委任型の組合せを確認します。
  3. この特徴を示しているのはアです。

選択肢別の誤答解説

  • ア:部下の成熟度に応じてリーダーシップスタイルを使い分けるSL理論の説明です。
  • イ:リーダーの特性と、集団との関係・課題の明確さ・権限の強弱という状況変数を組み合わせて考えます。フィードラーの条件適合理論の説明です。
  • ウ:「人間への関心度」と「業績への関心度」をそれぞれ9段階で評価するマネジリアル・グリッドの説明です。
  • エ:目標達成機能(P)と集団維持機能(M)の2要素でリーダーシップを捉えるPM理論の説明です。

よくある誤解

  • 「状況に応じる」と書かれていれば、すべてSL理論だと思う
    状況に応じたリーダーシップを扱う理論は複数あります。部下の成熟度や準備度に注目しているかが見分けるポイントです。
  • 委任型が常に最も優れたスタイルだと思う
    委任型が有効なのは、部下が自立して仕事を進められる状況です。部下の準備度が低い場合は、より具体的な指示や支援が必要です。
  • 4つのスタイルを、どの部下にも同じ順序で適用すると思う
    4つのスタイルは、部下の状況に応じて選びます。固定された順番を全員に当てはめるという意味ではありません。

補足コラム

SL理論の4つのスタイルは、仕事に関する指示の強さと、部下への支援の強さの組合せとして整理できます。
スタイル指示の強さ支援の強さ
教示型高い低い
説得型高い高い
参加型低い高い
委任型低い低い
部下の能力や意欲が高まるにつれて、指示や支援の度合いを調整する考え方です。

FAQ

Q. SL理論の「SL」は何の略ですか?
A. Situational Leadership(状況対応型リーダーシップ)の略です。
Q. SL理論では、仕事志向と人間志向のどちらを重視しますか?
A. どちらか一方を常に重視するのではなく、部下の成熟度や準備度に合わせて、指示と支援の度合いを調整します。
Q. フィードラーの条件適合理論との違いは何ですか?
A. SL理論は部下の成熟度に応じたスタイルの使い分けに注目します。一方、フィードラーの理論は、リーダーの特性と状況要因の組合せに注目します。

関連キーワード: Situational Leadership Theory、教示型、説得型、参加型、委任型、フィードラーの条件適合理論、マネジリアル・グリッド、PM理論
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