戦国登販登録販売者試験 過去問
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登録販売者 2019年 中国・四国 問19


問題文

サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する記述のうち、正しいものはどれか。

選択肢

1:サリドマイドの光学異性体のうち、R体には有害作用がないことから、R体のサリドマイドを分離して製剤化すると催奇形性を避けることができる。
2:サリドマイド製剤は、1961年11月、西ドイツ(当時)のレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、日本では、同年中に速やかに販売停止及び回収措置が行われた。
3:サリドマイド製剤は、当時、貧血用薬として承認された。
4:サリドマイド訴訟は、サリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生したことに対する損害賠償訴訟である。(正解)

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サリドマイド薬害【登録販売者解説】

正解の理由

サリドマイド訴訟=妊娠中の使用による出生児の先天異常をめぐる損害賠償訴訟です。
正しい記述は4です。妊娠中の女性がサリドマイド製剤を使用し、出生児に四肢欠損や耳の障害などの先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生したことに対する損害賠償訴訟を述べています。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「医薬品による副作用等にかかる主な訴訟」です。

解法ステップ

  1. 選択肢の「R体」「販売停止の時期」「承認された用途」「訴訟の内容」に注目します。
  2. サリドマイド訴訟の説明として、妊娠中の使用、出生児の先天異常、損害賠償訴訟という要素がそろっているものを探します。
  3. 「催眠鎮静剤等」と「貧血用薬」の取り違えや、日本での販売停止・回収時期の書き換えにも注意します。

選択肢別の誤答解説

  • 1:誤りです。
    ×「R体を分離して製剤化すると催奇形性を避けられる」→ ○「R体を分離して製剤化しても、催奇形性は避けられない」
    光学異性体(分子の配列は同じでも、鏡に映したような関係にあるもの)のうち、S体には血管新生(新しい血管ができること)を妨げる作用があります。しかし、R体とS体は体内で相互に転換するため、R体だけを製剤にしても催奇形性(胎児に先天異常を起こす性質)は避けられません。
  • 2:誤りです。
    ×「日本では1961年中に販売停止・回収」→ ○「日本での販売停止・回収措置は1962年」
    1961年11月に西ドイツのレンツ博士が催奇形性について警告しましたが、日本では販売停止・回収措置が同年中に行われたわけではありません。対応の遅さが問題となりました。
  • 3:誤りです。
    ×「貧血用薬として承認」→ ○「催眠鎮静剤等として販売」
    サリドマイド製剤は、当時、催眠鎮静剤(眠りを促したり、気持ちを落ち着かせたりする薬)等として販売されました。貧血用薬ではありません。
  • 4:正しいです。
    妊娠している女性がサリドマイド製剤を使用したことにより、出生児に四肢欠損や耳の障害などの先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟です。

よくある誤解

  • 「R体には有害作用がない」と決めつけないこと。 R体には催奇形性に関わる作用がないとされますが、体内でS体に転換するため、R体だけに分けても安全にはなりません。
  • 警告が出た年と、日本での販売停止・回収の年を混同しないこと。 警告は1961年、日本での販売停止・回収措置は1962年です。
  • 販売された用途を取り違えないこと。 「催眠鎮静剤等」を「貧血用薬」に置き換えた誤りです。

補足コラム

サリドマイド薬害事件を契機に、市販後の副作用情報を集める重要性が改めて認識されました。手引きでは、WHO加盟国を中心に、各国が副作用情報を収集・評価する「WHO国際医薬品モニタリング制度」が確立されることにつながったと説明されています。

FAQ

Q. サリドマイド訴訟では、誰が被告となりましたか?
A. 1963年には製薬企業を被告として提訴され、翌年には国と製薬企業を被告とする提訴も行われました。

関連キーワード: サリドマイド、サリドマイド胎芽症、光学異性体、催奇形性、薬害訴訟、WHO国際医薬品モニタリング制度
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