登録販売者 2019年 中国・四国 問63
問題文
かぜ薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a エテンザミドは、15歳未満の小児で水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっているときは使用を避ける必要がある。
b グリチルリチン酸二カリウムの作用本体であるグリチルリチン酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を生じるおそれがある。
c トラネキサム酸は、血液凝固異常のある人では出血傾向を悪化させるおそれがある。
d セミアルカリプロティナーゼには、フィブリノゲンを分解する作用はない。
選択肢
1:(a、b)(正解)
2:(a、c)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)
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かぜ薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
エテンザミド・グリチルリチン酸は正しく、トラネキサム酸・セミアルカリプロティナーゼの記述は誤りです。
正しい組合せは1です。記述a・bが正しく、c・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」のかぜ薬の配合成分に関する項目です。
解法ステップ
- 「15歳未満」「水痘又はインフルエンザ」と、エテンザミドの使用上の注意を結び付けます。
- 「グリチルリチン酸を大量に摂取」と「偽アルドステロン症」の関係を確認します。
- トラネキサム酸については、「出血傾向」ではなく、血液のかたまり(血栓)に関する注意かを見ます。
- セミアルカリプロティナーゼが「フィブリノゲンを分解する作用もある」ことを確認し、正しい記述の組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しいです。
エテンザミドは、15歳未満の小児が水痘(水ぼうそう)又はインフルエンザにかかっているときは、使用を避ける必要があります。かぜとインフルエンザを見分けるのは難しい場合もあるため、インフルエンザの流行期などには特に注意が必要です。 -
b 正しいです。
グリチルリチン酸二カリウムの作用本体であるグリチルリチン酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を生じるおそれがあります。偽アルドステロン症は、体内にナトリウムがたまり、カリウムが排出されやすくなることなどで起こる副作用です。 -
c 誤りです。
×「血液凝固異常のある人では出血傾向を悪化させる」→ ○「血栓のある人や、血栓を起こすおそれのある人では注意が必要」
トラネキサム酸は、血液のかたまりが溶けにくくなる働きもあります。そのため、手引きでは血栓のある人などは、使用について医師や薬剤師に相談する必要があるとされています。「出血傾向を悪化させる」という説明ではありません。 -
d 誤りです。
×「フィブリノゲンを分解する作用はない」→ ○「フィブリノゲンやフィブリンを分解する作用もある」
セミアルカリプロティナーゼには、血液凝固に関わるフィブリノゲンやフィブリンを分解する作用があります。そのため、血液凝固異常のある人では出血傾向を悪化させるおそれがあります。
組合せの選択肢では、(a、b)を含む1が正しいです。選択肢2はcを含みbを含まないため、選択肢3はcを含みaを含まないため、選択肢4はdを含みaを含まないため、選択肢5はc・dを含みa・bを含まないため、正しい組合せではありません。
よくある誤解
-
「血液凝固異常」と「出血傾向」を結び付けすぎること
トラネキサム酸の注意点は、血液が溶けにくくなる働きと血栓の関係です。問題文の「出血傾向を悪化させる」という部分が誤りです。 -
「分解する作用はない」という否定表現を見落とすこと
セミアルカリプロティナーゼは、フィブリノゲンやフィブリンを分解します。「ない」と反対に書き換えられています。 -
エテンザミドの注意対象をアスピリンだけのものと思うこと
手引きでは、エテンザミドも15歳未満で水痘又はインフルエンザにかかっているときの注意対象に含まれています。
補足コラム
- エテンザミド:15歳未満の小児で、水痘又はインフルエンザにかかっているときは使用を避けます。
- グリチルリチン酸:大量摂取で偽アルドステロン症のおそれがあります。かぜ薬以外にも含まれることがあるため、複数の製品からの摂取にも注意します。
- トラネキサム酸・セミアルカリプロティナーゼ:どちらも血液に関係する注意が問われますが、トラネキサム酸は血栓、セミアルカリプロティナーゼは血液凝固に関わる成分の分解と結び付けて覚えます。
FAQ
Q. 偽アルドステロン症では、どのような変化が起こりますか?
A. ナトリウムが体内にたまり、カリウムが排出されやすくなることなどにより、むくみや血圧上昇などが起こるおそれがあります。
A. ナトリウムが体内にたまり、カリウムが排出されやすくなることなどにより、むくみや血圧上昇などが起こるおそれがあります。
Q. フィブリノゲンとフィブリンは、どちらも血液凝固に関係しますか?
A. はい。どちらも血液が固まる過程に関わる成分です。セミアルカリプロティナーゼは、両方を分解する作用を持ちます。
A. はい。どちらも血液が固まる過程に関わる成分です。セミアルカリプロティナーゼは、両方を分解する作用を持ちます。
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