登録販売者 2019年 中国・四国 問78
問題文
止瀉薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a ビスマスを含む成分は収斂作用のほか、腸内で発生した有毒物質を分解する作用も持つとされるため、細菌性の下痢や食中毒のときに使用するとよい。
b ベルベリン塩化物、タンニン酸ベルベリンに含まれるベルベリンは、生薬のゴバイシの主成分であり、抗菌作用のほか、抗炎症作用も併せ持つ。
c タンニン酸アルブミンは、牛乳にアレルギーがある人では使用を避ける必要がある。
d ロペラミド塩酸塩は、中枢神経系を抑制する作用があり、副作用としてめまいや眠気が現れることがある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)(正解)
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止瀉薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ビスマス成分は細菌性の下痢や食中毒で安易に使わず、ベルベリンの由来はゴバイシではなくオウバクやオウレンです。
正しい組合せは5(c、d)です。a・bは誤り、c・dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の止瀉薬の配合成分に関する項目です。
解法ステップ
- aは「細菌性の下痢や食中毒のときに使用するとよい」という部分に注目します。収斂成分を主体とする止瀉薬は、このような場合に安易に使用しないとされています。
- bは「ベルベリンの由来となる生薬名」を確認します。手引きでは、オウバクやオウレンとされています。
- cはタンニン酸アルブミンと牛乳アレルギー、dはロペラミド塩酸塩と中枢神経系への作用がポイントです。
- 正しいc・dを含む組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a
×「細菌性の下痢や食中毒のときに使用するとよい」→ ○「安易な使用を避けることが望ましい」です。収斂(しゅうれん)成分を主体とする止瀉薬は、腸の運動を鎮めることで、細菌性の下痢や食中毒の状態を悪化させるおそれがあります。 -
b
×「ベルベリンは生薬のゴバイシの主成分」→ ○「ベルベリンは生薬のオウバクやオウレンの中に存在する物質のひとつ」です。ベルベリンは抗菌作用のほか、抗炎症作用も併せ持つとされています。ゴバイシは、タンニン酸などを含む生薬として扱われます。 -
c
正しい記述です。タンニン酸アルブミンに含まれるアルブミンは、牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン)に由来するため、牛乳にアレルギーがある人では使用を避ける必要があります。 -
d
正しい記述です。ロペラミド塩酸塩には中枢神経系(脳や脊髄など)を抑制する作用があり、副作用としてめまいや眠気が現れることがあります。
組合せで確認すると、1(a、b)は誤りのa・bを含み、正しいc・dを含みません。2(a、c)は誤りのaを含み、dを含みません。3(b、c)は誤りのbを含み、dを含みません。4(b、d)は誤りのbを含み、cを含みません。そのため、正しいc・dの組合せである5が該当します。
よくある誤解
- ビスマス成分に有毒物質を分解する作用があることだけを見て、細菌性の下痢や食中毒にも使えると判断しないようにしましょう。手引きでは、収斂成分を主体とする止瀉薬は、こうした場合に安易に使用しないとされています。
- ベルベリンの作用は正しく書かれていても、由来の生薬名が入れ替わっていれば誤りです。「作用」と「由来」を分けて確認しましょう。
- 「牛乳アレルギー」の注意は、タンニン酸アルブミンに含まれるアルブミンがカゼイン由来であることと結び付けて覚えましょう。
補足コラム
ベルベリン塩化物やタンニン酸ベルベリンなどは、腸内殺菌成分として扱われます。これらは腸内細菌に抗菌作用を示し、特にブドウ球菌や大腸菌などへの作用が優位とされています。一方、ビスマスを含む成分は収斂作用などを期待して用いられる成分ですが、細菌性の下痢や食中毒が疑われる場合には、安易な使用を避けることが大切です。
FAQ
Q. ロペラミド塩酸塩は、どのような下痢を対象とする成分ですか?
A. 手引きでは、食べすぎ・飲みすぎや寝冷えによる下痢を対象としています。食あたりや水あたりによる下痢は適用対象ではありません。
A. 手引きでは、食べすぎ・飲みすぎや寝冷えによる下痢を対象としています。食あたりや水あたりによる下痢は適用対象ではありません。
関連キーワード: 止瀉薬、ビスマス、ベルベリン、タンニン酸アルブミン、ロペラミド塩酸塩

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