登録販売者 2019年 奈良・関西広域連合・福井 問20
問題文
HIV訴訟に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a HIV訴訟は、白血病患者がヒト免疫グロブリン製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
b HIV訴訟は、国及び製薬企業を被告として、大阪地裁、東京地裁に提訴され、1996年3月に両地裁で和解が成立した。
c HIV訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備等の取り組みを推進している。
d HIV訴訟を踏まえ、国は製薬企業に対し、従来の副作用報告に加えて感染症報告を義務づけた。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:正(正解)
5:a:正、b:正、c:正、d:正
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HIV訴訟【登録販売者解説】
正解の理由
HIV訴訟の被害者は血友病患者、和解後は恒久対策と感染症報告が進められました。
4が正しい組合せです。aは誤り、b・c・dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品による副作用等に係る主な訴訟」です。
解法ステップ
- aの「白血病患者」「ヒト免疫グロブリン製剤」に注目します。HIV訴訟で問題となった患者と製剤の組合せを確認します。
- bは「1989年の提訴」と「1996年3月の和解」を見ます。提訴と和解の年を混同しないようにします。
- cの「エイズ治療研究開発センター」「拠点病院の整備」は、和解後の恒久対策として記載されています。
- dの「副作用報告に加えて感染症報告」は、HIV訴訟後の安全対策です。aが誤りで、b・c・dが正しい組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤り
×「白血病患者がヒト免疫グロブリン製剤」→ ○「血友病(けつゆうびょう)患者が、HIVが混入した原料血漿(けっしょう)から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けた」
HIV訴訟は、血液凝固因子製剤の投与によってHIVに感染したことに対する損害賠償訴訟です。患者の病気と製剤の種類が、問題文では入れ替えられています。 -
b:正しい
国と製薬企業を被告として、1989年に大阪地裁と東京地裁へ提訴されました。1996年3月に、両地裁で和解が成立しています。 -
c:正しい
和解を踏まえたHIV感染者への恒久対策として、エイズ治療研究開発センターや拠点病院の整備、治療薬の早期提供などが進められました。 -
d:正しい
HIV訴訟後の再発防止に向けた取り組みとして、製薬企業には従来の副作用報告に加え、感染症報告も義務づけられました。
各選択肢の組合せ
- 1:aを正、dを誤としています。aは誤り、dは正しいため、両方が異なります。
- 2:aを正、cを誤としています。aは誤り、cは正しいため、両方が異なります。
- 3:aを正、bを誤としています。aは誤り、bは正しいため、両方が異なります。
- 5:a・b・c・dをすべて正としています。aは誤りのため、正しい組合せではありません。
- 4:aを誤、b・c・dを正としており、各記述の正誤と一致します。
よくある誤解
- 患者の病気を取り違える:HIV訴訟の患者は白血病患者ではなく、血友病患者です。
- 製剤の種類を取り違える:問題文の「ヒト免疫グロブリン製剤」ではなく、HIVが混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤です。
- 提訴と和解の時期を混同する:提訴は1989年、両地裁での和解成立は1996年3月です。
補足コラム
HIV訴訟を踏まえた安全対策には、感染症報告の義務づけのほか、緊急に必要な医薬品を迅速に供給するための「緊急輸入」制度の創設などがあります。また、2002年の薬事法改正では、生物由来製品の安全対策強化や、感染等による被害の救済制度の創設が行われました。
FAQ
HIV訴訟とCJD訴訟は、どちらも血液製剤が原因ですか?
同じではありません。HIV訴訟は、血液凝固因子製剤を介したHIV感染が問題となりました。CJD訴訟は、脳外科手術などで用いられたヒト乾燥硬膜を介した感染が問題となりました。
同じではありません。HIV訴訟は、血液凝固因子製剤を介したHIV感染が問題となりました。CJD訴訟は、脳外科手術などで用いられたヒト乾燥硬膜を介した感染が問題となりました。
関連キーワード: HIV訴訟、血友病、血液凝固因子製剤、感染症報告、恒久対策

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