登録販売者 2021年 中国・四国 問63
問題文
炎症による腫れを和らげる成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a セミアルカリプロティナーゼは、フィブリノゲンを分解する作用があり、血液凝固異常のある人では出血傾向を悪化させるおそれがある。
b グリチルリチン酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を生じるおそれがあり、1日最大服用量がグリチルリチン酸として40mg以上となる製品では長期連用を避ける必要がある。
c トラネキサム酸は、肝機能障害があると代謝や排泄が遅延して、それらの副作用が現れやすくなるため、肝臓病の診断を受けている人は医師等に相談する必要がある。
d カミツレは、甘味料として一般食品や医薬部外品にも広く用いられているため、総摂取量が継続して過剰にならないよう注意を促す必要がある。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
3:a:正、b:誤、c:誤、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:誤
5:a:正、b:正、c:誤、d:誤(正解)
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抗炎症成分の作用と注意【登録販売者解説】
正解の理由
セミアルカリプロティナーゼは出血に注意、グリチルリチン酸は偽アルドステロン症に注意、トラネキサム酸は血栓に注意します。
正しい組合せは5です。a・bは正しく、c・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の抗炎症成分に関する記載です。
解法ステップ
- aの「セミアルカリプロティナーゼ」と「フィブリノゲンを分解」に注目します。血液凝固異常がある人では、出血傾向を悪化させるおそれがあります。
- bの「グリチルリチン酸として40mg以上」と「長期連用を避ける」は、手引きにある注意と一致します。
- cは「肝機能障害があると代謝や排泄が遅延」という部分に注目します。この注意はセミアルカリプロティナーゼなどについての記載であり、トラネキサム酸の説明ではありません。
- dは「甘味料として一般食品や医薬部外品にも広く用いられる成分」を確認します。ここで該当するのはカミツレではありません。
a・bが正、c・dが誤となる組合せは5です。ほかの組合せは、選んでいる記述の正誤が次のように異なります。
- 1は、bを誤、c・dを正としている点が異なります。
- 2は、aを誤としている点が異なります。
- 3は、bを誤、dを正としている点が異なります。
- 4は、aを誤、cを正としている点が異なります。
選択肢別の誤答解説
-
a:正しい記述です。 セミアルカリプロティナーゼは、フィブリノゲンやフィブリンを分解する作用があります。そのため、血液凝固異常がある人では、出血傾向を悪化させるおそれがあります。出血傾向とは、血が止まりにくくなったり、出血しやすくなったりする状態です。
-
b:正しい記述です。 グリチルリチン酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症(ぎあるどすてろんしょう)を生じるおそれがあります。1日最大服用量がグリチルリチン酸として40mg以上となる製品は、長期連用を避けます。
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c:誤った記述です。 ×「肝機能障害があると代謝や排泄が遅延する」という注意をトラネキサム酸に結び付けている点が誤りです。手引きでは、トラネキサム酸は凝固した血液を溶解されにくくする働きがあるため、血栓のある人や血栓を起こすおそれのある人への注意が示されています。肝機能障害による代謝・排泄の遅延は、セミアルカリプロティナーゼなどについての記載です。
-
d:誤った記述です。 ×カミツレ → ○グリチルリチン酸
一般食品や医薬部外品などにも甘味料として広く用いられるのは、グリチルリチン酸です。医薬品以外からも摂取する場合があるため、総摂取量が継続して過剰にならないよう注意が必要です。
よくある誤解
- 注意事項の主語を入れ替えるひっかけです。肝機能障害による代謝・排泄の遅延は、トラネキサム酸ではなく、セミアルカリプロティナーゼなどの説明です。
- 似た「抗炎症成分」だから注意点も同じ、と考えないことが大切です。セミアルカリプロティナーゼは出血、トラネキサム酸は血栓に関する注意が問われます。
- 甘味料として使われる成分の取り違えにも注意します。食品や医薬部外品にも広く用いられる成分として、この問題で問われているのはグリチルリチン酸です。
補足コラム
抗炎症成分は、成分名と注意点を組にして覚えると整理しやすくなります。
- セミアルカリプロティナーゼ:フィブリノゲンなどを分解する作用があり、血液凝固異常のある人では出血に注意します。
- トラネキサム酸:凝固した血液を溶解されにくくする働きがあり、血栓のある人などでは注意します。
- グリチルリチン酸:大量摂取による偽アルドステロン症に注意します。
FAQ
Q. 40mg以上なら、誰でも必ず医師等に相談する必要がありますか?
A. 手引きでは、40mg以上の製品について、長期連用を避けるとされています。また、むくみ・心臓病・腎臓病・高血圧のある人や高齢者は、使用前に医師や薬剤師に相談するなど、適否を十分に考慮する対象として示されています。
A. 手引きでは、40mg以上の製品について、長期連用を避けるとされています。また、むくみ・心臓病・腎臓病・高血圧のある人や高齢者は、使用前に医師や薬剤師に相談するなど、適否を十分に考慮する対象として示されています。
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