登録販売者 2021年 中国・四国 問97
問題文
一般用医薬品として使用される漢方処方製剤に関する記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
1:漢方処方製剤を利用する場合、患者の「証」に合った漢方処方が選択されれば効果が期待でき、合わない漢方処方が選択されたとしても、副作用は招きにくいとされている。
2:漢方処方製剤の使用においても、腸間膜静脈硬化症のような重篤な副作用が起きることがある。(正解)
3:漢方処方を構成する生薬には、複数の処方で共通しているものがあり、同じ生薬成分を含む漢方処方製剤を併用した方が効果が高く、副作用のおそれもない。
4:漢方処方製剤には、医療用医薬品と相互作用を示すものはない。
🔒 解説は解答すると表示されます
漢方処方製剤の副作用と相互作用【登録販売者解説】
正解の理由
漢方処方製剤にも重篤な副作用や相互作用があり、「漢方だから安全」とは限りません。
2は正しい記述です。漢方処方製剤でも、腸間膜静脈硬化症(ちょうかんまくじょうみゃくこうかしょう)のような重篤な副作用が起きることがあります。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)』第3章「主な医薬品とその作用」の「漢方処方製剤・生薬製剤(相互作用など)」です。
解法ステップ
- 選択肢1の「証に合わなくても副作用は招きにくい」に注目します。「証」は体質や症状などを指し、合わない処方では副作用が起こりやすくなるため、この記述は誤りです。
- 選択肢2の「重篤な副作用が起きることがある」は、漢方処方製剤にも副作用があるという知識に合っています。
- 選択肢3の「併用した方が効果が高い」「副作用のおそれもない」と、選択肢4の「相互作用を示すものはない」は、いずれも断定に注意します。手引きでは、生薬の重複や医療用医薬品との相互作用が示されています。
選択肢別の誤答解説
-
1
×「合わない漢方処方を選んでも副作用は招きにくい」→ ○「合わないものが選択された場合には、効果が得られないばかりでなく、副作用を招きやすくなる」
漢方処方製剤は、使用する人の「証」に合うものを選ぶことが重要です。合わない処方では、効果が得られないだけでなく、症状の悪化や副作用につながることがあります。 -
2
正しい記述です。漢方処方製剤でも、間質性肺炎(かんしつせいはいえん)や肝機能障害などの重篤な副作用が起きることがあります。腸間膜静脈硬化症も、漢方処方製剤で知られている重篤な副作用の一つです。 -
3
×「同じ生薬を含む製剤を併用した方が効果が高く、副作用のおそれもない」→ ○「作用が強く現れたり、副作用を生じやすくなるおそれがある」
複数の漢方処方製剤に共通する生薬が含まれることがあります。同じ生薬が重なると、作用が強く現れたり、副作用が起きやすくなったりするため、自己判断で併用しないよう注意が必要です。 -
4
×「医療用医薬品と相互作用を示すものはない」→ ○「医療用医薬品との相互作用も知られている」
例として、小柴胡湯(しょうさいことう)とインターフェロン製剤との相互作用が知られています。医師の治療を受けている人は、使用の可否を医師または処方薬を調剤した薬剤師に相談することが重要です。
よくある誤解
- 「漢方薬は副作用が少ない」という印象から、症状に合わない処方でも安全だと思い込むことがあります。
- 「同じ生薬が入っていれば、併用すると効果が高まる」と考えるのは誤りです。生薬の重複は、作用や副作用を強めるおそれがあります。
- 「一般用医薬品どうしなら相互作用はない」「漢方薬と医療用医薬品は影響し合わない」と決めつけないようにしましょう。
補足コラム
漢方処方製剤は、処方全体を一つの有効成分として扱う考え方が大切です。別の漢方処方製剤や生薬製剤などを自己判断で加えると、構成生薬が重なったり、処方全体の構成が乱れたりするおそれがあります。併用には注意が必要です。
FAQ
食品として摂っているハーブも、漢方処方製剤との関係を考える必要がありますか?
生薬成分の中には、食品(ハーブ)として流通しているものもあります。医薬品以外から摂っているものも含めて、使用状況を専門家に伝えることが適正使用につながります。
生薬成分の中には、食品(ハーブ)として流通しているものもあります。医薬品以外から摂っているものも含めて、使用状況を専門家に伝えることが適正使用につながります。
医師の治療を受けている場合、漢方処方製剤について誰に相談すればよいですか?
治療を行っている医師、または処方薬を調剤した薬剤師に相談します。
治療を行っている医師、または処方薬を調剤した薬剤師に相談します。
関連キーワード: 漢方処方製剤、証、生薬の重複、相互作用、腸間膜静脈硬化症

\ せっかくなら /
登録販売者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!
