戦国登販登録販売者試験 過去問
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登録販売者 2022年 中国・四国 問91


問題文

皮膚に用いる薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a ウイルスが原因であるいぼに用いる角質軟化薬は医薬品としてのみ認められており、いぼが広範囲にわたって生じたり、外陰部や肛門周囲に生じた場合に使用できる。 b バシトラシンは、細菌のタンパク質合成を阻害することにより抗菌作用を示す。 c オキシコナゾール硝酸塩はイミダゾール系の抗真菌薬と呼ばれ、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、真菌の増殖を抑える。 d 毛髪用薬に配合されているカルプロニウム塩化物は末梢組織においてアセチルコリンに類似した作用を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられる。

選択肢

1:a:正、b:誤、c:誤、d:正
2:a:誤、b:正、c:正、d:正
3:a:正、b:正、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:誤、c:正、d:正(正解)
5:a:正、b:誤、c:正、d:誤

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皮膚用薬の成分作用【登録販売者解説】

正解の理由

角質軟化薬はウイルス性いぼの原因ウイルスを抑えず、バシトラシンは細菌の細胞壁合成を阻害します。
正しい組み合わせは4で、a・bは誤り、c・dは正しいです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月)』第3章「主な医薬品とその作用」の皮膚に用いる薬の項目です。

解法ステップ

  1. aは「広範囲」「外陰部や肛門周囲でも使用できる」という使用範囲に注目します。角質軟化薬で対応できる範囲を超えていないか確認します。
  2. bはバシトラシンの作用点を確認します。「タンパク質合成」なのか「細胞壁合成」なのかが判定のポイントです。
  3. cはオキシコナゾール硝酸塩の分類と、皮膚糸状菌(ひふしじょうきん)への作用を照らします。
  4. dはカルプロニウム塩化物の作用を確認します。「アセチルコリンに類似」「頭皮の血管を拡張」「毛根への血行を促す」が手がかりです。

選択肢別の誤答解説

  • a 誤り
    ×「いぼが広範囲にわたったり、外陰部や肛門周囲に生じた場合に使用できる」→ ○「医師の診療を受けるなどの対応が必要」です。いぼに用いる製品は医薬品として認められていますが、角質軟化薬には、いぼの原因ウイルスを抑える作用はありません。広範囲の場合や、外陰部・肛門周囲に生じた場合は、自己判断で使用するのではなく、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
  • b 誤り
    ×「細菌のタンパク質合成を阻害」→ ○「細菌の細胞壁合成を阻害」です。バシトラシンは抗菌成分ですが、作用する場所の取り違えに注意します。タンパク質合成を阻害する成分として、手引きではフラジオマイシン硫酸塩、クロラムフェニコールが挙げられています。
  • c 正しい
    オキシコナゾール硝酸塩はイミダゾール系の抗真菌成分です。皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させたりして、真菌の増殖を抑えます。
  • d 正しい
    カルプロニウム塩化物は、末梢組織(体の中心から離れた部分)でアセチルコリンに似た作用を示します。頭皮の血管を広げて毛根への血行を促すため、発毛効果を期待して毛髪用薬に用いられます。副作用として、発汗や、それに伴う寒気、震え、吐きけが現れることがあります。
組み合わせの確認
  • 選択肢1は、aを正、cを誤としている点が違います。
  • 選択肢2は、bを正としている点が違います。
  • 選択肢3は、a・b・c・dすべての正誤が違います。
  • 選択肢5は、aを正、dを誤としている点が違います。

よくある誤解

  • aは「いぼに用いる製品は医薬品のみ」という前半が正しいため、後半の使用範囲の誤りを見落としやすいです。
  • bは「抗菌成分」という分類だけで判断せず、細菌のどの部分に作用するかを区別します。
  • cとdは作用の説明がそれぞれ正しいため、問題全体が難しく見えても、確実な記述から組み合わせを絞れます。

補足コラム

抗菌成分は、成分名と作用点を組にして覚えます。
  • バシトラシン:細菌の細胞壁合成を阻害
  • フラジオマイシン硫酸塩、クロラムフェニコール:細菌のタンパク質合成を阻害
「細胞壁」と「タンパク質合成」は、作用点を入れ替えるひっかけが出やすい組み合わせです。

FAQ

カルプロニウム塩化物は、なぜアセチルコリンと比べて作用が続きやすいのですか?
手引きでは、アセチルコリンと異なり、カルプロニウム塩化物はコリンエステラーゼによる分解を受けにくく、作用が持続するとされています。
抗真菌成分は、抗菌成分と同じ意味ですか?
同じではありません。抗菌成分は細菌に対する作用、抗真菌成分は真菌に対する作用を指します。成分名だけでなく、作用する相手も区別しましょう。

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