登録販売者 2022年 北海道・東北 問10
問題文
次の記述は、妊婦又は妊娠していると思われる女性の医薬品使用に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
b 妊婦は、体の変調や不調を起こしやすいため、一般用医薬品の使用を積極的に促すべきである。
c 母体が医薬品を使用した場合に、血液-胎盤関門によって、どの程度医薬品の成分の胎児への移行が防御されるかは、すべて解明されている。
d 便秘薬には、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、d)(正解)
3:(b、c)
4:(c、d)
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妊婦の医薬品使用【登録販売者解説】
正解の理由
ビタミンAの過剰摂取と便秘薬の一部には胎児へのリスクがあり、妊婦の医薬品使用は慎重に考えます。
正しい組み合わせは2(a、d)です。a・dは正しく、b・cは誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の妊婦への医薬品使用に関する項目です。
解法ステップ
- aの「ビタミンA」「通常の用量を超えて」に注目します。妊娠前後の一定期間に過剰摂取すると、胎児の先天異常の危険性が高まるとされています。
- bの「使用を積極的に促すべき」は、妊婦への慎重な対応と合わない表現です。
- cの「すべて解明」は断定が強すぎます。血液-胎盤関門による防御の程度は、未解明のことも多いとされています。
- dの便秘薬には、配合成分や用量によって流産・早産を誘発するおそれがあるものがあります。a・dの組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
a 正しい
ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされています。「ビタミンを含むから多く摂っても問題ない」とは限りません。
b 誤り
×「一般用医薬品の使用を積極的に促す」→ ○「妊婦の使用については『相談すること』としているものが多い」
妊娠中は、医薬品の安全性評価が難しいものが多く、使用には慎重さが必要です。体の変調や不調が起こりやすいことを理由に、一般用医薬品の使用を積極的に促す、という記述は誤りです。
c 誤り
×「すべて解明されている」→ ○「未解明のことも多い」
血液-胎盤関門は、母体の血液と胎児の血液が混ざらない仕組みです。しかし、医薬品成分が胎児へ移行するのをどの程度防ぐのかは、すべて解明されているわけではありません。
d 正しい
便秘薬には、配合成分やその用量によって、流産や早産を誘発するおそれがあるものがあります。腸の急激な動きが刺激となる場合があるため、妊婦への使用には注意が必要です。
選択肢の組み合わせを照らすと、1はbを含み、dを含まないため誤りです。3はb・cを含み、a・dを含まないため誤りです。4はcを含み、aを含まないため誤りです。
よくある誤解
- 「胎盤には関門がある」から「医薬品成分は胎児に移行しない」と考える誤りがあります。関門があっても、移行をどの程度防ぐかは未解明のことがあります。
- 「妊婦は不調を起こしやすい」ことと、「一般用医薬品の使用を積極的に促す」ことを結びつけないようにしましょう。妊婦の医薬品使用は慎重に扱います。
- 「便秘薬はすべて同じ」と考えるのは誤りです。手引きでは、配合成分や用量によって流産・早産のおそれがあるものがあるとされています。
補足コラム
妊婦については、妊娠の有無や可能性を他人に知られたくない場合もあります。販売等の場面では、購入者の状況を確認しながら、情報提供や相談対応に配慮することも大切です。
FAQ
血液-胎盤関門は、母体と胎児の血液を完全に分ける壁ですか?
母体の血液と胎児の血液が混ざらない仕組みですが、医薬品成分の移行を完全に防ぐものと決めつけることはできません。
母体の血液と胎児の血液が混ざらない仕組みですが、医薬品成分の移行を完全に防ぐものと決めつけることはできません。
関連キーワード: 妊婦、ビタミンA、血液-胎盤関門、便秘薬、流産、早産

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