登録販売者 2022年 奈良・関西広域連合・福井 問57
問題文
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを一つ選べ。
体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に適すとされる。
選択肢
1:黄連解毒湯
2:清上防風湯
3:防風通聖散
4:大柴胡湯
5:防已黄耆湯(正解)
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防已黄耆湯の適応【登録販売者解説】
正解の理由
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)=体力中等度以下、疲れやすく汗をかきやすい傾向がある人の「水ぶとり」などに用いられる処方です。
設問の特徴が防已黄耆湯の適応に一致するため、5が適切です。根拠は第3章「主な医薬品とその作用」の漢方処方製剤の項目です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月)」では、肥満症に用いられる処方でも、どのような肥満症にも適するわけではないとされています。
解法ステップ
- まず「体力中等度以下」に注目します。体力の充実した人向けの処方とは区別する手がかりです。
- 「疲れやすい」「汗をかきやすい傾向」を確認します。この組み合わせは防已黄耆湯を見分ける特徴です。
- 「筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり」まで一致する選択肢を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色が赤く、いらいらして落ち着かない傾向のある人に用いられる処方です。設問の「体力中等度以下」「水ぶとり」とは特徴が異なります。 -
2 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
体力中等度以上で、赤ら顔で、ときにのぼせがある人のにきびや顔・頭部の湿疹などに用いられる処方です。肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみを特徴とする設問には合いません。 -
3 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
体力が充実し、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな人の肥満症などに用いられる処方です。設問の「体力中等度以下」「疲れやすい」と一致しません。また、発汗傾向が著しい人には不向きとされています。 -
4 大柴胡湯(だいさいことう)
肥満症に用いられる漢方処方製剤の一つですが、「肥満症」という語だけでは選べません。設問では、体力中等度以下、疲れやすく汗をかきやすい傾向に加え、「水ぶとり」という特徴までそろっている点が決め手です。 -
5 防已黄耆湯
体力中等度以下で疲れやすく、汗をかきやすい傾向がある人の、肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症などに適するとされます。設問の記述と一致します。
よくある誤解
- 「肥満症」と書かれている処方なら、どれでも正解と思い込むことです。体力の区分や、便秘・発汗傾向などの特徴も照らし合わせます。
- 「汗をかきやすい」と「発汗傾向が著しい」を同じ意味として扱うことです。防風通聖散は、発汗傾向が著しい人には不向きとされています。
- 「体力中等度以下」を読み飛ばすことです。体力の区分は、似た効能の処方を見分ける重要な手がかりです。
補足コラム
防已黄耆湯、防風通聖散、大柴胡湯は、いずれも肥満症に用いられる漢方処方製剤として挙げられています。ただし、どのような肥満症にも適するわけではありません。手引きでは、食生活や運動など、生活習慣の改善も重要とされています。
FAQ
「水ぶとり」とは、どのような状態を指す表現ですか?
この設問では、「筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり」という特徴を指しています。防已黄耆湯を見分ける手がかりとして、体力の区分や汗をかきやすい傾向とあわせて覚えましょう。
この設問では、「筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり」という特徴を指しています。防已黄耆湯を見分ける手がかりとして、体力の区分や汗をかきやすい傾向とあわせて覚えましょう。
関連キーワード: 防已黄耆湯、肥満症、体力中等度以下、水ぶとり、防風通聖散

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