登録販売者 2023年 中国・四国 問119
問題文
一般用医薬品の添付文書における使用上の注意の記載に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:メチルエフェドリン塩酸塩が配合された医薬品は、心臓に負担をかけ、心臓病を悪化させるおそれがあるため「心臓病の診断を受けた人」は「相談すること」とされている。
2:マオウが配合された医薬品は、肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあるため、「糖尿病の診断を受けた人」は「相談すること」とされている。
3:ジフェンヒドラミン塩酸塩が配合された医薬品は、生じた血栓が分解されにくくなるため、「血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓静脈炎等)」、「血栓症を起こすおそれのある人」は「相談すること」とされている。(正解)
4:スクラルファートが配合された医薬品は、過剰のアルミニウムイオンが体内に貯留し、アルミニウム脳症、アルミニウム骨症を生じるおそれがあるため、「腎臓病の診断を受けた人」は「相談すること」とされている。
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使用上の注意と成分の対応【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:血栓が分解されにくくなる注意は、トラネキサム酸やセトラキサート塩酸塩に結び付きます。
誤っているのは3です。記述a・b・dは正しく、記述cは誤りです。ジフェンヒドラミン塩酸塩ではなく、トラネキサム酸(内服)やセトラキサート塩酸塩などが、血栓のある人や血栓症を起こすおそれのある人の「相談すること」に関係します。
根拠は、手引き第5章「医薬品の適正使用・安全対策」の使用上の注意に関する項目です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」では、成分ごとに注意する人とその理由が整理されています。
解法ステップ
- 「誤っているもの」を選ぶ問題なので、成分と注意の対象・理由の組み合わせを確認します。
- 「血栓が分解されにくくなる」という理由に注目します。これは、血栓への注意を伴う成分と結び付きます。
- 記述cの「ジフェンヒドラミン塩酸塩」と、血栓に関する理由の組み合わせが合っていないと判断します。
- ほかの記述は、メチルエフェドリン塩酸塩と心臓病、マオウと糖尿病、スクラルファートと腎臓病の対応を確認します。
選択肢別の誤答解説
-
記述a(選択肢1)
正しい記述です。メチルエフェドリン塩酸塩などのアドレナリン作動成分は、心臓に負担をかけて心臓病を悪化させるおそれがあります。そのため、心臓病の診断を受けた人は「相談すること」とされています。 -
記述b(選択肢2)
正しい記述です。マオウなどに関連する作用によって、肝臓でグリコーゲンが分解され、血糖値が上昇することがあります。糖尿病の症状を悪化させるおそれがあるため、糖尿病の診断を受けた人は「相談すること」とされています。 -
記述c(選択肢3)
× ジフェンヒドラミン塩酸塩 → ○ トラネキサム酸(内服)、セトラキサート塩酸塩等
誤りです。ジフェンヒドラミン塩酸塩は抗ヒスタミン成分ですが、血栓が分解されにくくなる理由に結び付く成分ではありません。血栓のある人や血栓症を起こすおそれのある人への注意は、トラネキサム酸やセトラキサート塩酸塩などに関するものです。 -
記述d(選択肢4)
正しい記述です。スクラルファートはアルミニウムを含む成分です。腎臓の働きが低下しているとアルミニウムが体内にたまり、アルミニウム脳症やアルミニウム骨症を生じるおそれがあるため、腎臓病の診断を受けた人は「相談すること」とされています。
よくある誤解
- 成分名だけを見て、注意の理由を結び付けてしまうことに注意します。血栓の注意は、抗ヒスタミン成分ではなく、トラネキサム酸やセトラキサート塩酸塩などと結び付きます。
- 「相談すること」と「してはいけないこと」を混同しないようにしましょう。この問題は、特定の病気がある人に使用前の相談を促す記載を問うています。
- 似た注意事項の対象者を入れ替える書き換えもひっかけになります。心臓病、糖尿病、血栓、腎臓病のどれに、どの成分が関係するかをセットで覚えます。
補足コラム
「血栓が分解されにくくなる」という理由は、トラネキサム酸の特徴としても問われます。トラネキサム酸は炎症を抑える目的で使われる一方、この血栓に関する注意もあります。成分の主な作用だけでなく、使用上の注意も合わせて確認しましょう。
FAQ
Q. スクラルファートと腎臓病の注意は、血栓の注意と同じ理由ですか?
A. いいえ。スクラルファートでは、アルミニウムが体内に貯留するおそれが理由です。血栓の注意とは、成分も理由も異なります。
A. いいえ。スクラルファートでは、アルミニウムが体内に貯留するおそれが理由です。血栓の注意とは、成分も理由も異なります。
Q. マオウの糖尿病に関する注意は、どの作用と結び付きますか?
A. 肝臓でグリコーゲンを分解し、血糖値を上昇させる作用です。成分と注意対象者を理由と一緒に覚えると、選択肢の入れ替えに気づきやすくなります。
A. 肝臓でグリコーゲンを分解し、血糖値を上昇させる作用です。成分と注意対象者を理由と一緒に覚えると、選択肢の入れ替えに気づきやすくなります。
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